○ 「あなたのせいよ」
BPDの人は、 他者を責めることによって、
自分の行動の責任を 回避しようとします。
自分に欠陥があることを 認めるのを避けるのです。
しかし、 この戦略は他者を遠ざけ、 結局羞恥心を和らげることにはなりません。
○ 「どちらに転んでも 勝ち目のない状況」
何かをしてもしなくても 批難されるとき、
勝ち目のないシナリオの中に いるようなものです。
あるノン・ボーダーの人の 例があります。
「君が落ち込んでいて、 僕が慰めようとすると、
君は怒って 僕を追いやり、 ひどいダンマリ作戦だ。
同じ状況で、 一人にしてあげようとすると、 また怒りとダンマリ作戦!」
○ 「投影」
自分の 良くない特徴や言動についての 嫌な思いを、
他人のせいにすることで 避けようとします。
「投影」呼ばれる、 よくある防衛機制です。
BPDの人は この点でも極端です。
○ 「大嫌い-でも行かないで」
BPDの人は、 人と親しくなりすぎると 飲み込まれてしまうように感じます。
すると彼らは、 自分を相手から遠ざけ、 コントロールを避けようとします。
そうすると 無視されているように感じたり、 見捨てられたようにさえ感じます。
また親しくなろうとして、 同じことが繰り返されます。
○ 「あなたを試す」
BPDの人は、 人が 彼らを本当に愛していて、 見捨てたりしないとは信じません。
愛する人がいずれ別れたり、 見捨てたりすることが分かっていて、
それがいつ起こるか分からないと、 人生はストレスの多いものになります。
彼らは、 相手が 自分の行動に耐えてくれるか 見ようとします。
耐えてくれたら、 次は段階を上げて、 それも受け入れてくれるかを見ます。
ノン・ボーダーの人が テストに合格すると、
BPDの人は 相手が正気なのか、 疑問を感じ始めます。
「どうしてこんな虐待を 受け入れるのだろう?
どこかおかしいに違いない」 と 考えるのです。
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