Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

奥秩父、雲取山登山

2014年05月07日 | 山歩き

5月6日(火)             天気=り時々霧雨

 

 07:25鴨沢駐車場→ 08:58~09:03堂所→ 09:28七ツ石山分岐→ 09:54~57ブナ坂→ 10:17~21奥多摩小屋→ 10:53~11:50雲取山→ 12:15奥多摩小屋→ 12:33ブナ坂→ 12:53七ツ石山分岐→ 13:13堂所→ 14:10鴨沢駐車場

 

 5月の連休はテント泊で信越県境の雪山へ行く予定だったが、数日前から腰痛悪化の兆しがあり重荷を背負うと完璧にイカレそうだったので諦めた。しかし山を趣味とする者として何処へも行かぬというのは甚だ悔しいので日帰りで雲取山へ向かった。

 面白く無さげな妻の顔を横目に早朝我が家を出発、登山口の奥多摩湖畔にある鴨沢集落に着いた。国道沿いの駐車場は満杯で、小道に入ってすぐの空き地に車を停める。

 登山口の鴨沢集落

 今日は天気が良いと予報されてたのに霧雨のようなものが漂い、肌寒い天気であてが外れた。雨が降ったら引き返そうというつもりで出発した。歩き始めて20分程で山腹を捲く林道に出た。

 林道先の登山道入り口

 この林道を200m程進むと登山道入り口がある。鴨沢から雲取山へ至る道は昔から何度も登り降りしているが、緩やかで危険個所も無く実の快適な登山道だ。途中には2軒ほど廃屋がある。私が初めて此処を通った30数年前には、この家々にも暮らす人が居た。

 登山道沿いの廃屋

 霧に包まれた登山道は殆ど展望を得る事はできないが、瑞々しい新緑が美しい。昨日は山上の小屋に宿泊したであろう人々が次々と降って来る。以前は中高年ばかりだったけれど、最近若い人が多く尚且つ女性が多いのは喜ばしい事だ。

 幻想的な新緑

 水場を過ぎた辺りで元気な二人組の若者に抜かれた。服装から察するとトレイルランナー達だ。山の楽しみ方も多様化しつつある。彼らの後を追こうかと一瞬思ったが、F1カーに軽が挑戦するようなのものだから諦めた。

 コース上、唯一雪が残る地点

 七ツ石山分岐を過ぎるとブナ坂まで山腹沿いのトラバース道で、沢筋にはまだ多くの残雪が残されていた。石尾根上にあるブナ坂は白い霧の中にあった。

 石尾根上のブナ坂

 

 此処から緩やかな石尾根を登って行く。又トレイルランナーのグループに抜かれた。登山を楽しむ若者の増加は嬉しい事だが、出来るなら駆け抜けるだけの触合いでなく、重い幕営装具を背負ってドップリ山と対峙して欲しいものだ。

 連休中は大混雑したとネットにあった奥多摩小屋付近のテント場も、今朝は概ね撤収されて数張りのテントが残るだけだった。小屋を過ぎて二度急坂を越えると日原からの富田新道が合わさる小雲取山(1937m)に着く。

 奥多摩小屋

 ピークと言うより尾根上の小さな突起に過ぎない。霧で景色も見えないから休まずサッサと進む。此処から雲取山までは僅かな距離だ。やがて前方に雲取山頂避難小屋が小さく見えた。最後の急坂を頑張り10時53分雲取山(2017m)に到着した。鴨沢集落から12キロ、標高差約1500mを3時間半で登った。腰痛が残る身にしてはよく頑張ったと自我自賛。

 山頂の避難小屋(右)とトイレ(左)

 避難小屋の中に入りお湯を沸かしてラーメンを作る。腹ペコで食べる具無しのインスタントラーメンが唸りたくなる程美味い。ひょっとして山頂は雲の上に突き抜け、雲海の絶景が眺められるのではと期待したが残念ながら雲の中で展望は皆無だった。

 雲取山山頂

 1時間程滞在し山頂を後にする。下山中も天候は相変わらずで、降るか降らぬかの霧雨なので雨具を着けぬまま降って行くが、身にまとう衣服がだんだん湿っぽくなってくる。「登山口に降立つまでどうか本降りにならないでくれ。」と祈りながら脚を早める。

 山頂から全く休まず降ったので最後の方は靴に納まる脚の小指が痛くなってきた。我慢しながら歩き続け14時10分鴨沢集落に到着、下りは2時間20分を要した。

 車を停めた空き地の一角に記念碑が建ちその文章には、此処が鴨沢小中学校の跡地であると書かれていた。この辺りも昔は大勢の子供達が居て賑わっていたのだろうが、殆どの山間部集落と同様、だんだん寂れてしまったのだ。その現状に少し切なさが募った。

 気儘な単独登山で今日はけっこう疲れを覚えた。何処か温泉でもと思ったが、連休中この近辺の温泉は何処も大混雑間違いなしだろうと推察し、我家付近まで戻って坂戸市にある「ふるさとの湯」の温泉に浸かった。

 ここも結構の混み具合だったが押すな押すなの状況には至らず、ノビノビ手足を伸ばして温泉を満喫する事ができた。

 夕刻我が家に戻り妻の顔をソッと窺うと、「今日登山用品店で新しい登山服を買ってきたの。」と上機嫌そうだったのでホッとした。

コメント
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