平均的な定年退職金が1,000万円であっても、A社では、勤続による
要素が5割、貢献度(成果)による評価が5割、B社は、勤続が3割、
貢献度が7割とします。この方針に基づきに評価制度を検討、退職金
テーブルを作成した結果、A社の定年退職金は1,150万円~850万円と
なり、B社の定年退職金は1,300万円~700万円となったとします。
確定拠出年金制度で退職給付制度を作ると、A社とB社の掛金テーブル
は、全く違うものとなります。
確定拠出年金による退職金支給額をグラフにすると、下に凹むライン
になります。掛金は、この支給ラインに沿って無駄なく設定されます。
保険商品でA社、B社の退職金を準備、それをグラフ化すると、定年退
職金の支給額に向かって、直線のラインを取るグラフとなります。
確定拠出年金の下に凹むラインと保険商品の直線のラインをひとつの
グラフに表すと、保険商品の直線ラインが確定拠出年金の下に凹むラ
インの上にきます。
退職金規程による自己都合要支給額は、確定拠出年金のラインと一致
します。(一致するように計算、設計されます。)
一方、保険商品では、保険会社の作った料率により積立目標額である
定年退職金を賄う保険料が、年齢と性別により決まります。その結果、
退職金規程の自己都合要支給額とは一致しない、自己都合要支給額を
上回る積立ラインをとってしまうことになります。
最終的には、確定拠出年金も、保険商品も積立額が同じになるとして
も、途中企業が負担するコストは、保険商品の方が多くなります。
退職給付制度の構築では、コストシミュレーションが重要です。
適格退職金制度の移行では、移行先には適年と同じ制度はないのです
から、コストシミュレーションは不可欠です。
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