龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
いわきFCの応援とキャンプ、それに読書の日々をメモしています。

改めて、松浦亜弥の魅力

2016年04月29日 18時14分25秒 | メディア日記
前田健のニュースに触発されて、松浦亜弥のYOUTUBEを流し続けている。

連休初日、他にやることがあるだろう、と自分でも思うが、仕方がない。

松浦亜弥は、本当にステキだ。


あなたに逢いたくて(YOUTUBE)

dearest.(YOUTUBE)

部屋とYシャツと私

そんなことも分からなかったのか、といえば、いちおう知っていたつもりだった。
ベスト盤ぐらいはよく聴いていたし、リアルタイムのTV番組でも歌が巧い、という印象は持っていたつもりだ。

この「ステキ」さはどこから来るのだろうか。

なんだかよく分からないけれど、歌と対話してる(正確にいうと、じゃれている)感じがあるんだよね、きっと。

岩崎宏美も大好き(だいたい歌がうまければ誰でも良い、というところもあるので……)なのだが、岩崎宏美のカバー曲アルバムを聴いていると、岩崎宏美の声を聴いていることになってしまいかねない。

それはそれで上手だからいいんだけどね。

それに対して松浦亜弥は、(選曲もいいのかもしれないけれど)松浦亜弥という「生き物」(つまりは「神の獣」的な部分、ですね)が、歌と自在に対話しているというかダンスをしているような気持ちになってきて、それはもはや単なる松浦亜弥ですらないという感じがしてくる、とでもいえばいいのだろうか。

アイドルの皮を被った「神獣」とでも言うべきか。皮を被っていない吉田美奈子も凄かった(2016.3.27いわきQUEENライブ)が、松浦亜弥も凄い。動物としての大きさは、吉田美奈子の方が何百倍だろうけどね。

こんな凄い歌手が現在休業中?

ぜひ、無理のない範囲でいいから活動を続けていってほしいものだ。


福島第一原発視察(その4)

2016年04月26日 21時48分00秒 | 大震災の中で
第一原発に着くと、こんな靴カバーを装着。



線量計を一人一人配布され、胸ポケットに入れておくよう言われる。そこにはこんなポスターが。



構内はバスで巡ります。

4号機はすぐそばまで行きました。脇に使用済み燃料を取り出す時につかった鉄骨の建造物があります。



凍土壁のための凍結用の媒質を循環させるパイプがこれ。既に稼働しています。



唯一震災前の壁が残っている2号機。中は大変なことになっているのでしょうが。



結局線量計は全く表示が変わらず。その3でも書きましたが、構内の線量は当初からは考えられないほど低く安全になっています。
安定的な状況ようやく実現した、というところでしょうか。

ただし、まだこれは「力づくで押さえ込んだ」という表現が相応しい状況だとも感じました。
まるでSF小説のスペースコロニーのようなのです。

火星とか月世界とか、人類が隔離的に居住している状況に近い。
小説と一緒にするな、と人はいうでしょうか。
しかし、私は「スターシップ・トゥルーパー」のように、つまり無理矢理危険な異物をマッチョにねじ伏せるB級映画のようなテイストを、ここの施設には感じました。

だって、全て人工的だからこそ、低線量に出来ているに過ぎない。
通っている国道や取り付け道路は、構内(原子炉建屋から離れた高台の作業する場所)の5倍から10倍の放射線量なのです。
まして、林や山は手つかずのまま。

原発周辺の土地は中間貯蔵地帯になっていく予定です。

確かに、廃炉作業が継続的に行われいくのですから、楢葉町や広野町、そして富岡町の一部にはその作業に当たる人たちの生活圏が形成されていくのでしょう。それはそれで大切な事業であることは間違いありません。
原発は止められても、廃炉はやめられないのですから、これほど確実に継続しなければならない事業は他にない、ともいえそうです。

けれども、これは人為の限りを尽くしたある種の「限界状況」でありつづけることもまた、疑えません。線量が低下した作業環境を仕事をする方達のために喜ぶと同時に、私はとても複雑な思いを強く抱きました。

