無重量環境(微小重力環境)で生活する宇宙飛行士は、1日2時間運動しても、半年で腰や足の骨密度が5~7%減少してしまうことが知られています。つまり、骨が弱くなってしまいます。すると、地球に戻ってきた時に転倒した場合すぐに骨折してしまうかもしれません。また、こうした急速な骨塩量の低下は、結石発症の危険性を高めてしまいます。ですので、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する宇宙飛行士にとって、この骨塩量の低下を防止することは極めて重要なこととなります。そこで、骨塩量の低下を骨粗鬆症薬で防止できるか検討したそうです。宇宙に連続して137日間滞在した若田光一さん、同じく163日間の野口聡一さんら飛行士5人を対象に、運動のほかにISSに滞在中、週1回、骨粗しょう症薬として一般的なビスフォスフォネートを服用してもらったところ、骨密度の減少は5人平均でほぼゼロとなったそうです(YOMIURI ONLINE)。このビスフォスフォネート薬の実験はスペースシャトルによる短期宇宙滞在でも効果が確認されていたと思います。
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