うちだってあれ位の試合は出来ると思った反面、今のままではやはり届きそうも無いとも思い知らされたスーパーボウルでした。
タレントは互角でしたが分析と準備の点でPITが上回った事が勝因でしょう。キープレイを1試合通じて作り上げていったPITと最後まで流れを作れなかったARIの差が最後に出ました。
Larry Fitzgeraldをダブルチームカバーして前と後で挟み込んて封じたPIT側の対応は誰でも予想できる物でした。当然逆側のAnquan BoldinとSteve Breastonへのパスは通ります、しかしランが出ない為に決定打には至りませんでした。Fitzへのダブルチームを外す事とダブルチームを逆に活かす為に1000ヤードトリオの3WRセットを使うと思っていたのですが、4Qに入るまで3WRセットは見られませんでした。3WRにすればCB2枚にSがマークに取られて、1人Sを残す為にはFitzのダブルチームはLBとCBになるでしょう、LBとCBならば打ち勝ったはずですし、3WRからFitzをモーションさせればダブルチームで付きようが無かったはずです。
3WRを使えなかったのだとすれば、OLBからのブリッツを警戒したのか、FitzはデコイでTE・RBへのパスで組み立てるプランを持っていたのかもしれません。実際RBへのパスを多用していました、ただ、PITは取らせて止めるディフェンスなのでこれはPITの形でした。
Hines Wardははやり本調子ではなく、Santonio Holmesに重責が掛かりました。Rodrick Hoodを狙い打つと予想したのですが、Dominique Rodgers-CromartieにHolmesをぶつけました。Cromartieならスピードでも負けないし競れば高さで止めると考えていたのですが、後を向かせるのではなくフラットへのクイックでRACの1対1を作ってタックル下手を狙いました。これはPIT側の分析勝ちです、サイズとスピードを兼ね備えたCromartieに平面での1対1で横を抜けさせる発想は私には全くありませんでした。
スピードを警戒してクッションを取っていたCromartieは対応が出来ずにタックルミスを繰り返します。間に挟んだ右オフタックルへのランであっさり吸収されるCromartieを見て勝負有ったと感じました。
プレイオフを牽引してきたFitzとCromartieを叩き潰す事に成功したPITがペースを握ったのは当然の事でしょう。
James HarrisonのINTリターンTD,これが偶然なのか狙っていたのかは分かりません。ただ、余りにも出来過ぎた状況があのプレイを引き出しました。
あのプレイは時間が15秒程度しかなく、タイムアイトも無かった事、そしてFGで同点なので最悪FGで良い状況でした。つまり、ランを止められてからスパイクする時間が無い為に3度放ってダメならFGしかないパス100%の状態が有りました。そして、ゴールライン前の為に3-4ではなくHarrisonが4-3のDEに入っている事に違和感はありませんでした。その状況からHarrisonがゾーンブリッツで下がり後ろにいたLBがブリッツを仕掛けます、ゴールライン前でDLが下がるという非常識なプレイでしたが、ランが無い状況だから(ドロー来るとしても一発目からやる必要がないです)こそ出来たプレイでした。
あの状況は3度高めに放り込んでダメならFGで良い、Kurt Warnerやコーチもそう考えていた筈です。Leonard PopeかFitzへ3度投げれば1個くらい取れるだろうと思ってみていたのですが、ブリッツを見てショートスラントでアンダーニースに飛び込むBoldinが空くように見えたのでしょう、不用意にハーフスピードのパスを投げてしまいました。これは普通に考えれば正しい判断だと思います、ゴールライン前でゾーンブリッツすると読むのは難しいでしょう。
このプレイをゴールライン前でやろうと思って作っていたとしても、残り15秒程度でタイムアウト無しのパスしかない状態でなければコール出来なかったでしょう。そしてTDにまで行ってしまった事は予想のしようもありませんが、このプレイを準備してきたPITに運が味方したのでしょう。
若干プリベント気味に引いた所でARIのパスが出始めます、同時にFitzに投げ始めてダブルチームだろうが投げれば取る絶好調のFitzが本領を発揮します。TDからカバーチームが1ヤードで押さえ、どう考えても不必要なフルブリッツでのセーフティー奪取(パス通された時はDC頭おかしいと思いましたが、結果としてホールディングからセーフティ認定だったので結果正しかったのでしょう)そしてFitzの独走と逆転した流れで3WRを入れた瞬間にPITディフェンスが壊れました。もう少し早く3WRセットを使っていればまた別の結果が待っていたと思います。
最後はHolmesの芸術的なキャッチで幕を閉じました、Cromartieは2週前にDeSean Jacksonに一発を貰った時も弾けばいいのにINT狙いで抜かれていますし、まだ競り合いでの判断は悪いです。あのプレイも飛ぶよりも押し出した方が良かったのでしょうけれど、あそこで足を残したHolmesの技術が上回ったという事でしょう。あのパスはザ・キャッチとして名前を残す事になるのではないでしょうか。
Wardを失った穴をHolmesで埋める事に成功したPIT側の采配は本当に素晴らしかったです、そして3WRセットを投入するタイミングを逸したARIは後手に回りました。この分析と采配に選手の個人技、アメリカンフットボールの面白さが全て出た試合になりました、第3Qは横で見てた人が寝てしまうような凡戦になりかけましたが4Qの盛り上がりはスーパーボウル史上でも1-2を争うのではないかと思います。良い試合でした。
こういう試合を見ると、Andy Reidにリングを取る資格が無いのではないかと絶望にも似た気持ちにさせられます。相手の長所を叩き潰してペースを握るような事はアロハが似合うReid&Jim Johnsonには出来そうもありませんから。