ここまで強く放射線を強く「制圧」したとしても、これは構内に限定して、のことに過ぎないのです。周辺の大熊町は、これから長い間高線量が続いていきます。富岡町は帰還困難区域と居住制限区域、それに避難指示解除準備区域に分かれています。楢葉町は避難解除にはなったけれど、まだ6%しか帰還していません。

トリチウム汚染水の希釈後海洋放出も本格的に議論が始まりそうです。

私たちは選択できないものを選択させられている。
改めてそう感じずにはいられませんでした。

東京電力や鹿島建設、松村組、東芝、日立などの企業がタッグを組んで汚染除去や廃炉に向けて様々な取り組みを行っていることを頼もしく思うと同時に、廃炉作業でさえ、そうした超大手企業の「商売」の種になっていかざるを得ない「現実」に、いささかならずうんざりさせられます。

こんなことが起こっても、それをきちんと商売にしつつ、原発再稼働を真剣に主張する東電復興本社というのは、どういう存在なのでしょうか。

まあ、廃炉作業は不可避でしょう。しかし、レクチャーでも話がありましたが、東京電力福島第一原子力発電所は、たまたま免震棟が完成していたし、たまたま敷地が広大だったし、偶然の条件があって、現況があるわけです。

もし、別の場所でこんな事態が起こったら?

と考えたとき、私たちはこの事故からどんな教訓を導き出すべきなのかは、自ずと答えは出てくるように思われます。

悪いことは言わないから原発は止めておけ、そう改めて感じました。

と同時に、この廃炉作業を完遂するための環境づくりについては、私たちが皆で考えていかねばならないことでもある、とも強く思います。
国や東電、ゼネコンや原発メーカーだけに任せていてはいけない。

安心して忘却するのではなく、見つめ続けて注文も出していかねばならない。

そういう意味で、視察は継続されていくという話なので、またいずれ見に行こうと思います。

今回視察を企画してくれたAWFの吉川さんには感謝しつつ、みなさんもぜひ、自分の目で廃炉の状況を見て、直接説明を受けることをお薦めします。



只見町は桃源郷のようだった。

2016年04月25日 22時46分23秒 | 観光
週末、知人が転勤して奥会津勤務になったというので、早速そこに泊めて貰い、只見町を満喫してきた。

只見の手前、南会津町立桧沢中学校の向かい側の桜が満開だった。いたるところで桜が咲いている。いつもより早いのだそうだ。まるで絵はがきのような美しさだった。(写真はクリックで拡大されます)



森の分校「ふざわ」というところに行く。もとは小学校の分校だったが、今は宿泊施設として通年営業中、とのこと。お客さんも泊まっていた。



熊出没注意のステッカーが扉に。




山菜を求めて友人達が林の中へ。私はさっぱり分からないので撮影要員。
カタクリの花が綺麗だった。



そしてその成果がこれ。天ぷらがおいしい。上の小さいのがアケビの花。下のボリュームあるのはふきのとうの「とう」がたったもの。
会津ではこういう小さいふきのとうがあるようだ。
いわきだとまるっちいのがポコッと出て、それが開いて終わってしまうのだが、これは伸びても食べられる。



お酒は只見の地酒(醸造は南会津町)、岩泉。
これがまた美味。「まづ水。そのよしあしはてきめんに響く」とは石川淳の言葉だったかな。
本当に透明感があるのです。



翌日は只見駅へ。駅の職員の方がはっぴをきて手を振っている。新潟方面に向けて、日に3便だけ運行中。只見から川口までは、5年前の洪水以来止まったままだ。復旧がのぞまれる。

鉄道ファンたちにとって、美しい川沿いの風景の中を走る只見線は、格別の価値があるそうだ。




左側下の方しか列車は運行していない。




手前は新潟(小出)方面。
残念ながら駅の向こう側(会津方面)の線路は草に埋もれている。



まだ冠雪している浅草岳が桜の向こうに見えるのだが、スマホではなかなか難しい。
雪の山が見える土地はステキだ。
弘前の岩木山、安曇野の常念岳、福島なら吾妻小富士、只見なら浅草岳、である。



その横にはこんなものも。雪室だ。



温泉もたくさんある。入ったのはここ。
泉質は鉄分を軽く含んでいる、あっさりとした気持ちの良い温泉。暖まる。



帰りは会津田島に戻り、駅前の蕎麦屋さんで昼食。二つお店があって迷う。今回はこちら。
とてもおいしかったです。
もし蕎麦の切り方が揃っていたなら名品!というところかな。



