私が小学生の頃、週末にデパートへ行くことは、特別な行事だった。
屋上にはメリーゴーランド☆がある。
着せ替え人形のように 扱われることは嫌だったが、「デパートへ行くよ」と聞けば、お出かけ気分になったものだ。
5歳になると、毎週、ヤマハオルガン教室に近所の幼馴染3人と親達と共に通っていたので、当然 グループレッスン後はデパートに立ち寄ることになる。
親たちが食料品を選んでいるあいだ、私達3人は、ベンチに腰掛けて、ソフトクリームを食べながら、お喋り。
年長の女の子3人。 一年後には、小学校1年生の3人。
それでも危険を感じたことはなかったし、親達も、「誘拐される」なんて、思ってもいなかっただろう。
子供たちだけで公園で遊ぼうが、デパートにいようが、安全な世の中だったということだ。少なくとも、今よりはずっと!
熊本で起こった事件には心が痛む。社会福祉学科の学生だと聴き、余計に唖然となった。「人のためになる仕事をしたい」と言っていたらしいが、それが、どうして、このような事件を起こすことになるのか。人の命を何だと思っているのか。身体中が凍りつく。
話を元に戻し…デパート!
私が小学校6年生の冬、従妹と叔母が遊びに来た。 一緒に出かけた場所は、あの・・・憧れのデパート、そごう! (おさむちゃん店長、懐かしいでしょ? もしかしたら、さくらで出逢う以前に、そごう ですれ違っていたかもね)
当時は、「S O G O そごう へ 行こう~♪ 」と皆が口ずさんでいた。
「素晴らしい~ Y M C A 」 …のようにね♪
私達は、ごくごく自然に 「子供3人組」 と 「大人の二人」に分かれて行動していた。いや、店内を見て回っていたのだ。
だって、大人がみたいもの、子供がみたいものって、異なる。
私達3人、小6、小3、小1は、当時、流行していた(今もかな?) Hello, Kitty や キキララ、つまりはファンシーショップを見ていた。
そのとき、店内放送が流れた…
「迷子のお子さん… 北九州市、どこどこから お越しの 鈴木すず子さま、お母さまがお待ちです。サービスカウンターまで・・・」
私は、その時、思った
迷子・・・? 小6の私が・・・?
親達も、機転が利かないなぁ。
週末の行先って、そごう くらいなんだよ。 どんだけ同級生がきているか、分からないのに。模試、誰かに聞かれていたら、学校へ行って、笑いものじゃ~
「6年生が迷子になったん?」って。
ど~せなら、名古屋からきてる、従妹の名前で呼び出せばいいものを・・・この土地で従妹を知っている人は、誰もいないんだからっ。
アホだなぁ…大人のくせに。 (言葉は悪いけれど、当時の私は、心の中で、そう思った、ほんとうに)
サービスカウンターに到着し、「なんで私の名前なんねぇ~?」と母に文句を言うと、
「いいやないね! 3人の中では、すずが一番大きいんだから」
と、まだ、分かっていない。
大きいからこそ、迷子で呼び出されるのは 超恥ずかしい!!!という 心境を…。
歳をとって、大人になれば、繊細さも消え失せて こんな風に ずうずうしくなるのだろう、、、と生意気にも12歳で悟ってしまっていた・・・
あ~こんなに早く、大人にならなくてもいいのになー、私・・・って。
女の子って12歳にもなると、結構、周囲を見る目も冷めてくる。 かえって さくらで働いていた頃の方が 私って熱かったくらいだわ・・・キャハハッ
あれから何年も経過し、「ちびまるこちゃん」の放送が始まった。
妹と二人でみていた私は、あまりにも驚き、一瞬、言葉を失った
デパートで迷子になった まるこ。 お姉ちゃんの名前を告げたのだ。学校へ行った姉は、「6年生が迷子になるなんてさ~」と男子にからかわれることになる・・・・
似ている! まるこ&姉の関係は、私達姉妹の関係と そっくり~で。妹の結婚式で行ったグァムでは現地ガイドさんから、「ちびまるこの お姉さん」と呼びかけられた。 「はぁ・・・わたしが姉って分かるんですねぇ」
更に…更に! ときは流れ~~~トキは平成。
現在小学校2年生の甥っ子、ゆうちゃんから聴いた話だが・・・。
ゆうちゃんと両親、つまりは私の妹と旦那の3人で、家電を見に電気店へ出かけたときのこと。
ゆうちゃんの 「両親が迷子」になったらしいのだ。
仕方なく、甥っ子は、迷子になった両親を店内放送で、呼び出して貰うことにしたらしい。
そこで、サービスカウンターへ向かった。
「すみません! ボクのパパとママは、迷子になりました。 野下 武雄と タケコといいます」
これを聞いた店員さん。
さぞかし、可笑しかったことだろう。
「迷子のご両親のお呼び出しです。 京都府からお越しの・・・」ってさぁ。
実際には、放送される前に妹が 駆け付け、止めたらしいんだけど。
傑作じゃ~~~
では、昨日の童話の続きです 上記をクリック
すず