脳性麻痺の子どもに、出産時にへその緒などから採った臍帯血の一部を輸血して、運動機能の回復を目指す臨床研究を来春に始めることが発表されました(YOMIURI ONLINE)。この治療法は国内初の試みで、既に実施している米国の大学では効果が表れているそうで、脳性麻痺の治療法確立が期待されています。脳性麻痺は、生後4週までに脳が損傷を受け、手足など運動機能障害の症状を言います。発症率は0・2%程度とされ、根本的な治療法がなく、リハビリが中心となっています。臍帯血はへその緒や胎盤の血液で、赤血球や白血球を作る造血幹細胞細胞をはじめ幹細胞が豊富に含まれ、白血病治療で移植などに用いられています。米国のデューク大学が2005年、脳性麻痺の子共らへの治療に応用を始め、症状が大幅に改善した例もあるそうです。臍帯血に含まれる血管や神経の幹細胞が、損傷した脳の血管や神経を新たに作るためと考えられているそうです。今回は、高知大学で行わる臨床研究で、母体内で脳の障害が確認され、妊娠33週未満で早産の可能性がある子供を対象にするそうです。母親の同意を得てさい帯血を採取して凍結保存し、出産後の診断で脳性まひと診断された場合、幹細胞を取り出して点滴輸血するということです。もちろん、自分の血液なので拒絶反応はありません。
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