今回は食べなかったもう一軒はこちら。



他に大通りには10割蕎麦の旗竿が前日は立っていたように記憶していたが、日曜日の午後二時過ぎは旗が立っていなかった。

今回は会津田島で蕎麦を食べましたが、きっと只見町にもおいしいおそば屋さんはあるのだろう。
今度は探索してみます。

これが田島の駅。




とにかく、空気がおいしいし、水もうまい。空も綺麗で、沢の水も魚がピチピチ泳いでいた(イワナかな?)。ちょっと沢を上れば釣りキチ三平の世界である。そしてお酒も山菜も美味。今回は食せなかったが、ラムのしゃぶしゃぶもいけるらしい。

山の斜面は桜の花と同時に若芽が芽吹きつつあった。

雪の季節は確かに苦労が多いのだろうが、地元出身の知人は「ここに住むと人間性が回復するよ」と言っていた。夏、秋、そして冬の季節も訪れてみたい。せっかくクルマが四駆なのだから……。






福島第一原発視察(その3)

2016年04月25日 22時20分13秒 | 大震災の中で
富岡、大熊とバスで国道6号線を北上していくと、東電の広報センター(エネルギー館という名前だったか)や、十勝ラーメン(これは当時のまま)、TOMTOM(地元のショッピングセンター)など
、かつて訪れたことのある建物に再会した。複雑な気持ちになる。

帰還できないところは、道路以外は封鎖されているので、入り口にはこのような柵が立てられている。(どれも写真はクリックすると拡大表示できます)


当時に、除染した汚染土の置き場も目立ってくる。


途中こんな看板も。ここからは徒歩や二輪車では入れない。


6号線を走っていると二カ所に線量表示の箇所があった。

富岡町では2.9μS/h(バスの中は0.9μS/h)
大熊町では3.4μS/h(バスの中は1.1μs/h)

ちなみに、第一原子力発電所に向かって右折していく6号線の交差点では5.4μs/hぐらいあるようだ、とのアナウンス。そこから先の発電所に向かう道路には、8μs/hぐらいになるホットスポットもあるという。

ところが、第一原子力発電所の構内は、線量がコントロールされている。所内の放射線モニタは
0.9μs/hを表示していた。



構内に入ると、作業員の人は普通の作業衣で、マスクもなく歩いている。初めて視察してこんなことも言うのもなんだが、廃炉に向けて作業環境は劇的に改善されているといっていいだろう。
帰ってきてから視察の様子を知人に話すと、「あの白い服を着たの?」とか「前面防護マスクをしたんだ」とか聞かれるから、みんなもそんなイメージなのだろう。

実際は、本当にコントロールされている(もちろんあくまで人が動いて働くところは、ということであって、放射能自体がどこかに消えたのではなく、放射線量が低く抑えられた環境になったということです)。

斜面はこのようにモルタルで覆われている。



また、切り倒された立木はこのように積まれている。



放射性廃棄物は、コンクリートの箱に詰められて野積み。




読むべし!『失踪当時の服装は』ヒラリー・ウォー(創元推理文庫)

2016年04月24日 22時03分02秒 | メディア日記
週末に読んだ本の中ではこれが面白かった。

「捜査の実態をこの上なくリアルに描いた警察小説の里程標的傑作」

と作品紹介にある。本当にその通り。

女子大の1年生が3月3日に失踪する。真面目で男の子と深く付き合っている様子もない。
失踪の理由も分からないまま時間が過ぎていく中、叩き上げの50代ブリストル警察署長のフォードが、大学出のインテリ中年刑事部長キャメロンを従え、互いにこれでもかと皮肉を言い合いながら徹底的に事件を洗い直していく。

その警察の圧倒的に地味で地道な捜査を描きながら、事件が次第にその容貌を変化させていく様子を描いていく。フォードとキャメロンは、事件を何度も何度も「読み直す」。
天才探偵が事件を論理で鮮やかに解決するのではなく(もちろん、天才探偵も犯人に出し抜かれそうになるためには必ず1度「へま」をしなければならないのだが)、何度も何度も捜査を徹底することで、彼らは事件を繰り返し「読み直していく」のだ。

