「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

感情調節スキル: 上級編

2016年12月18日 22時16分47秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 ここでは 4つの上級感情調節スキルを学びます。
 
1. 価値判断をせずに自分の感情にマインドフルになる
 
2. 感情の曝露
 
3. 自分の感情的衝動と 反対のことをする
 
4. 問題解決
 
 マインドフルネス・スキルでは、
 
 感情から逃げず ありのままに受け入れて、 表現する方法を学びました。
 
 感情の曝露は、 2つの重要なことに役立つでしょう。
 
 まず、 新しい感情が古い感情に代わるとき、
 
 それらが浮き沈み、 シフトし、 変化するのを観察します。
 
 次に、 そこから逃げたり否定したりせずに、 感情に耐えることを学びます。
 
 逃げ出したくても、
 
 または 感情を行動に移したくても (叫ぶ, 殴る, 物を壊すなど)、
 
 感情の 「なか」 に 留まる練習をします。
 
 感情の曝露は、 感情を恐れなくなるプロセスです。
 
 感情の曝露のワークを 練習するほど、
 
 感情的な難関に直面しても、 自信を持っていられるようになるでしょう。
 
 それから、 感情的衝動と反対のことをする、 という行動技法を学びます。
 
 強い感情を持つとき、 ふたつの形で行動に影響します。
 
 まず、 顔の表情や素振りが変化します。
 
 怒っていれば、 しかめっ面をしたり、 拳を握りしめるかもしれません。
 
 第2の行動的な変化は、 衝動によるものです。
 
 例えば怒りは、 叫んだり、 殴ったりする 衝動を生むかもしれません。
 
 「感情的衝動と反対のことをする」  というのは、
 
 感情に駆られないようにしながら、 感情そのものを和らげる対処法です。
 
 次のステップでは、 強い感情に 効果的に対処するために、
 
 行動の分析と 問題解決のスキルを学びます。
 
 感情を引き起こすものを見極め、
 
 そのでき事に対処するための、 代わりとなる対処法を学びます。
 
 最後に、 「週間調整」 という 練習法を紹介します。
 
 感情調節スキルを実践し続ける上で、 手助けとなるでしょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

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