(前の記事からの続き)
《他者の感情を認識する》
BPDの人は、 他者の感情を読み違えることがあります。
例えば、 怒っている人を見て、 怒りが自分に向けられていると 考えます。
そして、 見捨てられる, 傷つけられると 思いすぎてしまうのです。
BPDの人は、 他者にも要求があることを 簡単に忘れてしまいます。
それは、
BPDの親とノン・ボーダーの子供や、 恋愛関係において 最も問題になります。
《人間関係に対処する》
感情を管理できることは、 親密な関係を持つうえで 必要です。
感情の自己コントロールには、 自己認識と、
他者の善悪両面を見ること, 他者の欲求に気付くことも 必要です。
私たちは、 安心できる人の傍にいたいものです。
自分の傷つきやすさも見せられるほど 居心地がいいとき、 信頼が生まれます。
次のような人が信頼されます。
・ ありのままに受け入れてくれる
・ 傷つけたり、 ばかにしたりしない
・ 限界を尊重してくれる
・ 正直で公正である
・ 気持ちや考えを、 反撃せずに言わせてくれる
BPDはこれらが成り立ちません。
決定的な悲劇は、 BPDのために 親密さへの渇望が生じるのに、
まさにこのBPDによって、 その関係を築く能力が 奪われているということです。
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