適格退職年金を移行した先の制度で、どのうように掛金テーブルと作るかと
いうことについてです。
中小企業の適年の移行先としては、確定給付企業年金・規約型、確定拠出
年金・企業型、中小企業退職金共済が一般的です。
移行先が上記三制度のどれであっても、考え方は同じです。
適年の移行というのは、単にお金を移し変えることではありません。
移行先に適切な掛金テーブルが用意されているわけでもありません。
移行後の掛け金テーブル、掛金を使っての積立をどう行うかは、企業ごとに
違っています。
例えば、熟練工を育てたい会社では、一定の技術を習得するまでは、退職金
の支給率が低いことがあります。
また、営業、研究部門を重視する企業では、成果に応じた配分を高くしている
企業もあります。
定年時の退職金額が、1,000万円で同じでも、途中の支給率は企業によって
それぞれ違うことが普通です。
適年を移行後の掛金テーブルを作る場合には、その企業の退職金制度に対
する考えが反映されたものになるようにします。最終金額は同じになっても、
途中の支給率と掛金が乖離していると、企業の負担が大きくなったり、あるい
は従業員のモチベーションを下げたりということになります。
シミュレーションを繰り返して、適切な掛金テーブルを作ることが大切です。
金融機関が作ってきた掛金テーブルは、そのまま受け入れないで、検証した
ほうがいいことが多いと思います。