最近、退職金制度を始めて作るという企業に、何社かお伺いしてお話をする
機会がありました。
そのうちの1社は、保険会社に相談し、保険=養老保険のハーフタックスを
使って、退職一時金制度を作ってしまった会社でした。
もう1社は、退職金の準備手段としては、保険商品を使いたいけれど、まず
内容の検討から始めたいという会社でした。
退職金制度を始めて作る時は、毎月どれくらいの金額なら退職金の支給の
ために使えるか、ということが重要です。
どんなに内容がよくっても、会社の負担になっては、維持できなくなりますから。
その上で、どんな仕事をしてくれた人に、いくら支払いたいかということです。
つまり、退職金の意義、人事戦略や財務戦略との整合性ということが求めら
れます。
最初の会社は、失敗しています。
大体いくらくらいの退職金ということで、勤続年数に比例した金額を設定し、
毎月払える範囲での保険料を設定して、保険契約しています。
退職金制度の内容と準備手段が、企業にあっていないのです。
保険商品の販売がまずありき、の退職金制度なのです。
後の会社は、事業主と打ち合わせを行って、制度設計をまずしてから、保険
商品の検討を行いました。制度設計した内容にあわせた、あまりかけはなれ
ていない保険商品を検討してご提案いたしました。
そうです。後の会社は、有料でコンサルティングした企業です。
最初の会社は、事業主から、「どうも退職金制度がしっくりしない気がする。」
ということで、お問合せがあった企業です。
保険商品を使う場合にも、まず制度設計だと思います。
いえ、保険商品を使うからこそ、その前に制度設計が必要です。
そして、退職給付会計の影響も、当然抑えておくべきですので。。。