( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/53368130.html からの続き)
健康な人の目を 「正視」 と言います。
それに対して、近視は 遠くが見えにくくなる,老眼は 近くが見えにくくなる、
と 僕は思っていました。
しかし、これも 正確ではありませんでした。
近視は、ピントが合う範囲が 正視に比べて 手前 (近距離) にずれたもの,
老眼は 目の調節力が低下すること、が 正しい言い方です。
近眼の人は 老眼になりにくいと、巷間 よく言われます。
しかし老眼は 単なる老化現象であり、
年を取れば 筋力が落ちるように、必ず誰にでも訪れるものです。
新聞などを だんだん目に近付けていって、
ぼやけない限界の位置を 「近点」 といいます。
(毛様体筋が 一番緊張している状態。)
近視の人は近点が 正視の人よりも近く、老眼は近点が 次第に遠くなっていきます。
加齢によって、例えば近点が 30センチ以上ぐらいになると、
近くが見づらくなったと感じ、老眼に 気付き始めるのではないでしょうか。
確かに近視は (裸眼の場合)、元々近点が 近いわけですから、
それが遠くなってきて 見づらさを感じるのが 普通より遅い、ということは言えます。
でも 気付くのが遅いだけで、その前から
目の調節力の低下 (=近点が遠くなり始める) は 起こっているのです。
ちなみに、10才の子供は 近点が10センチくらいで、
年齢と共に 近点は徐々に遠くなり、
40才くらいで 30センチを超えるということです。
(個人差があります。)
言ってみれば、目の調節力は 10才から低下し、
老眼はこの時から始まっている という言い方もできるのかもしれません。
16日の日記に、「近眼は、メガネをかけて 初めて老眼になる」 と書きましたが、
実はこれも 不正確な表現だということが 分かります。
メガネをかけなくても 老眼になっていくわけですが (老化現象)、
近くが見えづらく感じるのは メガネをかけることで 初めて生じる、
と言うのが 正しいでしょう。
メガネをかけることによって 近点を裸眼より遠くにし、
普通の目と 同じにしているのですから、
普通の人と同じ頃に 老眼に気が付く、ということになるわけです。
話が 最初の話題に戻りましたが、
これで僕は 老眼に関しては、メガネ屋さんよりも 詳しくなりました。 (^^;)