「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

子供のような特徴と防衛機制

2014年01月15日 22時22分37秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
 人間関係を複雑で困難なものにする、 BPDの4つの特徴があります。

1. 子供のような特徴と防衛機制

2. 感情的知性の低さ

3. 拒絶に対する敏感さ

4. 衝動的な攻撃性
 

○ 子供のような特徴

 BPDの人との話し合いは、 小さな子供と 口論しているのと同じです。

 BPDの人は 社会的, 職業的に成熟して見えても、

 内側では 子供のように心細く、 不安で、 世話を必要としています。

《形態もしくは 感情の状態》

 BPDの人は 4つの子供時代の形態に 分類できます。

 見捨てられた,虐待された子供、 怒った,衝動的な子供、

 懲罰的な親、 よそよそしい保護者です。

・ 見捨てられた, あるいは虐待された子供

 孤独で、 不完全で、 恐れ、 不安で、 愛されず、 弱く、

 悲観的に感じています。

 低機能のBPDの人 (マリリン・モンローやダイアナ妃) に 見られる特質です。

・ 怒った, 衝動的な子供

 激昂し、 苛立っており、 我慢ができません。

 中核的な要求が 満たされておらず、 自分のことに夢中で、 願望を行動に移します。

・ 懲罰的な親

 要求や感情を表現したり、 間違えた子供に 罰を与えます。

 結果としてBPDの人は、

 自己嫌悪や自己否定で一杯になり、 自傷する可能性もあります。

・ よそよそしい保護者

 要求や感情を退けたり、 他者から離れたりすることで、 感情的に自分を保護します。

 その結果が、 空虚感と倦怠感です。

 物質乱用や過食, 自傷につながります。

《原始的防衛機制》

 嫌な思考や感情から 自分を保護する 心理的な戦略です。

 一般的なのは 「合理化」 で、 都合のよい理由を作り上げます。

 原始的防衛機制には、 スプリッティング, 解離, 否認, 行動化があります。

 BPDの人は 大人になっても、 原始的防衛機制を使い続けます。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕
 
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