攻撃は最大の防御

　ディフェンスをどう立て直すのかの続きを考えてみます。パスディフェンスの問題点はMicheal LewisのパスカバーとTE対策、そしてJavon Kearseを失ってからサックが減っている事。ランディフェンスはインサイドもアウトサイドも全部ザルです。

　DLに関しては、Trent Cole,Darwin Walker,Darren Howardはパスラッシュ専門の選手ですし、Mike Pattersonもクイックネスが有りますからこの4人でパスラッシュが掛からないのならばそれは仕方が無いと諦めるしかないような状況です。強いて言えばバックアップ陣の弱体化でバックアップにプレイタイムを多く与える方針が破綻している事に問題があるのかもしれません。KearseとHowardがスターターでColeがバックアップとしてローテーションするはずが、McDougleとJuqua Thomasを使わざるを得ないのは大きな誤算ですし、McDougleはやっぱりダメみたいです。DTもBunkley,Rayburn,Ramseyとバックアップの層は厚いのですが特別な能力を持っている所まではいきません、バックアップはパスラッシュかランストップの専門家のような選手を置いた方が使い勝手が良いのかもしれません。
　DLのランディフェンスに関しては、パスラッシャーを並べた時点で期待してはいけません。まだPattersonとHowardは良いのですが、WalkerとColeに関しては全く無力です。これに関してはこの2人にOLを受け止める事を元から期待していないと言う事なので、ひたすらペネトレイトしてロスタックルを決めるかOLにホールドされて押し出されるかの極端な結果しか残せないのは仕方が有りません。
　そうなるとWLBのMcCoyに負担が掛かりますが、サイズの無いMcCoyは人に対する強さは無いですし自由に動く事に持ち味が有る選手ですから、ラインが押されてしまうと能力が半減するタイプです。McCoyは悪くないと思うのですが、今のチーム構成を考えるともっとパワー型のOLBをWLBに起用した方が良いような気がします。BarberをWLB,McCoyをSLBで使うのも面白いような気がします、TEのカバーと言う点でもBarberとMcCoyを当てたほうがDhani Jonesよりも良さそうですし。
　結局の所、ランディフェンスを改善する為に出来る事はMcCoyからBarberにWLBを入れ替える事で少しでもパワーアップする事が人事面で出来る事だと考えます。これでは若手のMcCoyを伸ばすと言う方針に反しますからシステム面で改善する事になります。システムの改善と言ってもJim Johnsonに大きな変革は期待できません、先日書いた通りLewisを上げて4－4に近いシステムを引く事位が出来る事の全てではないかと思います。

　結局、Trotterは健在ですが左右のOLBはスピード型でフリーの状態でのタックルは上手いですがラインが押される状況では効力が半減する選手です。そしてDLがOLに対してパワーで勝つことは有り得ませんからランが止まらないのは当然の結果なのです。改善しようにも人を入れ替える方法は取れません、タイプの違う選手をセットで用意するのではなく、同じタイプの選手を複数用意してローテーションさせてもシステム変更をしない方針で選手を集めています。システムの変更でランを強化すればその分パスディフェンスに穴が空きます、現状のメンバーではランを止める事が出来無い、そう言う事です。
　先制して相手にパスを投げさせる事が今のチームを救う唯一の方法かもしれません。接戦を落とす試合の多くは先制されて追いついたものの最後力尽きるパターンですから、スロースタートのオフェンスの爆発がディフェンスを救う事になるでしょう。