少し前ですが、「確定拠出年金 事業主のメリット」という検索ワードで、私の
ブログを訪問してくださった方がいました。
事業主にとって何がメリットか?もう一度自分なりに整理してみました。
退職給付制度に確定拠出年金を導入する事業主のメリットは、一般的には、
確定拠出年金は、退職給付債務の認識がいらない制度という事になります。
確定給付型(確定給付企業年金、厚生年金基金、適格退職年金)の企業年
金制度では、退職給付債務-年金資産(確定給付型の企業年金の積立金)
=退職給付引当金となります。この退職給付引当金は、貸借対照表の固定
負債に計上することになりますので、企業の利益や自己資本率に影響を与え
ます。
また、確定給付型の企業年金は、運用利回りという事業主がコントロールでき
ないリスクに晒される制度です。利回りの悪化は、企業業績の足を引っ張り、
従業員の昇給や賞与へも影響してきます。
確定拠出年金は、そういったこと心配がない制度です。
10年、20年あるいは、40年60年というスパンを考えたら、確定給付、確定拠出
のどちらを選択すべきかということになります。
新入社員が入社してから企業年金制度が、この社員に負っている責任期間は、
定年まで40年、そして企業年金を受取る期間を入れると60年です。60年企業
が、常に右肩上がりで成長していくとは限りません。
確定拠出型の制度は、掛金を拠出することによって、確実に従業員へ退職金を
支払う制度です。
●確定拠出年金のことを、DCといいます。
DCは、defined contributionを略したものです。