● 「スポンジ」 をやめ、 「映し返し」 を始める
ボーダーの人に対して、 ふたつの対応の仕方があります。
スポンジのようになるか、 鏡のようになるかです。
ボーダーの人の投影を そのまま受け入れ、
彼らの苦痛や怒りを スポンジのように吸収してしまう 人たちがいます。
ボーダーの人を助けているという 幻想をいだいていますが、
それはブラックホールを 満たそうとするようなものです。
実際には、 ボーダーの人の 防衛機制への報酬を与え、 強化してしまっています。
ボーダーの人は、 もっと早く、 もっと穴を埋めてくれと 急かせます。
でも、 ボーダーの人の苦しみを、 鏡のように 持ち主に映し返すことが必要です。
空虚感は ボーダーの人自身のものであり、
埋めることができるのは 彼ら自身でしかないのです。
○ 自分の境界に焦点を当て、 それを守る
相手の苦しみを 吸収する代わりに、 以下のことをしてください。
・ 相手に何と言われても、 自分の現実的な感覚を 見失わない
・ 痛みは、 本来の持ち主(ボーダーの人)に返す
・ ボーダーの人も 自分の感情に対処できるようになると、
自信をもって言ってあげる
・ 自分の感情や反応を コントロールできるのは、 その人自身だけ
・ 受けいられる行動, できない行動には、 限界がある
・ 限界をはっきり伝え、 それに基づいて行動する
自分自身や子供を 守る必要もあります。
それは 相手の行動の良し悪しを 判断するのではなく、
自分や自分の感情を 尊重することです。
・ 自分や子供を 虐待の状況から離す
・ ボーダーの人に、 彼らの行動の責任を 持ってもらう
・ あなた自身の気持ちや願いを はっきり述べる
・ 悪口や突発的な行動は 無視する
・ 怒りの最中にある人との 話を拒否する
・ 人前で あなたに恥をかかせる言動は やめてもらう
・ 単純に 「ノー」 と言う
ボーダーの人の行動に対して、
ボーダーでない人が 同じことをした時と、 同じ対応をしましょう。
自分個人の限界を見つけたら、 全ての人間関係に役に立つでしょう。
〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