保険商品は、企業年金・退職金制度の中で使えないのかということですが、そうでは
ありません。
但し、従業員の退職金準備手段としては、ふさわしくないというのが、私の基本的な
考えです。
役員退職慰労金の準備手段として、保険商品は利用できます。
従業員の退職金制度についてコンサルティングしていると、役員退職慰労金について
は、きちんとして取り決めがされていない、支給のための準備も不十分であることに、
気がつくことがよくあります。
従業員退職金の整備と併せて行うように提案いたします。
さて、ここからの本題ですが、確定拠出年金制度の企業型では、いわゆるマッチング
拠出が認められる予定です。
マッチング拠出を盛り込んだ「年金確保支援法案」が、今国会で審議され、(国会が
紛糾しなければ)成立する見通しです。
マッチング拠出では、企業の掛金にプラスして、従業員が拠出限度額までの掛金を
拠出することができるこようになります。
従業員の掛金は、小規模企業共済等所得控除となります。税金がかからないお金で
老後生活資金を貯めることができるわけです。
拠出限度額(月額)は、確定給付型の企業年金がある場合には25,500円、ない場合
では51,000円ですので、かなり大きい金額です。
預貯金や保険商品からマッチング拠出へと、お金の流れが変わっていくでしょう。
「運用は日本人には向かない」等と言っていていいかということです。
保障は安い掛け捨ての定期保険で、老後生活資金の準備は確定拠出年金で
という時代が来ると考えます。
適切な保障内容を提案し、DC掛金の運用に関して必要な情報を提供することが、
今後ますます求められると思います。
そのような仕事をしたいという方と、一緒にお仕事がしていきたいと切望しています。