古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

柿右衛門など(教室にて)

2024-05-13 06:59:25 | 静物(彫像・置物・人形など)
4月18日、同月2回目の教室のモチーフ担当で、
上の陶磁器を準備致しました。
それぞれに違った質感が面白そうで、
また、赤が入ったのを選んだのは、絵のアクセントを期待してのことでした。
配置は小玉精子先生にやっていただきました。

描くに当たり留意しましたのは、

右、信楽焼はその特徴であるデコボコ感です。
白っぽいところはマスキングインクを使用しました。
まあ、存在感は出せたかな、と。

中、有田焼の柿右衛門です。
光源をあえて左端とし、この皿の表面にどのように影を入れるかが私なりのテーマでした。
その影部分を茶系統の混色にしたのを先生にお見せしたら、
真っ白な皿のこの絵の場合、“茶系だと汚れたように見え、青系がいい”と
言われ、上のように修正しました。
まして下のクロスが青であれば、青系でなければならない道理でもあったでしょう。
いままで影の色を混色する際、あまり深く考えないでやっていましたので、
“影の混色の出し方一つにも、TPOを考えた色を選ぶべき”
と思い知らされたことでした。
皿本体のバックの影は部分的に黒っぽくし、白い皿を引き立てるようにしました。

左、上部の釉薬の色合いなどから美濃の織部焼でしょうか。
表面にいくつかの円模様が入っており、この陶器を味わい深いものにしています。
しかし、この円模様をを取り入れながら全体の立体感をどう出すか、
結構悩ましいのです。
水彩画の場合、全体的に光による濃淡を施しても、
この模様部分だけが沈んだように見えがちになるのです
結構な時間悩んだ結果、横に走る帯状の影をやや強調して描くことにより、
この全体の立体感を補強しました。

絵は、何枚描いても学ぶことばかりです。

そう、今回唯一自慢(?)できること、それは
1本の筆(ホルベイン NEW RESABLE 18号)だけで描いたことでしょうか。

所要のため、次週は休み、5月27日(月)にアップさせていただきます。





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2 コメント

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Unknown (mori)
2024-05-13 07:20:49
陶器に関して色々お詳しいですね。
地域、造った人等により色々な特色があるのでしょうね。
設樂焼の凸凹間、有田焼のお皿の深さ(?)・絵柄、
左の美濃の織部焼の立体感等どれも色合いと言い、形と言い影を含め見事に描かれていると思います。
敷物とバックも関係してだと思いますが、全般的にすっきりした感じがします。
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Unknown (サガミの介)
2024-05-13 09:32:24
見事な伝統的陶磁器が並んでいるこの作品を見ると、見ることが少なくなった楽しいテレビ番組「なんでも鑑定団」を思い浮かべます。
作品の構成、筆致、質感は、信楽焼、柿右衛門、織部焼、いずれも本物!「いい仕事してますね!」の声がかかりそうです。
黄河文明よりも古い縄文土器の芸術DNAを持つ大和民族「匠の技」、大陸文化を受けて土着の芸術品に育てた陶芸技術に「あっぱれ」でしょうか。
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