人間関係を複雑で困難なものにする、 BPDの4つの特徴があります。
1. 子供のような特徴と防衛機制
2. 感情的知性の低さ
3. 拒絶に対する敏感さ
4. 衝動的な攻撃性
○ 子供のような特徴
BPDの人との話し合いは、 小さな子供と 口論しているのと同じです。
BPDの人は 社会的, 職業的に成熟して見えても、
内側では 子供のように心細く、 不安で、 世話を必要としています。
《形態もしくは 感情の状態》
BPDの人は 4つの子供時代の形態に 分類できます。
見捨てられた,虐待された子供、 怒った,衝動的な子供、
懲罰的な親、 よそよそしい保護者です。
・ 見捨てられた, あるいは虐待された子供
孤独で、 不完全で、 恐れ、 不安で、 愛されず、 弱く、
悲観的に感じています。
低機能のBPDの人 (マリリン・モンローやダイアナ妃) に 見られる特質です。
・ 怒った, 衝動的な子供
激昂し、 苛立っており、 我慢ができません。
中核的な要求が 満たされておらず、 自分のことに夢中で、 願望を行動に移します。
・ 懲罰的な親
要求や感情を表現したり、 間違えた子供に 罰を与えます。
結果としてBPDの人は、
自己嫌悪や自己否定で一杯になり、 自傷する可能性もあります。
・ よそよそしい保護者
要求や感情を退けたり、 他者から離れたりすることで、 感情的に自分を保護します。
その結果が、 空虚感と倦怠感です。
物質乱用や過食, 自傷につながります。
《原始的防衛機制》
嫌な思考や感情から 自分を保護する 心理的な戦略です。
一般的なのは 「合理化」 で、 都合のよい理由を作り上げます。
原始的防衛機制には、 スプリッティング, 解離, 否認, 行動化があります。
BPDの人は 大人になっても、 原始的防衛機制を使い続けます。
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