ロシアによるウクライナ侵攻は世界の多くの国から非難されているが、侵攻を支持している国の筆頭がベラルーシとシリアである。ベラルーシは、当初から同盟国として侵攻の手助けをしていることが報道されていたが、ここにきて中東のシリアのアサド政権が戦闘員を提供したり、侵攻を全面的に支援している旨が話題となっている。シリアの熟練兵が16000人も侵攻の支援に派遣されているような報道もある。シリアでは、ロシア寄りのアサド政権に対し、アメリカをバックに持つ反体制派やイスラム国もあり、複雑なお国事情がある。ロシアは、2015年、アサド政権を支援するため、シリア内戦に介入し、政権側に勝利をもたらしてきたので、強い同盟関係があるとみられる。そんなとんでもないシリアの首都ダマスカスで会議があって出張で出かけたのは、2005年4月だったが、あれからもう17年も経っている。当時は、まだ街中も平穏であったが、その後の内戦で国自体がボロボロになって現在に至っているような気がする。
当時のシリアは街を歩いていてもそんなに治安上の悪さは感じなかった。シリア航空を利用し、アレッポ国際空港経由でダマスカス入りした。見て回ったスポットは、ヒジャーズ駅、アゼム宮殿、ウマイヤド・モスク、スークハメディーエ、サラディーン廟、軍事博物館等であるが、どこも好奇心を駆り立てるスポットであった。軍事博物館では、見学しながら何となく、戦争イメージも感じた。新約聖書に出てくる「真っすぐな道」が実際にあったり、ローマ時代の柱や廃墟が残っていたり、歴史を肌で感じることができた。シャーム・パレス・ダマスカスホテルの最上階にある回転レストランで食事をしたが、そこから伝説の山であるカシオン山や市街を臨む景観が印象的であった。今となっては、内戦状態でとても行ける国ではないが、ロシアをあからさまに支援する国である限り、二度と行きたいとは思わない。
写真は軍事博物館
シリア旅行アルバム【2005年】: https://youtu.be/TMYCkYMQCQs