「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

俗説6 「BPDは女性特有の障害である」

2011年09月08日 22時37分54秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
 男性もBPDを発症します。

 でもBPDと診断されるのは 女性が男性の3倍と言われます。

 理由のひとつは、 男女の育てられ方の違いが 考えられます。

 子供の頃、 感情を表したり人に頼ったりするのは 女の子の性格だと教えられ、

 男の子はそれと異なる方法で 感情を表したり、 苦痛に反応することがよくあります。

 例えば、 男性は泣かないで 攻撃的に行動するかもしれません。

 淋しさを人間関係で解消するより、 薬物で和らげる場合もあるでしょう。

 感情的になったり人間関係に頼るのは  “女性的” だと思われ、

 女の子はそういう言動をしても 構わないとされているかもしれません。

 そして医師は、 女性をBPDと診断して、

 男性を他の障害 (反社会性パーソナリティ障害など) と

 診断することが多くなりがちです。

 医師が、 BPDは 女性によく起こる障害だと思い込み、

 女性には頻繁にBPDを診断し、 男性のBPDは見落としているかもしれません。

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
 

 日本では、 男性のBPDは 女性の1割とも言われ、

 僕の感覚でもそのくらいか、 それ以下かもしれないという感じがします。

 アメリカでは 女性と男性の患者が 同じ症状を表しても、

 女性はBPDと診断され、

 男性は反社会性パーソナリティ障害と 診断されることがあるといいます。

 遺伝子の研究も進められていますが、 男女の違いも分かってくるでしょうか。
 
コメント
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