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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

緑茶抹は認知機能の低下を抑制

2013-07-01 08:30:38 | 研究
緑茶抹の摂取で高齢者の認知機能が改善される可能性が確認されたそうです(QLife Pro)。アルツハイマー型認知症などの神経の変性や脳梗塞、脳出血による脳の血流障害が主要因となって認知機能は低下することはよく知られています。一方、カテキンやテアニンなどの緑茶成分には神経保護作用があるとされています。疫学調査では緑茶をよく飲む人に認知機能の低下が少ないとの報告もあるそうです。今回は認知機能が低下気味の高齢者が緑茶抹を3カ月間摂取して認知機能が改善する傾向を観察したそうです。認知症のスクリーニングには、ミニメンタルステート検査(30点満点の23点以下は認知症の疑い、24~27点は軽度認知機能障害の可能性)を用いたそうです。老人ホームの入居者で同検査27点以下の高齢者(平均年齢88歳、男性2名、女性10名。血管性認知症8名、アルツハイマー病3名、レビー小体型認知症1名)を対象に緑茶抹を1日2g(総カテキン量約227mg)3カ月間摂取してもらったところ、摂取前の平均値±標準偏差15.3±7.7点(範囲5点~27点)が摂取後は17.0±8.2点に増加、12名中8名が改善していた。血清中脂肪は有意に低下したというのです。緑茶抹接種率は99.7%で摂取後の血中カテキン濃度も上昇したとも。近時記憶の低下が認知症の初期症状であることから、緑茶抹の摂取は認知症の進行を抑制する可能性が示唆されるそうです。
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