龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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大震災以後を生きる(16)

2011年07月09日 10時58分30秒 | 大震災の中で
佐賀県の原発稼働再開が延期されそうだ。
正直よかったと思う。

今回事故が起こった東京電力の福島第一原子力発電所の周辺は、もはや取り返しのつかない汚染が起こっている。たとえ炉心冷却が成功したとしても、撒き散らされた放射能、容器から露出した大量の燃料は、そこに何十年も存在し続けるのだから。

こんなに広い地域で、生活を営まない無人の時期が数年続き、しかも廃炉まで数十年もかかり、放射能を大量に抱えた原発が存在しつづけ、海産物の汚染については現状さえ十分把握できていないとすれば、事故以前に戻ることは不可能だろう。


認識するとしないとにかかわらず、原発はそれだけのリスクを背負って稼働しつづけてきたのだ。

だとすれば福島から発せられるべきは、「原発に被害を受けた、原発は危険だ」という単なる危機におびえる感情論ではない。

政府や大企業、電力会社の「電卓」ではなく、自前の「電卓」を叩いてみてはいかが、という話だ。

それでもなお、補助金という「麻薬付け」の地元自治体は、機会をみては「YES」といいたがるのかもしれない。

しかし、福島県の避難地域は、風向きによっては二〇キロ圏内30キロ圏内を大きく上回った遠いところまで広がっている。

この機会に、原発立地自治体ばかりではなく、その周辺の地区に住む人は、自前の「電卓」を叩いてみることをぜひ強くオススメしたい。