古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

ほおずきに扇子など(教室にて)

2023-07-24 06:59:40 | 静物(全体)

先日(7.6)の教室で、ほおずきに扇子などを描きました。
前回に引き続きモチーフ担当(3人)の1人で、上のものを準備させていただきました。
今回初めて知ったのですが、「ほおずき」との呼称、どの辞書などもこの呼び方になっており、
たとえば“頬”を連想させる“ほほづき”などはありません。
どうやらこれは、植物学の分類上、「ナス科」「ホオズキ属」に属しているのが根拠のようです。

また漢字は「鬼灯」、「酸漿」と当てるようです。
「酸漿」は、漢名からで、中国ではこの根の部分に“鎮咳”などの薬効があるとされているようです。

「鬼灯」は、日本のお盆に、赤いガク(萼)に包まれたほおずきを、
死者の霊を導く“提灯”に見立てて飾られたことに由来するとのことです。
因みに「鬼」とは、日本国語大辞典によりますと、その説明の一番目には、
一般的に感じる“怖い存在”としての鬼ではなく、
(「隠(おん)」が変化したもので、隠れて人の目に見えないものの意という)
死者の霊魂。精霊。・・・との説明がなされていました。
こちらが鬼の本質部分なのでしょう。


ほおずき(花瓶付き)と扇子、どちらも季節ものということもありますが、
両者それぞれの形で、その拡がりが縦と横、
そして表面の質感、特に凹凸(デコボコ)の違いも絵として面白いかな、と。

アイビーもどきのツタ、実は教室に行く途中、道端で“これもいいなあ”と引っこ抜いて持っていきました。
ところが抜くとき、路傍とはいえ、ちょっとした遠慮ごころが働いたのか、
教室にはわずかしか持っていかず、教室の皆さんには中途半端なものを提示してしまいました。
上の絵はそれなりの量で描きましたが、皆さんは何とも描きづらかっただろうと思います。

また教室では、すべてが枝に付いたままのものでしたが、
途中、仲間の方の“切り離したものもあってもいいのではないか” 
とのサジェッションがありました。
しかし教室ではその場の流れもあり、枝付きのままで終始してしまいました。
その罪滅ぼし(・・・にもならないでしょうが)もこの絵で、という次第であります。

皆さんには至らなさを重ね、そして自分はと言えば後付けの良いとこ取りばかり
・・・何とも後ろめたさを感じる一作と相成りました。
お許しの程を。


最後に芭蕉の句でお口直しを。

鬼灯は 実も葉もからも 紅葉哉

さすが、言葉の神様、中7字はこんなに語呂よく簡明に表現できるのか、と。




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2 コメント

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Unknown (mori)
2023-07-24 07:13:20
季節感たっぷりですね。
ほうずき・扇子・花瓶・ツタ等の構図、色合い、立体感、敷物、バック等々見事に描かれていると思います。
この度も、幼いころから馴染みのあるほうずきですが何も知りませんでした。色々なことを学ばせて頂き感謝です。
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Unknown (サガミの介)
2023-07-24 15:04:01
ほおずき、ナス科の植物で食用ほおずきの苗があったので育ててみましたが食用にまでならなかった覚えがあります。
やはり絵になるようなものがいいですね、茎から離れた鬼灯、いいバランスと感じます。
園芸用ツタ、描かれているのは「アイビー何とか」というやつでわが菜園横に植えてありますが繁殖力がすごく、お分けして差し上げたかったです・・・。
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