主人公達が事件を読み直す行為は、私たち読者がテキストを読んでいく行為といくぶんかどこかでシンクロしていく。特に、失踪した女子学生が残した「日記」を手がかりとして読むシーンなどはその典型だ。

隠された答えを探偵だけが知っている、のではない。彼らは何度も「読み」の訂正をさせられる。その原因は時に新たな証拠の発見であったり、犯人の意図的な行為であったり、自分たちの思惑や先入観の結果だったりさまざまなのだが、そういう事件の「見取り図」が、地道な警察捜査によってじわりじわりとズレていく気持ちよさは、なかなか味わえるものではない。

解説によると、繰り返しベストミステリ100などに挙げられる古典的名作なのだそうだ。
古典的、というと古くさい感じがしてしまうが、とんでもない。ミステリを「読む」楽しみを改めて堪能させてくれる、「警察小説」の傑作(その魅力は十分に現役です!)だといって間違いないだろう。

遊び疲れて帰ってきたところなのに、読み始めたら止められずに読みきってしまった。

お薦めです。戦後すぐの作品だけれど、文庫は2014年の刊行。




福島第一原発視察(その2)

2016年04月22日 22時32分29秒 | 大震災の中で
出発前に簡単な説明を受けた。
私は事前に
AWFの吉川さんの廃炉についてのレクチャーを受けていたので、だいたい同内容だったが気になるポイントがいくつかあった。

1、トリチウム汚染水をいつ海に流すのか

2、地下水と格納容器の圧力の均衡をどう保つか。


1については、その方向だ、という意味の説明があった(検討中、という程度かな正確には)。
今回の視察での説明とは別に、こんな記事もある。

毎日新聞2016.4.19「福島・汚染水 海洋放出が最も短期間で低コスト」

http://mainichi.jp/articles/20160419/k00/00m/040/134000c

現在の技術では、水をフィルターにかけるとトリチウム以外の核種は除去できるのだそうだ。
だが、トリチウム(三重水素)は、除去可能だがきわめて高コスト。となれば、そのまま(海は広いから結果としては薄めて、ということになるが)海に放出するのが低コストってわけだ。
小学生でも分かる理屈だ。

結局そうなるのか、と思う。

たしかに、メルトダウンを起こした東京電力福島第一原子力発電所の敷地内は今驚くほど空間線量は低くなっている。福島県内のTVニュースで毎日流れる第一原発脇の港湾内の放射線量は多くが検出限界以下だったりもする。
なるほど、徹底的に人工環境を作り上げて、地上でも海底でも、埃一つ舞い上がらないようにすれば、結果として空間(水中も)線量は劇的に低下するに違いない。

しかしそれは、徹底的にコンクリートやアスファルト、モルタルなどで斜面や道路、あるいは海底を覆い尽くした結果にすぎないだろう。

それ以外のところは、相変わらず高線量だし、廃棄物はどんどん敷地内に溜め込まれたままだ。

さて、今後いつトリチウム汚染水を海に流すという方針が出されるのか、興味深いところだ。

2,については注意深く内部の水位が地下水の水位を上回らないようにコントロールしていく、という説明があった。
遮蔽すればよいというものではないとすると、その自然相手のさじ加減はけっこう難しいのではないか、とも思うが、このあたりも今後きちんと注目しておきたいところである。



福島第一原発視察(その1)

2016年04月22日 21時45分22秒 | 大震災の中で
東京電力福島第一原子力発電所の視察にいってきた(2016.4.21)。
その写真とメモをアップしていく。

その1(もうすぐJヴィレッジは復興の拠点としての役割を終了するのだそうだ)

12:00Jヴィレッジに到着。


いわき市から高速道路を使うと40分ぐらいか。
ここで簡単な事前説明を受けてからバスに乗って福島第一へ。

Jヴィレッジは楢葉町にあるので、

楢葉町→富岡町→大熊町(一部双葉町)

の順番でバスは第一原発へ向かう。

Jヴィレッジは元々サッカーのトレーニングセンターとして東電が地元に提供したものだが、この5年間原発事故対応の拠点となってきた。
最近ようやく復興本社機能が富岡町に一部移転。Jヴィレッジ自体も、来年までには元のグランドに整地して地元に返還されるという。

ここを出るとすぐ、見えてくるのがこの遠隔技術開発センター


ここには原子炉格納容器と同寸の模型が置かれていて、ロボットの遠隔操作による作業のための開発が行われるのだという。ハイテク!

