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リーマンショック以降におけるアメリカ社会のへタレ振りが最近は非常によくわかる。失業率が10パーセントを示すようになりふり構わずクビを切りまくるプライド無きアメリカ社会を見ていると長年のアメリカという国の傲慢さのツケを感じるし、また我が国日本もこんなショボイ国の影響をモロに受けてしまうほど情けない国だったのかとショックを受けたりする。
裁判が大好きな国において会社の偉いさんが自ら社員に対してクビを宣告するには相当な勇気が要るはずだと思うのだが、流石は発想の豊かなアメリカ社会。会社の偉いさんに代わってクビ宣告を専門とする仕事がアメリカでは大流行?のようだ。
そんなクビ宣告人を演じるジョージ・クルーニーが『一体今までの俺の人生は何だったのだろう』という疑念に気付く映画。とにかく社員のクビを切りたくてウズウズしている会社が多い中で、ジョージ・クルーニー演じる男は半端では無い忙しさ。その忙しさは年間において320日以上は出張のために飛行機で移動しているという凄さ。そんな彼には何処へ行くのにも、宿泊するのにもカードだけで充分だから彼の人生には住居は必要無いし、車もいらない。常に鞄を一つ持っていれば良いが、しかもその鞄の中身は軽ければ軽いほど良いということをモットーにしている男だ。
そんな彼の人生の目標はただ一つだけ。それは飛行機のマイレージを1000万マイルを貯めて、飛行機に自分の名前を残し、伝説のフィンチ機長と出会うこと
そんな彼の人生には人との付き合いの必要性は無く、肉親とも距離を置き、結婚にも興味はない。彼には飛行機のマイレージを貯めることだけが生きがいであり、そのために必要なのは飛行機に乗る手段と、鞄1つで足りる荷物だけで良かった。
極めて効率の良い?生き方をしていた彼に人生観を変える出来事が起こるのだが、そんな人生において大切な事を教えてくれるマイレージ、マイライフを紹介します
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今日もライアン(ジョージ・クルーニー)は解雇宣告人として、会社をまわったりや講演会で大忙し。年間320日以上を出張による飛行機移動に費やす彼の唯一の楽しみは飛行機のマイレージポイントを1000万マイル貯めること。その目標を達成するのはもう少しだ。
ライアン(クルーニー)の出張へ出かけていくスタイルは鞄1つだけ。鞄の中に入らない物は持ち合わせないことにしており、中身も軽ければ軽いほど良いというのが彼のモットーだ。飛行機に乗るのも、行く先々の宿泊場所もカード1つで間に合わす彼のスタイルは非常に時間的、体力的にも効率は抜群だ。
彼はある宿泊先において自分と同じように各地を出張で飛び回っているアレックス(ヴェラ・ファーミガ)と出会い、ベッドを共にする。しかし、2人の関係は行く先々で出会う軽い関係だった。
ライアン(クルーニー)の会社にナタリー(アナ・ケンドリック)という若い女性の新人社員が入ってきた。ナタリー(ケンドリック)は会社において革新的アイデアを出す。それは会社の経費を抑えるために出張を廃止して、インターネットを通して解雇宣告を行う事であった。
もう少しで人生の最大の目標を達成できる時にライアン(クルーニー)は飛行機での出張が廃止されそうになってナタリー(ケンドリック)と意見がぶつかり合ってしまう。
しかしライアン(クルーニー)はボスであるグレイグ(ジェイソン・ベイトマン)からナタリー(ケンドリック)の教育係に任命され、ライアン(クルーニー)はナタリー(ケンドリック)を連れて一緒に飛行機に乗り、行動を共にする。
そんな時でもライアン(クルーニー)は時間を見つけてアレックス(ファーミガ)と出会い、更に姉のカラ(エイミー・モートン)から妹のジュリー(メラニー・リンスキー)が結婚するためにある事をお願いされ・・・ライアン(クルーニー)が自分の生き方に疑念を抱いていく様子は映画を観てください
オープニングや度々出てくる飛行機から映し出される風景が印象的で主人公がいかに飛行機の中からしか世間を見ていないかがよく表現されている。かつてアメリカンドリームという言葉があったが、この主人公の虚しい現実、また虚しい現実にすら気付いていないことに夢のある国の象徴であったアメリカの姿が全く見られない。僕も昔はアメリカに憧れていたのがアホらしく思えてきた。
しかし、最近のハリウッドの映画の希望の落としどころはどの映画も同じく家族というのがキーワード。現代アメリカの社会を描いた面白い映画だったけれど、意外性の無い結末は少し拍子抜けした。しかし、いかにもインターネット世代を表しているナタリー(ケンドリック)の存在と彼女が知ることになる現実などは、まさにこの映画に隠された社会派作品としての一面が見られる。
ちなみに監督はジェイソン・ライトマン父親はゴーストバスターズシリーズ等大ヒット作品多数の映画監督アイヴァン・ライトマンだ。そんな素晴らしい才能を受け継いでいるジェイソン・ライトマン監督自身も本作と良い、他にもサンキュー・スモーキングやJUNO/ジュノのように若い監督ながら既に傑作を撮っている今後も大いに期待したい監督です
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