○ 標準化された療法
BPDの構造化された療法には、 弁証法的行動療法 (DBT),
STEPPS, スキーマ療法があります。
《弁証法的行動療法》 (DBT)
低機能のBPDの人のための、 自傷や自殺の割合が低下する 治療法です。
「弁証法」 というのは、
ふたつの反対の事柄が 同時に真実であることを意味します。
患者は 自分自身のありのままを 受け入れる必要があると同時に、
自分を変えて 新たなスキルを学ぶ必要があります。
弁証法的行動療法 (DBT) の創始者の マーシャ・リネハンは、
「自分自身を受け入れなければ、 実際に変わることはできない」 と言っています。
o 基本的な弁証法的行動療法の概念
・ 患者は動機づけられており、 変化しようとする気持ちがある
BPDの患者は、 落伍者だと感じたり、 衝動的な行動を取ったりすることに
うんざりしています。
彼らは変わることに 強い関心を持っているのです。
・ 徹底的受容は、 回復に必要不可欠である
徹底的受容とは、 今のありのままの自分自身を、
判断したり批難したりせずに 受け入れることです。
生涯にわたるプロジェクトであり、 BPD以外の人にとっても 重要な手段です。
徹底的受容は、 自分自身を嫌う羞恥心から 解放するといいます。
「自分はこのようにできているのだ」 と 落ち着いて言うことができるでしょう。
「そうでなかったらよかったが、 そうなのだ」。
いったん 自分自身についての判断を手放すと、 真に前進することができるのです。
・ 感情をうまく扱うための鍵は、 マインドフルネスにある
多くの苦しみは、 将来について考えたり、 過去を反芻することによって起こります。
マインドフルネスは、 一歩下がって、
自分の内側や 周りのでき事を観察し、 その瞬間に生きることを可能にします。
公園を散歩しながらでも、 過去や未来に 心を奪われるのではなく、
目の前の自然の美しさに 浸るということです。
マインドフルネスはBPDの人だけでなく、 全ての人のためのものです。
・ BPDの人は承認を必要とする
承認とは、 BPDの人の気持ちを 共感的に聞き、 評価しないことです。
BPDの人に 「怒るべきでない」 と言う代わりに、
「君がとても腹を立てているのが 分かるよ」 と 言うようなことです。
このとき、
その怒りの理由が正しいと 同意しているのではないことに 留意してください。
(次の記事に続く)
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕
《★ 1日1ポチ ↓、 お願いします。m(_ _)m ★
☆☆ http://mental.blogmura.com/borderlinepersonality/ ☆☆
● にほんブログ村ランキング ● 境界性人格障害 ●》