褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 イコライザー(2014) メチャクチャ強いです

2021年03月07日 | 映画(あ行)
 映画の中で元CIAの諜報員が主人公というのはよく見られるし、それだけの情報でこの主人公は最強レベルの戦闘力を持っていると観ている我々は勝手に想像力を働かしてしまう。そして、今回紹介する映画イコライザーもその類の一つであり、デンゼル・ワシントン演じる元CIAの諜報員がメチャクチャ強い。しかも、超が付くほどの良い人であり、困っている人を見つけたら助けずにはいられないし、やりたい放題で利益を貪る悪党どもに対しては情け容赦なく鉄槌を下す。
 そして、この凄腕の主人公のライフスタイルが非常に興味深い。CIAを離れた今の生活だが、毎日を昼間はホームセンターで働き、夜は不眠症のために行きつけの24時間営業のダイナーでコーヒーを飲みながら本を読むといった非常に平凡でシンプルな生活を嗜んでいる。そして、住んでいるアパートも必要最小限の物しか置いておらず、きちんと整理整頓がされている。まさにシンプルイズベストを地で行くような生活ぶり。もちろん時間にルーズなところは何一つもない。見た目からして善人であるが、悪党をぶっ殺す手口が残忍過ぎるギャップが魅力的な主人公だ。

 それではデンゼル・ワシントンの安定感のある強さが目立つストーリーの紹介を。
 マサセッチュー州ボストンにおいて。ホームセンターの社員として働くマッコール(デンゼル・ワシントン)は夜は不眠症のために24時間営業ダイナーでコーヒーを飲みながら読書をするのが日課となっていた。ダイナーでテリーと名乗る娼婦アリーナ(クロエ・グレース・モレッツ)と出会い、彼女と言葉を交わすうちに友情が芽生える。
 しかし、ある日のことアリーナが元締めのロシアンマフィアの連中から虐げられていることを知る。マッコールはアリーナを不遇な境遇から抜け出させようとするのだが、そのことを切っ掛けにロシアンマフィアとの激しい戦いに巻き込まれてしまう・・・

 かつてはCIAエージェントだったマッコールだが、今は過去を消してこっそり暮らしている。しかし、このマッコールはただ今の人間にしては珍しく、正義感に強く、夢や希望を持っている人を見れば、手伝いをすることも厭わず、困っている人を見かけたら助けずにはいられない。これだけだと何だか俺とよく似たキャラクターだが、正反対なところは凄腕の殺し屋だってこと。5人ばかりの悪党に囲まれても、わずか19秒で片づけてしまう。この秒殺シーンが非常によく出来たアクションシーンで観ている者を一気に画面に引き込む。
 そして、ロシアンマフィアの方も黙っていない。本国からロシアの元KGBの凄腕の殺し屋テディ(マートン・ソーカス)がやって来る。この英語が達者なロシア人の残忍さも凄い。地元のアイリッシュマフィアを叩きのめし、ボストンの刑事もカネと恐怖で支配する。アクション映画にはインパクトのある悪役が居るか居ないかで出来の良し悪しに表れるが、本作はその点では充分に及第点だ。
 しかし、本作の特徴はとにかくマッコールを演じるデンゼル・ワシントンが格好良いこと。監督もとにかく彼を格好良く撮ろうとしているのが見え見え。武器なんか持たなくても拳銃やナイフを持った悪党どもに堂々と立ち向かっていくし、きっちり落とし前をつけるところなんか男の俺が見ていても惚れ惚れする。そして、最後のクライマックスでは意外な場所で決戦が行われるが、これがアイデア抜群で残酷なシーンでも観ている最中は楽しみまくり。むしろ観終わって暫くしてから、ホームセンターに行くことを躊躇してしまうことになってしまった。
 他にも前半で描く交流が後半に活きてくる展開は友情を感じさせ、そして贅沢な生活をしない主人公の口から発せられる台詞もなかなか印象的。ついついゴルフをしていると完璧を目指してしまう自分がいるが、『完璧より前進』というセリフを聞いてからはミスショットをしてしまう俺自身を許せる気持ちになれそうだ。
 ちなみに続編であるイコライザー2だが、こちらも観ると、より一層マッコールの素晴らしい人間性を理解できる。とくに限定でなくても万人に楽しめる映画だが、夜が眠れずに困っている人にはイコライザーを強くお勧めしておこう

 監督はアントン・フークア。今やハリウッドを代表するアクション映画を連発する監督。ポリティカルサスペンス映画のエンド・オブ・ホワイトハウス、アフリカのナイジェリアを舞台にしたブルース・ウィリス主演のティアーズ・オブ・ザ・サンがお勧め。
 
 
 
 
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