「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

入院の良し悪し

2016年02月08日 20時17分52秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 入院は、 退院できなくなるほどに BPを悪化させます。
 
 外来治療は入院に比べて 自殺の増加に繋がっていません。
 
 入院は 自殺を減らす効果が ないことが示されています。
 
 弁証法的行動療法が 自殺行動を減らすのに有効なのは、
 
 入院せずに済むから という仮説があります。
 
 自殺傾向のある人にとって 一番リスクが高いのは、 病院から退院した直後であり、
 
 入院が自殺行動を 解決することはないということです。
 
 入院を促すのは次のようなときです。
 
1. BPの自殺行動が続いており、 身体的・ 精神的に混乱していて、
 
   BPが自分は死なないと 言えなくなっているとき。
 
   短期の入院 (1~5日) が勧められ、 入院の目的は、
 
   睡眠をとらせ、 不安を減らし、 致死的な手段から遠ざけることです。
 
   自分自身で対処しようとしないでください。
 
2. あなたが限界にきていて、 BPが急性の自殺傾向にあるとき。
 
   自殺危機は 数日から数週間続きます。
 
   あなたにも休息が必要なのです。
 
 短期の入院は、 BPの危機を終わりにする 方法を与えてくれます。
 
  「止むことのない危機」 にあるとき、
 
 非効果的な決断は 更なる衝動的行動に繋がります。
 
 短期入院はその行動を終わらせ、 やり直しの機会を提供します。
 
 感情と行動のサイクルから 脱することができます。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

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