カテゴリーが相聞歌なのは、この作品がある意味で「鎮魂」と「書くこと」とが、重ねられた物語でもある、という理由による。
個人的に、今の私が読むのにもっともふさわしい物語、だった。
主人公は、辺境の島に生まれ、大きな商人の家の息子として育つ。その島の人々は父親も含めて文字を知らなかったが、帝国の町から父親が連れてきた家庭教師によって、少年は島で唯一人文字を知り、書物を読み、物語と詩を愛するようになる。
突然亡くなった父に代わって商人として帝国の港町に旅することになった主人公ジェヴイックは、書物の中で憧れていた町ベインに到着すると夢見心地でその町を堪能するのだが……。
そこから、文字をおもんじる「石」の教団と、天使の声を重んじるアヴァレイ教団との間の国を分断する争いに巻き込まれる主人公は、書物を愛すると当時に「天使」の声をも聴く存在として、困難な旅をしていくことになる。
素敵なファンタジーです。
あと100ページを読み切るのがもったいないなあ。
個人的にも、心に沁みるお話です。
よろしかったら秋の夜長のお供にぜひ。
作者はかなりの言語=詩=物語フェチ、という印象。
学者の書くファンタジーらしい、といったら偏見が過ぎるかな。
もう一度、面白いです。
個人的に、今の私が読むのにもっともふさわしい物語、だった。
主人公は、辺境の島に生まれ、大きな商人の家の息子として育つ。その島の人々は父親も含めて文字を知らなかったが、帝国の町から父親が連れてきた家庭教師によって、少年は島で唯一人文字を知り、書物を読み、物語と詩を愛するようになる。
突然亡くなった父に代わって商人として帝国の港町に旅することになった主人公ジェヴイックは、書物の中で憧れていた町ベインに到着すると夢見心地でその町を堪能するのだが……。
そこから、文字をおもんじる「石」の教団と、天使の声を重んじるアヴァレイ教団との間の国を分断する争いに巻き込まれる主人公は、書物を愛すると当時に「天使」の声をも聴く存在として、困難な旅をしていくことになる。
素敵なファンタジーです。
あと100ページを読み切るのがもったいないなあ。
個人的にも、心に沁みるお話です。
よろしかったら秋の夜長のお供にぜひ。
作者はかなりの言語=詩=物語フェチ、という印象。
学者の書くファンタジーらしい、といったら偏見が過ぎるかな。
もう一度、面白いです。