Reidの信念に揺るぎなし

　Brandon Grahamの指名に付いてAndy Reidは、最初からGrahamを狙っていてずっと注目していた。と記者会見で答えました。これは真実かは分かりませんが、24位から13位にトレードアップしてまで獲得したのですからGrahamの実力を高く評価していたのは間違いありません。
　Trent Coleに加えてDarryl TappにGrahamを加える事で相手はColeをダブルチーム出来なくなる、それは両方のDEにとって素晴らしい効果を生む。パスラッシュが良くなればCBは素晴らしく見える、SとLBも良く見える、だからラインの強化を優先した。と、いつもの持論を今回も展開しています。
　Tappの補強はなんだったのかと思ってしまうのですが、パスラッシュなら今年1番と言われるGrahamを指名した事でColeをダブルチームすればパスラッシュが掛からなくなる病気を治す事が出来るのであれば、この指名は素晴らしいトレードアップとして記憶に残るでしょう。

　これで明日の前半は2巡37位と55位の2つの指名権を持ちます。DEの穴を埋めたのですから次はDBとOLの指名になるのが普通でしょう。
　CBの1巡候補は見事に売れてしまいました、次のグループはChris Cook,Brandon Ghee,Perrish Cox達でしょう。Sではモックドラフト調査で2巡指名の本命だったNate Allenと1巡候補Taylor Maysが残っています。ディフェンスではここら辺からの指名を期待します。
　またOLでは1巡候補のOTでBruce Campbell,Charles Brownが2巡に残りました。Nick ColeのCコンバートでOTのOGコンバートを狙う可能性も有りそうです。次のCとGは37位では勿体無いと考えます。
　他にも1巡候補が数人残りましたし、2巡5番目の37位にはここに挙げた選手が何人か残る事になります。誰が残るかは分かりませんが、トレードアップもダウンもせずにニーズを埋める指名をして欲しい物です。

　明日は朝7時からドラフトが始まります、明日もYahooチャットを使っての実況チャットをやる予定です。

Brandon Graham指名

　ドラフト初日の指名は1巡24位に3巡70位87位と3個の指名権をトレードして1巡13位を手に入れ、Michigan大のDE Brandon Grahamを指名しました。

　Grahamは6-1 268ポンドとやや小柄なDEですが、パスラッシュでは今年のドラフトNo1の評価が有り、Dwight Freeney2世とも言われる逸材です。スカウティングコンバインの数字は40ヤードが4.72とそれほど速くないですし、225ポンドベンチプレスも31回と数字は素晴らしいですがこの種目は腕が短いほうが有利と言われていてGrahamは身長が6-1と小さいせいも有って32インチとDEの中では腕の長さが（スカウティングコンバインでの計測でDEとして1番）短いですが、それを補うだけの運動能力を持っていると評価したのでしょう。
　4-3のDEでも3-4のOLBでも出来ると言われ、4-3のSLBでもプレイ出来るだけの機動性が有るとさえ評価されています。Trent Coleの反対側としてLEのスターターとして起用するつもりなのでしょうが、268ポンドと体重は決して軽くないとはいえ6-1で腕も短いとなると6-5 330ポンドのRT相手にランディフェンスが出来るのかは問題になるでしょうね。かと言ってSLBで起用するのであればCris Gocongと何が違うのかと言う話になるでしょう。
　スカウティングコンバインの途中で太ももを痛めた為に40ヤードとベンチプレスしか記録が残っていませんし、プロデイでも面接だけで実技は行いませんでした。シニアボウルで評価を上げた選手で、練習では全ての相手・全てのプレイで対面を叩き潰していたと絶賛されました。プロ候補生が集まるシニアボウルでの評価は弱い相手から数字を稼いだだけのカレッジ通算の数字よりも信頼出来るとも言われています。カレッジでの成績も素晴らしく
1年生　11試合出場　　3タックル　0.5ロスタックル　0.5サック
2年生　13試合出場　25タックル　9.5ロスタックル　8.5サック
3年生　11試合出場　46タックル　20ロスタックル　10サック
4年生　12試合出場　64タックル　26ロスタックル　10.5サック
　全く文句の付けようがない成績を残しています。REとLEにOLBでもカレッジではプレイしていましたし左右片方しか出来ないと言う事も無さそうです。

　ハイライトフィルムを見ると外からスピード勝負も出来るしOTとOGの間をぶち当たりながらダブルチームをものともせず抜けていくプレイでもQBに届いています。向こうではモーターが良いと言いますが、足の回転が良く最後までプレイを続ける生産性の高い選手のようです。
　PFWのドラフト誌では背が小さく腕が短い為に大型のOL相手だとコントロールされてしまうかもしれない、これ以外に欠点は無いと素晴らしい評価を受けています。TSNでも爆発的な鋭さは無いものの、上半身下半身共に素晴らしい強さを持ち、ランパス両面で有効にプレイ出来ると万能性を強調されています。

　個人的には1-3巡までの5個の指名権でDB2人とOL.DEと4人の指名と1つのトレードアップを期待していました。3巡を2個使ったのはその計算が狂う事になりますし、DEにはまだJason Pierre-PaulやBrandon Grahamが残っている段階でこれだけの出費をしてまでトレードアップをする必要が有ったのかはやや疑問が残りますが、フロントがGrahamがNo1DEと判断してのトレードアップでしょうし、フロントの目を信じましょう。
　3巡を2つ出した事で2日目は37位と55位の2巡2つの指名になります。