龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
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「神楽坂モノガタリ」という本屋さん

2018年06月14日 19時08分05秒 | メディア日記
神楽坂モノガタリという神楽坂駅前の本屋さんで、
小林康夫×國分功一郎
というトークイベントがあったので行ってきた。
そのトークも面白かったのだが、今日はその話ではなく、イベント会場だった本屋さんの話。
そこでふと手に取った『STONER(ストーナー)』ジョン・ウィリアムズ 作品社刊
がとてもとても素敵な本でびっくりした、という話がしたいのだ。

アメリカの地方大学の助教授として人生を終えた平凡な大学教師の一生を淡々と描いた作品なのだが、キャンパスの風の匂いを感じるというか、大学で学問みたいなものとどんな形であれ向き合ったことがある人にとっては、懐かしいというか、 「ああそんな先生がいたかもしれない」というか、そんな大学の生活があったかもしれないというか、何とも生きる寂しさと少しの苦さと、しかし幾分かは瑞々しい青春の残映と、ソウイッタモノニたいする哀愁とが重なって、しみじみする小説だった。
一代記、なんだけれど一種の 「青春小説」として読める。

読み終えた後で、ちょっと上手く読まされちゃったな、という感も抱くのだが、その読後の感触も決して嫌みではない。その時代の 「風」を掬い取っている、と思えば、難しいことは言わなくても済む。
書かれ方はとても1960年代の小説とは思えない。たしかに時代背景は確かにその頃の社会のものだが、ある種の 「青春小説」(教養小説あるいは成長小説というべき?)的な側面を持っていて、それは時代に関わらないような気がする。

何だろう、かつて自分が 「田舎の大学」で初めて学問の雰囲気に触れたから、だろうか。この描かれたキャンパスの中に自分がいるような錯覚を覚えた。

同世代の人に読んでもらって感想を聞きたい一冊。


トヨタカムリ試乗(補記)

2018年06月04日 20時50分44秒 | クルマ
新型カムリ唯一の違和感のことを書いておく。
このブレーキフィーリングは一体なんだろう?
もちろん知識としては、これが 「回生ブレーキ」ゆえの感触らしいということは知っている。
だが、クルマを運転するということを、トヨタは一体全体どう考えているのだろうか。
もちろん、圧倒的に市場がこの変なブレーキを認めているのだから、私が文句をいう筋合いはない。たが、ヴィッツに電池&モーターを載せたアクアじゃあるまいし、400万円もする自動車のブレーキがこんな感触でいいと思っているのだろうか。おもっているのだろうな、たぶん。
このブレーキの感触では、私はこのクルマを買えないなぁと感じた。
言っておくと、ヴィッツは好きですよ。アクアもいいと思う。街中の短距離を中心とするいわゆるシティコミューターなら、多少のブレーキフィールなんて問題じゃない。
高級車とは言わないが400万もするクルマがこれでいいのかしらん。
踏みしろが短く、かつ急にブレーキが効き始めるのだ。これでは へたっぴいの代名詞「カックンブレーキ」になってしまうではないか。
みんな、もうトヨタのこの回生ブレーキフィーリングには慣れてじったのかなあ?

まあ、スバルでいうとアイサイト制御とCVTの組み合わせが一部のスバルファンからブーイングされ続けているのと、似たようなものかもしれない。

カムリは、もしこのブレーキフィーリングに問題を感じないならば、間違いなく良いクルマだ。、ちょっと偏りが少なくてインパクトが弱いけど、それも個性。

Dレ型ヴォーグ1.6LのGT-Sを試乗してきた。

2018年06月02日 13時42分27秒 | クルマ
そろそろ現行型レヴォーグの最終年次改良版(E型)が予約開始になるとか聞いたけれど、その改良前のレヴォーグ(D型)を二台試乗してきた。

試乗したのは
1.6リッターターボのGT-S

2.0リッターターボのSTI
の二つ。

2014年レヴォーグの発表時に2.0GTを試乗したときには、何よりも足まわりが 「硬い」のに驚いた。カーブの続く山道とかだと楽しそうだが、ちょっとゆったり乗る車ではないな、と思った記憶がある。また、2.0リッターターボエンジンの力は圧倒的で、アクセルを踏むと背中を押されるという感触を味わったのは、友人のランエボを借りた時以来で、こりゃスゴいと思ったものの、55歳過ぎの私には荷が勝ちすぎる。もう少し早く出会いたかった、というのが実感だった。

その二年前にレガシィツーリングワゴン(C型)を購入していたのだが、ゆったり長距離を乗る車としてはレヴォーグよりレガシィツーリングワゴンの方が合っていると思う一方で、やはりどうしてもレガシィは大きくなりすぎた感が否めず、もう少し狭くてもいいし、もう少し機敏でもいい、正直そうも思っていた。