国道6号線に出るところに、楢葉町の仮設商店街「ここなら商店」がある。役場の駐車場に設定されている。この日は行けなかったが、訪れてみたい。



これは富岡町に3月31日オープンされたセブンイレブン。

ちなみに写真にはないが、当日楢葉町に東邦銀行の店舗営業が5年ぶりに再開された、という脇をバスで通過した。
どちらも良かった、というべきなのだろうが、まだまだ銀行再開やコンビニ開店が話題となる状況だ、ということでもある。

帰還できるようになった楢葉町で帰還率は約6%だという。富岡町は避難指示解除準備区域/居住制限区域/帰還困難区域と町が3つに分かれている。これもまた苦しい状況だ。

帰還困難区域/居住制限区域/避難指示介助準備区域の区別はこちらを参照のこと

http://www.minyu-net.com/osusume/daisinsai/saihen.html


☆福島第一原子力発電所に着くまでのバスの中での感想。

広野町→楢葉町は、もうある意味で普通に生活を始めている区域である。
昨年試験作付けをした米からもセシウムは検出されていない。
一方で、帰還者の数はまだまだ、だ。

ふるさとに帰ることについてもいろいろな考え方や選択があるのでそれをどうこういうことは出来ないが、正直なところ、以前のままの町、あるいは以前の規模の町、を再現するのは難しいのだろうな、という印象を抱く。

後述するが、廃炉の完了までには数十年単位で時間が必要だ。

それを見通した上でどんな人たちがどんな形で改めてコミュニティを作っていくのか。

楢葉町にも診療所がオープンしたし、富岡町にもスーパーが今年再開予定だという。



新たな町づくりを注目していきたい。




写真は当日同行した「一般社団法人AFW」からの提供(以下視察記事の写真は同様)。


柳家小三治独演会のメモ(2016/4/4)

2016年04月10日 12時34分52秒 | メディア日記
昨夜は小三治を聴きに(観に)いってきた。

瞬間、語りが崩壊するのではないかとすら思われるような 「間」の限界をさぐりながらなおもとぎれることなく語り継がれることばたちは間違いなく
「語り」から→ 「噺」へとコトバが飛躍していくその瞬間を常にその場に立ち上げようとする努力の持続であり、切断と連続が同時にそこにある贅沢な「風」をそこに感じつつ、私たちはただ葦のように身をゆだねていればいいのかもしれない。しかし同時に、緊張感が次第に高まっていくこともまた疑えないのだ。


小三治を直接見る=聴くのはこれが二度目だから、いわゆる専門的なことは全く分からない。

しかし枕も演目も、けっしてモノローグではないし、また単なる 「複数の声」でもない、 。
「語り」→ 「騙り」へ。
小三治のまくらにあった言葉で言い換えれば

「落語家」→ 「噺家」へ。

常にその 「電車」に途中乗車するようなハラハラを、枕を丁寧に駆使しながら私たちにもさりげなく準備して(させて)くれる。

むろん米朝もまたそういった自在の発話の遣い手だったが今はもういない。

落語家がその「話」を磨くのは出発点でしかないのだなあ、とこうしてみると理解させられる。
(落語については全くの素人なのに)私は(そして私たちもまた)ことばとは無縁ではいられないし、そのことばはけっして独り言ではいられないのだ(そしてまた群衆の中に埋没もしきれないのだ)と瞬間で教えてくれる小三治の芸は、間違いなく「教育的「でもあった。

自由間接話法、とは違うが、宿題がまた一つ。
世界は、解釈を待っている豊かな誘惑者なのだね。

幸せ。
これも自分で意味が不明なのだが、メモを書いておかねば、ということで。

吉田美奈子&森俊之~DUO 2016~の凄さ(2016/3/27)

2016年04月10日 12時09分34秒 | メディア日記
吉田美奈子×森俊之 ~DUO 2016~ 
(2016年3,月27日於:いわきQUEEN)

