不本意なパターンに 何度も陥っている人にとって、 セラピーは特に有益です。
○ 臨床的な 「アプローチ」
治療には様々な学派 もしくは 「アプローチ」 があります。
精神分析, 問題解決志向療法, ブリーフセラピー,
力動的精神療法, 認知行動療法などです。
ほとんどのセラピーは、 様々な学派を 少しずつ組み合わせたもので、
「折衷的アプローチ」 と呼ばれます。
「標準化された治療」 の場合、 臨床家は 同じような教育と訓練を受けます。
○ 折衷療法
多くの折衷主義の臨床家は、
力動的精神療法と認知行動療法の学派の 技法を用いています。
《力動的精神療法》
クライアントの 感情や過去の経験を明らかにし、 それを検討します。
未解決の葛藤や昔の問題が、
クライアントの非生産的な行動を 引き起こしているかを調べます。
セッションから得るのは 洞察の経験です。
これは知的学習とは異なります。
感じないようにしてきた物事を感じ、 避けてきた物事を 認識できるようになるとき、
気分がよくなり、 より機能できるようなるのです。
《認知行動療法》
思考が 私たちの感じ方や行動を 引き起こします。
思考を、 より望ましい 反応や行動につながる 思考に置き換えることが重要です。
そうして 感情を改善することができます。
《折衷的組み合わせ》
力動的精神療法と認知行動療法を統合した 折衷的アプローチは、
柔軟な対応を可能にします。
クライアントは 問題に対する洞察 (思考) を得ることで、
より自信を持ち(感情)、 実用的なスキル(行動)を 改善できるかもしれません。
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