さて、今回試乗したD型1.6LのGT-Sは、私の欲するポイントにピッタリだった。つまりは、出会った、ということになろうか。

2014年初期型レヴォーグほど 「走り」の 「硬さ」は要らない。
同時に、
2012年レガシィツーリングワゴン(C型)ほど 「大人」じゃなくていい。

その両方を満たすのにピッタリの乗り味が2017年レヴォーグ1.6L(D型)だった。

レヴォーグ1.6L(除:STI)は、サスペンションのストロークを伸ばしたり、セッティングを変えて乗りやすくしている、とは聞いていたが、確かに乗り始めた途端に分かるレベルだった。
クルマはそうでなくっちゃね(笑)

決して柔らかくはないがよりしなやかな乗り心地になっている。
1.6リッターの小排気量ターボエンジンも、思いの外扱いやすく、今乗っている自然吸気の2.5リッターと同程度か、それより楽しいぐらいの感触がある。

低速トルクの差を見れば確かに2.0の方がいいが、2.0リッターターボ300馬力はいくらなんでも還暦の私にはオーバースペックだ。それでも 「乗りたい!」と思えば選ばないこともないのだろうが、1.6でもう十分。そして、サスペンションの大きな改変を受けたのは1.6Lのみ。つまり、私のような 「浅く触れ続けるスバルファン」にメーカー側が応えてくれた、ということなのだろう。

アイサイトも進化型が搭載されていて、この手の装備の中ではいちばん こなれていて使いやすい。

安全評価では今(2018年上半期の時点)マツダがスバルアイサイトをちょっとだけ越えている(日産ノートもですね)わけだが、トータルで使いやすいのはアイサイトじゃなかろうかと思う(私が慣れているからなのかもしれないが)。

もちろんレヴォーグD型は発売以来4年目。来年にはプラットフォームの改変があるわけで、急がないなら待つのが吉…………なのだが、 「そんなことを言ってたら年を取っちまう!」のも事実。

結局のところ欲望の度合いによるよね、工業製品の購入って。だって、工業製品に限って言えば、待ってりゃ良くなるに決まってるわけだから。

というわけでした(笑)

トヨタのカムリを試乗してきた。

2018年06月01日 21時48分55秒 | 社会
 今日は授業が午前中で終わったので、4月から同一労働6割賃金に変わった身の上としてはさっさと年休攻撃をして、病院へ。しかし、きょうび病院もなかなかの混み具合で、予約を取らないと何時間も待つことになる。

というわけで、空いた時間で病院近くにあるトヨタを訪ね、(去年新型になった)カムリというセダンを試乗してきた。

1,次元の違う静けさ

動き出しが静かである。ハイブリッド車を初めて運転したが、滑らかにすーっと動き出す感じは今までのクルマとは全く違った印象だ。「エンジンをかける」というところからはじまるのではなく、本当にスイッチを入れるというところからはじまる感じである。

この静けさは、好きだ。
エンジンというものは基本的にうるさいし、別にうるさいのは自慢にならない、と思う。エンジンサウンドにそそられる、とかいうのは狭い趣味の領域だろう。ディーゼルとかいくら静かになったと言われても、ガソリンの方が静かだし、ハイブリッドの方がもっと静粛だ。
遮音も私の今のっている2012年型のレガシィツーリングワゴンと比べると雲泥の差である。

しかもカタログには小さな文字で「高い静粛性」とたった5文字あるだけ。
ふーっ。トヨタのHVセダン、恐るべし。

2,モーターとエンジンの切り替えや協働がスムーズ。

これも、もう当たり前のレベルになっていて、専門家のインプレッションなどを読むと「カムリはまだまだ」みたいなことを言う人もいるのかもしれないけれど、もう、これで十分「わけが分からないぐらいスムーズ」です。ディスプレイの中央に→が表示されているのでようやくパワートレインの状況が分かる程度。トヨタ車、恐るべし、である。

3,段差の乗り越えもスムーズ。

 今時の新車はいずれにしても普通の舗装路面のギャップを超えるときに、試乗レベルでびっくりするようなことはほぼ経験しないのだが、それにしてもスムーズな印象だ。

スバルのツーリングワゴン・レヴォーグの2.0STIとかも先日試乗したが、普通の橋の繫ぎ目でも、「硬い!」という印象があった(不快、というわけではありませんが、とてもじゃないけど私はオーナーにはなれない<苦笑>)。

