引退するにはまだ早い

　このオフにUFAになったりカットされた選手の中で次のチームが決まらないのは3人だけです、ただその3人は過去にプロボウル級の活躍をした実力者が揃っているのには違和感が有ります。

　Brian Westbrookの再契約先がなかなか決まらないのは慢性的な膝の怪我を懸念してのものでしょう。最近2年間苦しんでいる足首の怪我も持っていますが、練習が出来ずに試合だけ出てくるような状態を4年以上続けています。WCOのチームにWestbrookのパスキャッチとルート取り、小柄な割にブリッツのピックが上手い点は素晴らしい売りになりますし、WCOでなくてもサードダウンRBとしては32チームどこでも活躍できるはずです。それでもこの時期まで買い手が付かないのですから、理由が有るのでしょうけれど開幕時にはNFLでユニフォームを着ているのでしょう。

　期待外れと言われる事もあるのですが、最近2年間で16サックを記録したDarren Howardも次のチームが決まりません。オフに手術をしたと言う事も無く、健康状態に大きな問題は無いはずです。DEでもDTでもパスラッシュが出来る選手ですし、3rdダウンでDTの位置に入ってQBを圧迫する使い方ならば33歳の今でも通用するはずなのですけれど契約する所か面接をしたと言う様な話すら聞きません。

　膝の捻挫やスポーツヘルニアの手術で試合に出る事が減ってしまったKevin Curtisも次が決まりません。加入1年目には1100ヤードを稼いでエースレシーバーに成ってくれたのですが、その後ヘルニアの手術を2度行い復帰後に膝を痛めてしまいました。元々STLではスロットレシーバーとして活躍していましたし、スターターではなく3,4番手のWRとしては十分に仕事が出来ると考えています。リーグ屈指のスロットレシーバーJason Avantが育った為に放出されましたが、WRのデプスが薄いチームであればまだまだ試合に出れるはずなのですけれど。

　本来UFAに成る筈の中堅が今年はRFAに成ると言うFA市場不作のこのオフシーズンを考えればすぐにでも買い手が付くはずの実績あるベテランのはずです。しかも3人ともスターターで無くても使える便利な選手ですし、年齢的な衰えを隠す使い方が出来ると思います。カットされたのは全員6ミリオン以上の高年俸の長期契約が有ったからでしょうし、まだまだ引退するには惜しいです。今年の労使条件に10年以上のベテランは開幕週のロスターに乗ったらベースサラリー全額保障（普通サラリーは週割りで支払われます）の特記が有るのかは不明ですが、もしそうならば開幕戦が終った後でどこかのチームと契約する事になるのでしょう。