を聴いた。

吉田美奈子のライブは初めてだった。もう、びっくり仰天だった。

「黙って一度ライブに行け!」

とだけ言えばいいのだが、とりあえず比喩を、書いておけば

「『神獣』の声を聴く体験」

とでも言うほかない。

聴いたことがないので妄想するだけだが、「美空ひばり」とかいう「生き物」もこういう種類の「声」の存在感だったのではないか、と考えてみたくなる。

歌とか音楽というフレームの中で発生したはずの振動が、それ自体命を持ったつまりは「声」として律動し、歌とか演奏とか音楽というフレームとその神の獣が戯れつつその中にそのフレーム自体を取り込んでしまうような、そんなライブだった。

こんなモノは、今まできいたことがないし、たぶんこれからも聴くことはないのかもれない。
とりあえず山下達郎が「日本一のボーカリスト」だという意味のことばで吉田美奈子を評していて、「まあ仲間内だもんね」的に聞き流していたことを何か神様のようなものが、あるとしたらそれに対して詫びたい気持ちになった。

客席は30を少し超えたぐらいの人数。
もったいなさすぎる。

おそらくこれ以上の「声」の体験は、もう二度とないのかもしない、と思う。
ほとんど伝わらないのだろうかがメモ的に書いておかねば、と思った。、




EveryPadProの感想(3)

2016年04月04日 20時32分42秒 | ガジェット
一ヶ月ほど、ヤマダ電機=DELLの
EveryPadPro
というwindows8のタブレットを使ってきた。

大体おおよその感触がつかめたのでメモしておきたい。

1,Windows10のアップグレードはスムーズだった。

①DELLのユーティリティで、工場出荷時のバックアップをとる。

②自宅のPCを使って、マイクロソフトのサイトから予めWindows10のインストールメディアをダウンロードし、USBに入れておく。

③その、USBをOTG用のコードで本体につなぎ、まずWindows8からWindows10にアップグレードする。

④システムのバージョン情報で、プロダクトIDをメモしておく。

⑤インストーラから、もう一度プレインinstallする。

こうしないと、今ひとつ動きが安心できない。

クリーンinstallについてはこちらを参照のこと。

http://www.billionwallet.com/goods/windows10/win-cleaninstall.html


2,普通にWindows10のタブレットを使ってみる、というならいいが……。

携帯のテザリングをつかったり自宅のみWi-Fiを利用したりして、ふつうにタブレットとして使うには特に問題はない。

だが、TDIのキャンペーンでSIMが半年無料で使えるというので、EveryPadProの本領発揮だ!とばかりSIMを差して使い始めたところ、立ち上げてもSIMを認識しないことがあったり、そのSIMを使ってテザリングしようとするとWi-Fiが不安定になったりする。SIMを利用し始めたら、再起動の回数が増えた。

また、ミラキャストを使ってWi-Fiでdisplayに画面を表示させようとすると、テザリングとバッティングする。

テザリングを諦めて画面表示を選択すると、やはりかなり表示は遅い……などなど、おとなしく単なるWi-Fiタブレット端末機として使うならオッケーなのだが、ちょっとなにかやろうとすると、アンドロイド端末のうごきの軽さとは対照的な処理の重さがぐっとのしかかってくる。

3,マイクロソフトのSerfaceがあれだけ高い理由が分かってきた。

MicrosoftのオリジナルタブレットPCがあれだけ高価なのは、やはり理由があるのだ。
同じタブレットでも、Windowsはその処理すべきタスクの量がAndroidOSやiOSとはおそらく桁違いに多いのではないか。

おとなしくだけで動かしているうちは結構使えるのだが、Bluetoothの機器をつなぎ、Wi-Fiの機器を繋いだり通信をしたり、SIMを入れて動かそうとすると、いろいろまにあわない状態が実際には起こってくるのだ。

遊びとしては面白かったが、結局のところちょっと重い一太郎の載ったタブレットが手元に残った、という結末だった。といって、文章作成の仕事をこれでやる気にはならない。

とはいえせっかくの半年無料SIMは使わないともったいないし、不安定だとイライラするし。

結局、しばらく眠っていた
XperiaZ Ultra
を出してきてこれに差し直し、(ちょっと手軽に端末としてもつかえる)Wi-Fiルーターとして職場で利用している。