テレビで、阿川佐和子さんが、きびしくこわいお父様の話をしていたが、私の父も少し似たような所があり共感を覚えた。
有名な作家さん家族とは似ても似つかないが、
夜、トイレに行く時など、常にそ~~と♪そ~~と♪が身についていた。自分はバタンとドアを閉めてもだれもなにも言わない。私などがそ~~と閉めても「うるさい!」と怒鳴られた。(木造の家のドアにはガラスがはまっている) なにがなんだかわからないのに叱られることもあったような気がする。(ちょと息子にもその気がある)
父は、癇癪持ちというのかな。(おばあちゃんはそうだった) しかし外面は大変よかったからその反動だね。なにはともあれ、父がいる時は、緊張感が家の中に漂った。それが減っていったのは、年をとって、孫に囲まれるようになってからで、孫には甘い父だった。
大人になって、料亭かどこかで法事だったのか、トイレからハンカチで手を拭きながらでてきたら、「なんで、手を拭きながら来る、ちゃんと拭いてからでてくるものだ」とか、上野のコンサートに行った時に、ちょっと居眠りしたら「もう二度とおまえとはコンサートに行かない!」などはよく覚えている。その頃、私はなんであんなに怒るんだろうと思っていたが、よく美術館などにもつれて行ってくれたので、あまり文句も言えなかった。
私も小さい頃は、おとうちゃん おかぁちゃんと呼んでいました。そんな時代だったんだなぁと思います。今はそんなおとうさんは完全無視されちゃうでしょうね。
幸いなことに、私は父が良く言っていた「おまえはバカだが、素直な性格だ」です。素直ってのもけっこう疲れるんだよ。