男性もBPDを発症します。
でもBPDと診断されるのは 女性が男性の3倍と言われます。
理由のひとつは、 男女の育てられ方の違いが 考えられます。
子供の頃、 感情を表したり人に頼ったりするのは 女の子の性格だと教えられ、
男の子はそれと異なる方法で 感情を表したり、 苦痛に反応することがよくあります。
例えば、 男性は泣かないで 攻撃的に行動するかもしれません。
淋しさを人間関係で解消するより、 薬物で和らげる場合もあるでしょう。
感情的になったり人間関係に頼るのは “女性的” だと思われ、
女の子はそういう言動をしても 構わないとされているかもしれません。
そして医師は、 女性をBPDと診断して、
男性を他の障害 (反社会性パーソナリティ障害など) と
診断することが多くなりがちです。
医師が、 BPDは 女性によく起こる障害だと思い込み、
女性には頻繁にBPDを診断し、 男性のBPDは見落としているかもしれません。
〔 「境界性パーソナリティ障害 サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
日本では、 男性のBPDは 女性の1割とも言われ、
僕の感覚でもそのくらいか、 それ以下かもしれないという感じがします。
アメリカでは 女性と男性の患者が 同じ症状を表しても、
女性はBPDと診断され、
男性は反社会性パーソナリティ障害と 診断されることがあるといいます。
遺伝子の研究も進められていますが、 男女の違いも分かってくるでしょうか。