健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

調理と早食い!?

2011-08-26 08:30:44 | 研究
人間は調理を覚えて食事に使う時間が減ったことが、チンパンジーなど他の霊長類との分かれ目になった可能性があるとのニュースが(ASAHI.COM)。動物は体が大きくなると大量のえさを食べる必要があるために臼歯やあごも大きくなる傾向があるが、えさの食べ方が変わると、その傾向から外れたデータが出てくる可能性があるというのです。火を使っていたと考えられる原人ホモ・エレクトスなどの化石や過去の記録を分析し、チンパンジーや二足歩行を始めたばかりの猿人と比較したところ、ホモ・エレクトスなどは体の大きさの割には臼歯やあごの大きさが小さかったそうです。えさを焼いたり、石器で刻んだりする「調理」を覚えた結果、口に入れやすい大きさの、軟らかいえさを食べていたと考えられる特徴だそうです。研究では、1日の活動時間のうち食事にあてている時間をこの手法で推定し、チンパンジーや猿人ではそれぞれ37%、43%と「食べてばかり」となったが、ホモ・エレクトスなどは現在の人類に近い6%前後で「かなり早食い」となったそうです。その結果、時間を食事だけでなく、より人間的な活動に使う余裕も生まれていったと考えられるそうです。いろいろな探究方法があるのですね。勉強になります。
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