連休で、昼食を作るのだが、買出しに行けなかったので、食材が乏しい。しかし、そんなことは言えない。冷蔵庫にある物で、献立を考えなければならないのだ。こうなったら自分流にしよう。困った時の応急献立である。
日曜日は栗があったので、炊き込み栗ご飯にして、長薯の三杯酢、里芋の味噌餡かけを添える。月曜日は、生アミを買ったので、アミ大根、小松菜のお浸しに、清まし汁、散らし寿しを作った。
栗は頂き物があり、生栗の皮を剥く。庖丁で剥くのだが、捗々しくない。小一時間かけてやっとこ50粒を剥く。最期の一粒で親指を切る。剥いた栗を水に浸しておく。段取りはしておかねば、明日の朝が悲惨です。
昆布と削り鰹ぶしで、出汁を取る。野崎洋光さんの出汁の取り方でする。これは、里芋の味付けに使うのだ。出汁を取った昆布と削り鰹ぶしは、短冊に切って、醤油と砂糖を絡める。佃煮です。味醂もお酒もなかったが、好評でした。
長芋は勤務を終えて、スーパーに寄って見つけた。砂糖とお酢、醤油での味付け。長薯を擂るのは、労を厭わぬ人が手伝ってくれた。炊き込み栗ご飯は、丼によそってあげたら、皆空っぽにしていた。やれうれしぃ。
夕方、明日が祝日という事態に気づき、顔面真っ青。ど・どうしよう。然も、寿し飯の素が1袋しかない。う~ん・・・・・。冷蔵庫に牛蒡を発見。生アミを買ってきたし、卵もある。何とか誤魔化そう。あまりたくさんはない、レシピを引っ張り出す。
牛蒡は前日に裂いて水に曝しておいた。冷凍庫で見つけた竹輪と蒲鉾、揚げに味をつけ、寿し飯を作る。砂糖と塩、お酢を手早く混ぜる。突然、休憩に入れ。と言うので、伝達して行って帰れば、台所に嵐が吹き荒れていた。
用具を片付けながら、調理した物を器によそう。全員に配膳を済ませ、どうぞおあがりください。と声かける。錦糸卵が乏しいが、そんなことは言えません。寿し飯の味が良ければ食べられるのだ。
好評でした。食べたことも、誰が作ったかも、何を食べたかも、直ぐに忘れてしまうのだが、心を込めて作りたい。母に食べさせてあげれたら、父に美味しい。と、言ってもらえたら。そんな想いで一生懸命に作る。皆に喜んでもらえるのがうれしい。
夏中、緑の葉を繁らせる、枇杷葉の木。何だか、花芽の苞が、今年もたくさん、ついているようです。