Jリーグ・ディビジョン1 1stステージ 第11節
2016年5月8日(日)16:00キックオフ
NACK5スタジアム大宮(SKY)
大宮アルディージャ 0 - 1 浦和レッズ
興梠
武藤 李
宇賀神 阿部 柏木 関根
槙野 遠藤 森脇
西川
随分と久しぶりのような気がするさいたまダービー。J2やなでしこならいざ知らず、さすがに浦和が登場すると、NACK5のキャパが小さく感じる。当然ながらチケットは完売である。昨年の大宮は、家長が圧倒的な存在感を放っていたが、さてJ1に復帰してチームはどう変わったか?ツートップの一角には、昨年群馬でブレイクした新加入の江坂が入っている。とても良いFWだと思う。浦和相手にどこまでできるか、非常に興味深い。
いつものようにボールを保持するのは浦和だけど、時折見せる大宮のカウンターは、予想以上に的確なものだった。そのため、試合はそこそこ互角という印象を与えながら進んで行く。コンタクトにも気持ちが入っている。このあたりは、さすがダービーといったところ。そんなきっちり守っていた大宮の壁に穴をあけたのは、またしても柏木君の右足だった。えっ、あそこで入れられちゃうの?大宮からしてみたらそんな感じだろう。せっかく上手く守っていたのに。でも、そこが強いチームなのだ。どんなに小さな綻びだって、見逃さずにつけ込んで行く。きれいに崩さなくても良い。左脚でなくても良い。ゴールを決めれば良い。結果を出すというのはこういうことだ。
浦和は終盤、元大宮のズラタンと青木を投入する。お金があれば選手が買える。ビッグクラブというのはこういうことだ。まさかそんなつもりはないのだろうが、なかなか大宮を逆なでするような選手交代であった。結果的には最少得点差で浦和の勝利という、まあ妥当なものであったと思う。何よりとても面白い試合であった。もしかしたら、大宮に追いつかれていたかも知れない。お互いのプライドがしっかり見えていた。
大宮でようやくレギュラーGKの座を掴んだ加藤順大は、今日も素晴らしい活躍を見せていた。大宮は応援しないけど、順大は応援しているからね。
GWの最後はさいたまダービー。
A組シングル
1 長崎×岡山 2
2 名古屋×神戸 0
3 横浜M×甲府 2
4 大宮×浦和 2
5 広島×鳥栖 1
B組シングル
1 柏×川崎 1
2 仙台×福岡 2
3 湘南×F東京 1
4 新潟×G大阪 2
5 愛媛×C大阪 2
いつも通り200円の勝負。
今シーズンの成績 1勝17敗 +¥300−¥1800=−¥1500
PRINCE
22 SEP 1985
iTunes
http://order.artofficialage.com/row/
ご多分に洩れず、初めてPRINCEを聴いたのは「PURPLE RAIN」であった。もちろん、その音は驚愕に値するものだったけど、もし1年後にリリースされた新譜が、このようなマニアックなものでなかったら、プリンスというアーティストに対して、それほど興味を抱かなかったかも知れない。このアルバムを聴いた最初の感想は、なぜこのような音にしたのだろう?だった。後に知ったことだけど、どうやら「PURPLE RAIN」と「AROUND THE WORLD IN A DAY」は、同時に録音されていたらしい。それを2枚に振り分けて、それぞれのアルバムは完成された。そのセンスたるや、やはり凡人ではないということだ。
歌詞に登場する人物が総出演しているイラストを使用したカバー・デザインも、前作とは180°方向転換したような趣きがあって良い。プリンスのアルバムに限らず、とても好きなデザインの部類に属する。これもまたLPとCDとでは、印象が異なるところが残念だ。ダウンロードにおけるカバー・デザインというのもまた、異なるものなのだろうなあと思う。楽曲もデザインも、時代の中に存在する。そう解釈できるようになるには、それなりの数の作品を生み出さなければならないということだ。
お気に入りはこの3曲。
Paislry Park
Raspberry Beret
Pop Life
PRINCE
30 MAR 1987
iTunes
http://order.artofficialage.com/row/
その全てを聴いているわけではないけど、彼の膨大なディスコグラフィの中から1枚だけ選ぶとしたら、迷うことなくこれを選ぶ(2枚組だけど)。このアルバムは「COME」のように暗くはないのだが、全てをひとりで作りましたという密室感や、世間とは断絶していますという閉塞感は、ぶっちぎりであると思う。何よりオープンに聴こえるところが始末悪い。そして、選び抜かれた音のセンスが絶品である。聞く時々や曲によって、ドラムがかっこいいなあとか、ギターの使い方がよいなあとか、ベースのフレーズが絶妙だとか、いろいろ思うわけだけど、総じて感じるのは、ミニマムとはかくあるべし!ということを教えてくれているということ。
初めて「Sign O' The Times」を聴いた時は、初めて「Kiss」を聴いた時の次に衝撃的であった。サウンド的には「Kiss」より衝撃的であった。何この音楽?みたいな。それも、バンドやミュージシャンに頼ることなく、自分一人で創り上げてしまうというところが脅威であり異端である。オタクを馬鹿にするんじゃない。いや、オタクじゃなくて天才だ。そのあたりの境界は、まあ非常に難しい。
お気に入りはこの3曲。
Sign O' The Times
It
Starfish And Coffee
PRINCE
16 AUG 1994
iTunes
