さすが社会派オリバーストーン監督の作品でした。アメリカのCIAやNSAが世界中のメール、電話、フェイスブック、ツイッターなどを盗聴していたことを暴き、世界を震撼させたスノーデン事件を描いた作品です。
なぜ彼がハワイでの高給取りの幸せな生活、恋人、家族を捨ててまで、世界に真実を知らせたのか10年間の軌跡が丁寧に描かれています。保守派とリベラルだった恋人との出会い、途中の別れと再会。最後は亡命したロシアに彼女が来たという。深い真の愛情に恵まれてスノーデンはよかったと思った。
テロとの戦いということで、情報を集める任務だと思っていた彼は、次第にそれがうそだと気づく。その情報を生かして、戦場で次々と人が殺されていく。その理不尽さから、真実を外国のジャーナリストに香港で知らせる。そして逃亡。スリル満点です。
多くの人に助けられ、ロシアに亡命できた彼は、テレビを通じて、世界に訴えます。「国民が真実を知ることが、社会や経済の発展につながる」
私たちの情報がすべて政府に知られている「1984年」の状態になってはいけないと真に思いました。知る権利を護っていきたいものです。