カムリはその点、上質なセダン、のイメージを裏切らない乗り心地だ。そしてハンドルを切ってもふわふわ沈み込む感じもまったくなく、気持ちよくクルージングができそうである。

4,燃費も良さそう。

 短い時間の試乗なので燃費は不明だけれど、営業の人の話では20km/lぐらいはいくのではないか、という話だった。おおよそレガシィの倍近い燃費である(レガシィはトータルで11km/lぐらい)。
少し割り引いて17km/lとかでも御の字だろう。


5,重心が比較的低く、ホイールベースも長い感じで、フラットな乗り心地。

 四輪がしっかり地面を踏ん張るというか仕事をするスバルのAWDとは全く味が違うけれど、やはり低重心の印象がある。セダンはもう少し腰高の運転イメージの先入観があったが、決してそうではない。ホイルベースの長さもあってか、揺れも少なくいい感じだ。

レガシィとは全く違うけれど、やはりハンドルを切ってもフラットな感じで曲がってくれる印象がある。大きいものを振り回す感じではない。

6,デザインも美しい!
 横からみると、間違いなくきれいなラインだと思う。もちろん好みもあるだろうけれど、乗っていて私のレガシィよりもずっと他者から見られる満足感は大きいと思う。レガシィの良さはデザインじゃありませんから比較するのが間違ってますけど(笑)。
マツダのアテンザとかも美しいと思うけれど、そんなに負けていないんじゃないかなあ。
ベンツのCクラスとかBMWの3シリーズなんかより、すてきじゃないですかね。
後ろ姿もすてきです。

内装はほどほど、ですかね。まあ、300万円台のクルマとしては悪くないかと。
これもスバルと比較する必要はないですね。もちろんカムリの方が上質な感じがします。


7,全体的な感想

非常に好印象の試乗だった。
ゆったりと普段使いや中距離(私の場合いわき-東京の高速道路の往復程度)の運転なら、最高かもしれない、と思う。

お値段は、素の状態でG(普通選ぶ中級グレードですね)が約350万円。ナビとかブラインドスポットモニター等の安全装備を入れると、400万円、ってところかな。
おそらく、CX-8と価格帯では競合するのだろうと思う。
用途によるけれど、セダンがいいという人はカムリ、それ以外の人にはCX-8と勧めたい気持ちになる。

なんだろう、カムリは間違いなく良いクルマで、乗っていて不満はない。しかし、CX-8の方が楽しそうだったりするし、あるいはレヴォーグの方が自分で運転する手応えがあるし、メルセデスベンツCのロールスエディションの方が(100万円高いけど)、オーナーとしての満足感がある。

カムリというクルマは間違いなく良いのだから、むしろこのクルマを選べないのは、こちら側(乗り手)の問題でもあるのかもしれない。ともかく、インプレッサはいいクルマだけれど「オレは買わないな」と思ったその感触が、カムリにも同様にちょっとあるのだ。

自分の「趣味」がどの辺りにあるのか、ということが、良いクルマを試乗させてもらうと分かってくる。
結局、クルマを選ぶときに、ハンドルを握って曲がり角を三回曲がったら、
「これだっ!」
と思ったのが、マツダのロードスターだった。

あるいは、郊外のワインディングロードをオンザレールでクルーズした瞬間に「ややっ!これは!}と思ったのがスバルのレガシィだった。

そういう自分とクルマが出会うってことだよねぇ、やっぱり。

というわけで、良質なセダンを考えている人にはおすすめだと思います、カムリ。
私は残念ながらロードスターやレガシィのようには出会わなかったけれど。

追伸
たとえば、今のレガシィアウトバックとカムリとどちらにするか、と言われたら、カムリを選びます。だって、間違いなくコストパフォーマンスの最上位に位置するのがカムリだと思うから。
300万円以下の大衆車ならやっぱりゴルフだけれど、300万円台のセダンならカムリじゃないすかね。
SUVならCX-8かな。

メルセデスのCクラスは、新型(安全装備がSクラス搭載のものになるはず)になったら買いですね。それまでは絶対買いません(笑)。

レガシィも19万キロちかく走行し、あちこちいろいろ悲鳴を上げてきたので、新しいクルマを買うことにして試乗しきました。

どこのメーカーでも20万キロちかく走るといろいろ出てきますよね。
かつてのトヨタエスティマのディーゼルターボはターボユニット三回も交換だったし、アコードワゴンは真夏にオルタネーターが死んで、遠出していてエンジン切ったら掛からなくなったし、ビッツは電装系弱くてバッテリー上がりに悩まされたし、まあ、距離を乗ったらトラブル皆無ってクルマは
ありませんよねぇ。

さて、購入した新しいクルマが納車されたらまた、書きます。