「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「青い花火」 (1)

2008年03月25日 21時49分57秒 | 映画
 
 ミクシィの マイミクさんが教えてくれた、NHKの 1998年のドラマです。

 心の傷を負った 二人の女性が、自分の生きる証を獲得していく 闘いの物語。

 DVDなども 売っていないということで、

 マイミクさんが 録画してくれたビデオを 貸してくれました。

 残念ながら 前半が録画されておらず、その部分は マイミクさんのあらすじ説明と、

 コピーしてくれた ネットのレビューで了解しました。

 皆さんも観ることができないでしょうから、ネタバレの感想を書きます。 (^^;)

 加藤玲子 (桃井かおり) は、いとこの矢島 (岸部一徳) と

 AVビデオの制作をしています。

 玲子は幼いとき 母親から虐待を受けており、

 摂食障害になったり、引きこもったりしていました。

 今も自閉気味で 人と関わることができず、

 部屋には電話もなく、自分の殻の中に うずくまって生きています。

 そこへやって来た 彩佳 (松尾れい子)、AVビデオに出たいと言うのです。

 彩佳の手に 吐きダコ 〔*注〕 を見つけた玲子は、

 彩佳に 自分と同じ姿を見て、出演を思い止まらせようとしますが、

 彩佳の気持ちは変わりません。

〔*注: 心子にもありました。
     過食嘔吐で 口に指を突っ込むため、手にできるタコです。〕

 彩佳は、玲子と自分が同じだと見られることに 反発します。

 自分は 玲子のように弱くはない、

 傷ついているからビデオに出るのだ などと思われたくない、と訴えます。

 そして、人との関わりを避けて生きている 玲子を批判するのです。

 玲子は その言葉から逃げるように、耳を背けます。

 NHK制作のドラマでもあるので、ベッドシーンは そのままは映しません。

 松尾れい子の顔だけの映像で、彼女の痛烈な眼光が 観る者を射抜きます。

 その苦しみの表情は、

 自分のアイデンティティを掴むための 苦悩でもあるかのようです。

 そして彩佳は、ビデオができ上がったら、

 自分を苛めた 同級生や先生,親たちに それを送るのだと言います。

 「これが私だ! 文句あるか!」 と 言ってやるのだと。

 うずくまっていた 玲子の胸に、彩佳の絶叫が 突き刺さります。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/53448581.html
 
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