3月末に幻冬舎新書より刊行された精神科医、和田秀樹さんの『80歳の壁』が20万部を突破し、ベストセラーになっているとのことで、5月20日、テレ朝の羽鳥慎一モーニングショーで大々的に特集を組んで取り上げていた。この本は、人生100年時代といわれる現代において、健康寿命の平均は男女ともに72~75歳にとどまる点に着目し、寿命を伸ばすために何をすれば良いのかの方法論が、団塊の世代を中心に大きな反響を呼び、異例の短期間で20万部を突破したようである。この本のことはテレビを見て初めて知ったが、まさに引き込まれるように最後まで見てしまった。
健康寿命の平均は男性72歳、女性75歳。80代になると認知症の有病率30%以上要介護率約50%。楽しいことをしてストレスを少なくすることが大事である。ストレスを抱えた生活より気楽に生きるほうが免疫力がアップし、大阪国際がんセンターによると、がん患者がお笑いの舞台を鑑賞後免疫細胞の一つNK細胞が30%増加したという。「80歳の壁」は高く厚いが、壁を超える最強の方法がある。この本には80歳の壁を低くするヒント50音カルタが書かれている。いくつか紹介すると、「け」は血圧・血糖値は下げなくていいで、血圧・血糖値が下がると活力が失われ免疫力も低下する。「た」は食べたいものは食べてよし小太りくらいがちょうどいい、「す」は好きなことをする嫌いなことはしないで、あのときやっておけばよかったと後悔しないような日々を過ごすことが大事である。
番組終了後、すぐに本屋に駆け込み、早速この本を購入した。990円と安価にも関わらず、役に立つ情報満載である。下記の目次・内容例を見るだけですぐにでも読みたくなるような本であると直感した。本の紹介欄によると、
(目次・内容例)
プロローグ 80歳の壁を超えていく
・老いを受け入れ、できることを大事にする
・認知症は必ずやってくる。ならばいまのうちにしたいことをする
第1章 医者・薬・病院の壁を超えていく
・医療に頼るなかれ。医師には「健康」という視点がない
・闘病ではなく「共病」で。闘うより手なずけて生きる
・ガンを切る、切らない。どちらが長生きできるのか
第2章 老化の壁を超えていく
・食事は我慢しない。食べたいものは食べる
・年を取ると感動が薄れる。衰えではなく経験知が上がったのです
・孤独は気楽でいい。誰にも気兼ねせず楽しめる
第3章 ボケ・認知症の壁を超えていく
・認知症への誤解。思い込みがみんなを不幸にする
・認知症を遅らせる方法。薬より頭を使うほうが有効です
・認知症は終わりじゃない。生きる知恵と力は残っている
第4章 高い壁を低くするヒント50音カルタ
・あ…歩き続けよう。歩かないと歩けなくなる
・け…血圧、血糖値は下げなくていい
・た…食べたいものは食べてよし。小太りくらいでちょうどいい
エピローグ 人生100年の壁も超えていく
・年寄りに不寛容なこの国。幸齢者は怒っていい
自分の場合、何とか健康寿命の年は超えることができたが、80歳の高い壁を超えるのは至難の業であると感じている。この本をしっかり読んで実践してみたい。、