http://order.artofficialage.com/row/
天才は創造することを止めない。でも、私は天才ではないので、聴くことを止めてしまった。プリンス名義のラストアルバムとしてリリースされたこのアルバムを最後に。この後、名前を失った天才は、「シンボル」だとか「元プリンス」とか「かつてプリンスと呼ばれたアーティスト」とか「ジ・アーティスト」とか、かなりややこしいことになってしまった。もうどうでもいいや。しかし、今にして思えば、リアルタイムで聴き続けていればよかったなあと後悔している。
このアルバムは暗い。本当に暗い。密室感がハンパない。なぜこんなにひっそりとした作品を作り上げたのだろう?当時は不思議であった。でも、大好きなんだよね。ところどころに変な声が入っているけど、まあ、そういう大人のコンセプトもあるということで。朝から聴く気にはなれないけど、夜が深まるにつれて、その魅力はむくむくと顔を出す。楽曲の完成度もさることながら、ボーカリストとしての力量は計り知れない。そういうことをしみじみと感じながら、深夜にじっくり聴くのであった。
お気に入りはこの3曲。
Come
Dark
Letitgo
PRINCE
14 SEP 2015
iTunes
http://order.artofficialage.com/row/
追悼。GWはPRINCEを聴こう。というわけで、まずは昨年リリースされた「HITNRUN Phase One」聴く。「Art Official Age」が店頭に並んだ時、久しぶりに聴いてみようかなあと思っていたら、彼は死んでしまった。あれまあと、慌ててタワーレコードへ行ったけど、残っていたのはこのCDだけだった。選ぶ余地なし。まあ、聴いてみようかという感じで手に取った。別にダウンロードすれば良いのだけど、そういうわけにはいかない世代なのである。
何?このジャケット。てっきり「Art Official Age」のパロディ盤かと思ってしまったが、いやいや立派な新譜なのだ。ほとんど期待せずに聴いたけど、これがとても良かった。最近のPRINCEは、まったくと言っていいほど知らない。でも、記憶にあるPRINCEと比べて違和感は感じなかった。ちょっとエレクトロニック寄りの音に驚いたけど、逆に以前より好きなくらいだ。「FALLINLOVE2NITE」とか、笑ってしまったよ。後半のしっとり聴かせる曲もまた素敵だ。
お気に入りはこの3曲。
THIS COULD B US
FALLINLOVE2NITE
1000 X'S & O'S
PET SHOP BOYS
1 APL 2016
iTunes
http://www.petshopboys.co.uk/
清春の新譜に続いて、PSBの新譜もリリースされた。まあ、清春とPSBを並列で聴いている人が、世間にそう多くいるとは思えないけど。なぜかどちらもピンクのジャケットである。もっともこちらは、CD、LP、デジタルの各フォーマットで色が違うという凝りよう。相変わらずの余白デザインも、ここまでシンプルになると、何かある種の到達点まで上り詰めたような気がする。かっこ良いかどうかは別として。
3年前にリリースされた「ELECTRIC」が、まさにエレクトリックそのものであったのだが、今作も完全にその延長線上に位置する。ゴリゴリでバリバリのデジタル・サウンドが炸裂している。PSBは永遠に80年代ディスコを奏でる気なのだろうか。「Twenty-Something」のイントロを聴いてみよう。「Groovy」や「Undertow」のシンセを聴いてみよう。PSBは本気なのだ。
しかしまあ「Say It To Me」を聴くと「Technique」の頃のNEW ORDERを思い出す。これもまた、シンセの音色とフレーズのせいだと思うのだが。そういえば、NEW ORDERも「Music Complete」でディスコに戻ったような気がした。時代は巡る。シンセが圧倒的に輝いていたあの頃へ。
清春
30 MAR 2016
iTunes
http://www.kiyoharu.jp/
そのものズバリ!のタイトル「SOLOIST」を掲げるまでもなく、黒夢とソロ、あるいはSADSとソロの間には、決定的に何かが違うと思わせる壁が存在する。それが清春のパーソナリティーということになるのかも知れない。どちらが好きかというと語弊があるのだが、どちらが聴きやすいかというと、黒夢やSADSの方に手が挙がる確率が高い。ソロというのはそういうものだろうなあと思う。より深く、個人を掘り下げて生まれる作品は、そう簡単に理解できるものではない。ちょうど今、David Sylvianの評伝を読み始めたところだけど、やはりバンドとソロの意味するところは、非常に似ている。
とはいえ、今作は清春のソロ作品の中でも、ちょっと異質な雰囲気を感じることができる。過去の未発表作品を、あえてレコーディングしたことに関係しているのか、とても聴きやすい。今まででいちばん共感できる楽曲が多い。そういう集大成的な要素を持っている。そして、やはり何と言っても10年前に作られた「海岸線」が圧倒的な存在感を放っていて、そこにまた感動してしまうわけだ。サビがないというか、全編サビであるというか、本当にすごい曲である。
Do you remember ? Do you remember ?
もうそろそろ50代が見え始めたけど、まだまだ攻める。攻め続ける。それと同時に、しっかりと過去を抱えて生きている。自分と同じ年のカリスマは、ピンクを纏って進んで行く。