タレントは互角でしたが分析と準備の点でPITが上回った事が勝因でしょう。キープレイを1試合通じて作り上げていったPITと最後まで流れを作れなかったARIの差が最後に出ました。
Larry Fitzgeraldをダブルチームカバーして前と後で挟み込んて封じたPIT側の対応は誰でも予想できる物でした。当然逆側のAnquan BoldinとSteve Breastonへのパスは通ります、しかしランが出ない為に決定打には至りませんでした。Fitzへのダブルチームを外す事とダブルチームを逆に活かす為に1000ヤードトリオの3WRセットを使うと思っていたのですが、4Qに入るまで3WRセットは見られませんでした。3WRにすればCB2枚にSがマークに取られて、1人Sを残す為にはFitzのダブルチームはLBとCBになるでしょう、LBとCBならば打ち勝ったはずですし、3WRからFitzをモーションさせればダブルチームで付きようが無かったはずです。
3WRを使えなかったのだとすれば、OLBからのブリッツを警戒したのか、FitzはデコイでTE・RBへのパスで組み立てるプランを持っていたのかもしれません。実際RBへのパスを多用していました、ただ、PITは取らせて止めるディフェンスなのでこれはPITの形でした。
Hines Wardははやり本調子ではなく、Santonio Holmesに重責が掛かりました。Rodrick Hoodを狙い打つと予想したのですが、Dominique Rodgers-CromartieにHolmesをぶつけました。Cromartieならスピードでも負けないし競れば高さで止めると考えていたのですが、後を向かせるのではなくフラットへのクイックでRACの1対1を作ってタックル下手を狙いました。これはPIT側の分析勝ちです、サイズとスピードを兼ね備えたCromartieに平面での1対1で横を抜けさせる発想は私には全くありませんでした。
スピードを警戒してクッションを取っていたCromartieは対応が出来ずにタックルミスを繰り返します。間に挟んだ右オフタックルへのランであっさり吸収されるCromartieを見て勝負有ったと感じました。
プレイオフを牽引してきたFitzとCromartieを叩き潰す事に成功したPITがペースを握ったのは当然の事でしょう。
James HarrisonのINTリターンTD,これが偶然なのか狙っていたのかは分かりません。ただ、余りにも出来過ぎた状況があのプレイを引き出しました。
あのプレイは時間が15秒程度しかなく、タイムアイトも無かった事、そしてFGで同点なので最悪FGで良い状況でした。つまり、ランを止められてからスパイクする時間が無い為に3度放ってダメならFGしかないパス100%の状態が有りました。そして、ゴールライン前の為に3-4ではなくHarrisonが4-3のDEに入っている事に違和感はありませんでした。その状況からHarrisonがゾーンブリッツで下がり後ろにいたLBがブリッツを仕掛けます、ゴールライン前でDLが下がるという非常識なプレイでしたが、ランが無い状況だから(ドロー来るとしても一発目からやる必要がないです)こそ出来たプレイでした。
あの状況は3度高めに放り込んでダメならFGで良い、Kurt Warnerやコーチもそう考えていた筈です。Leonard PopeかFitzへ3度投げれば1個くらい取れるだろうと思ってみていたのですが、ブリッツを見てショートスラントでアンダーニースに飛び込むBoldinが空くように見えたのでしょう、不用意にハーフスピードのパスを投げてしまいました。これは普通に考えれば正しい判断だと思います、ゴールライン前でゾーンブリッツすると読むのは難しいでしょう。
このプレイをゴールライン前でやろうと思って作っていたとしても、残り15秒程度でタイムアウト無しのパスしかない状態でなければコール出来なかったでしょう。そしてTDにまで行ってしまった事は予想のしようもありませんが、このプレイを準備してきたPITに運が味方したのでしょう。
若干プリベント気味に引いた所でARIのパスが出始めます、同時にFitzに投げ始めてダブルチームだろうが投げれば取る絶好調のFitzが本領を発揮します。TDからカバーチームが1ヤードで押さえ、どう考えても不必要なフルブリッツでのセーフティー奪取(パス通された時はDC頭おかしいと思いましたが、結果としてホールディングからセーフティ認定だったので結果正しかったのでしょう)そしてFitzの独走と逆転した流れで3WRを入れた瞬間にPITディフェンスが壊れました。もう少し早く3WRセットを使っていればまた別の結果が待っていたと思います。
最後はHolmesの芸術的なキャッチで幕を閉じました、Cromartieは2週前にDeSean Jacksonに一発を貰った時も弾けばいいのにINT狙いで抜かれていますし、まだ競り合いでの判断は悪いです。あのプレイも飛ぶよりも押し出した方が良かったのでしょうけれど、あそこで足を残したHolmesの技術が上回ったという事でしょう。あのパスはザ・キャッチとして名前を残す事になるのではないでしょうか。
Wardを失った穴をHolmesで埋める事に成功したPIT側の采配は本当に素晴らしかったです、そして3WRセットを投入するタイミングを逸したARIは後手に回りました。この分析と采配に選手の個人技、アメリカンフットボールの面白さが全て出た試合になりました、第3Qは横で見てた人が寝てしまうような凡戦になりかけましたが4Qの盛り上がりはスーパーボウル史上でも1-2を争うのではないかと思います。良い試合でした。
こういう試合を見ると、Andy Reidにリングを取る資格が無いのではないかと絶望にも似た気持ちにさせられます。相手の長所を叩き潰してペースを握るような事はアロハが似合うReid&Jim Johnsonには出来そうもありませんから。