「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

環境的なリスクファクター (2)

2014年01月26日 22時23分02秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

o 家族と仲間の影響

 パーソナリティは全て、 育った環境によって形作られます。

 私たちが皆  「正常な範囲内の機能不全」 の中で 育ってきてもいます。

 BPD発症のリスクには 次のようなものがあります。

・ 感情的, 身体的, 性的虐待

・ 効果的でない (とBPD本人が思っている) 育て方

・ 無秩序な家庭状況

・ 親と子供の気質の不適合

・ 親, または親の関心の 喪失

 これは99%の家族に 当てはまるかもしれません。

 でも自らを咎めないでください。

 BPDの人は 対人的なやり取りを誤解したり、

 間違って記憶したりするかもしれません。

 強い見捨てられ不安のため、 友人関係をより多く求め、 期待する可能性があります。

o BPDの一因としての  「非承認的な環境」

 BPDの原因に関する  「生物社会的」 モデルがあります。

 BPDの人は生まれつき ストレスに激しく反応し、 感情的な頂点は際立っています。

 落ち着くまでに 普通より長い時間がかかります。

 感情的に脆弱な子供が  「非承認的な環境」 で育てられると、

 BPDを発症するといいます。

 非承認的な環境とは 次のようなものです。

・ 養育者が、 子供の感情や経験を 間違っていると言う

・ 養育者が、 子供の欠点を批判する

 子供は 自分の直感的な反応を 信用しなくなり、

 自分がどう感じるべきか、 他者に目を向けるようになります。

o 親と子供の適合不良

 リスクファクターのひとつが、

 生物学的に脆弱な子供と、 子供の要求を負担に感じる 養育者との不適合です。

 家族が危機的状況にある場合,

 親が子供と過ごせる時間が 制限されている場合などがあります。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕
 
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