他チーム主力選手のショッピングに勤しむ我が浦和レッズのことは置いておいて、昨シーズンのJリーグを振り返ってみると、その戦い方が印象に残ったチームが2つありました。共にJ2から復帰してきた、湘南ベルマーレとヴァンフォーレ甲府です。どちらもJ2では圧倒的な強さを誇って昇格しましたが、やはりJ1では苦戦を強いられることとなりました。なかなか勝点を得られない状況の中で、この2チームが選択した戦術は、各々のクラブ理念を反映した対照的なものでした。
選手や監督のインタビューの中で「自分たちのサッカー」という言葉をよく耳にします。各々のクラブは目指すべきサッカー理念を持っており、それを具現化すべくチーム作りに勤しんでいます。湘南ベルマーレは「自分たちのサッカー」を曲げることを良しとせず、攻撃的スタイルを貫いたがために、再びJ2へ降格してしまいました。一方ヴァンフォーレ甲府は「自分たちのサッカー」を一時封印し、あえて守備的スタイルを導入してまで、J1に残留することにこだわりました。果たして賞賛されるべきチームは、どちらでしょうか?
どちらかというと「自分たちのサッカー」を押し通した湘南ベルマーレの方が立派なような気がするし、賛同される方も多いと思います。しかし問題は、果たしてそれだけの実力が備わっていたのかということです。結果も出せずに理想を語るのは、プロとしてどうなんだろ?いつか結果を出すという姿勢よりは、常に結果を出しながら目標に向かうべきではないか?そう考えると、個人的には断然ヴァンフォーレ甲府を賞賛したくなります。現実を見つめて結果を残したことは、それはそれで評価されるべきだと思います。
まあ、考え方は人それぞれだと思いますが、クラブの理念に合致した監督や選手、スタッフが集結してこそ、真に強いクラブが完成するのでしょう。そういえば、AXISの理念とは何だろう?改めて考えてみたいと思っています。