イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

オールドルーキー

2007-05-26 09:43:58 | イーグルス
 オーストラリアンフットボールから転進してきた33歳のP Saverio Roccaは22~23歳の若手が揃うルーキーキャンプのなかで目立つ存在になっているようです。

 オーストラリアンフットボールでは過去15シーズン中10シーズンでチームの得点王になった豪脚の持ち主です、しかし過去3年間は膝の炎症からFGに安定感を欠きNFLに転進する道を選びました。実は2000年にGBのトライアウトを受けていたそうで、その時は不合格に終わっています。SDで成功したDarren Bennettにボールの違いやフォームの修正を頼んでいるそうで、これまでよりも少し小さいボールのスイートスポットを的確に蹴る技術を向上させているようです。
 Dirk Johnsonは2005年のスポーツヘルニアの手術以来飛距離を落とし、2006シーズンは純粋な飛距離でリーグ24位、リターンヤードを引いた前進距離では29位と苦戦しました。20ヤードに落とす技術は持っていますが、飛距離の衰えは隠せません。Roccaと契約する時には当然飛距離のチェックはしている筈です、ラグビー系の選手ならばピンポイントでパントを落とす技術は持っているでしょう、スナップを受けてからパントを蹴るまでのスピードを上げる事が出来ればロスターに残るチャンスは十分に有るのではないかと思います。
 
 Kevin KolbはKerry Holcomb先生に練習を見てもらっているそうです。Holcomb自体がカットされる瀬戸際に居るとは思うのですが、初歩練習に参加する事でEaglesのシステムを初歩から学べると言う事を考えれば自分の為にもなると考えての事だと思います。
 ショットガン専用と言う事で、ドロップバックとハンドオフの技術が不足しているとドラフト後のミニキャンプで指摘されましたが、今度はWCOに欠かせないタイミングパスの技術に問題がある事が明らかになりました。Houston大はランアンドシュートに近いシステムでショートパスを多用すると言われていたのですが、タイミングパスと言うよりも好きに走らせてオープンターゲットを見つける形のシステムなので、3ステップから一瞬だけ見てカバーの有無を判断して投げるようなパスを投げた事がほとんど無いそうです。今年いきなりフィールドに立つ予定は無いので、1年基礎から作り直してもらえばいいのですが、タイミングパスの技術と経験が無いのはNFLで生き抜くためには致命的な欠陥と言えるでしょう。スローイングフォームを含めて、技術面は全て1から作り直しになってしまうような状態です、実践投入には時間が掛かりそうです。
 
 5巡指名のC.J. Gaddisが4年契約で合意しました、3人目の契約合意になります。昨日も書きましたが、ここら辺の指名選手には契約面で交渉の余地はほとんど無いですから早めに契約する事のメリットを優先したのでしょう。Clemson大の大先輩Brian Dawkinsの後継者として期待されている事を喜んでいるようですし、Dawkinsの全てを吸収してくれる事を期待します。

3巡指名2人契約

2007-05-25 08:52:33 | イーグルス
 ルーキーと若手だけを集めて行われているルーキーキャンプの最中ですが、3巡指名のStewart BradleyとTony Huntが4年契約に合意しました。

 労使契約上1巡指名以外は4年契約が最長になりますから、年数と言う意味では交渉の余地はありません、自動的に4年契約になります。(ルーキー時の4年目のミニマムとRFAでの4年目のテンダーオファーではRFAの方が高額になりますからチーム側として4年目も契約に入れたいですし、いつカットされるか分からないルーキーからすれば少しでもサインボーナスと言う形で保障されたお金が欲しいですから4年契約で確定となります。3年契約と4年契約ならば4年契約の方が少しですがサインボーナス多く貰えます)
 1巡2巡指名ですと前後に指名された選手の金額が気になるのでしょうけれども、3巡の最後の方ですしある程度相場に近い形で本人が納得すればそれで良いのでしょう。ベースサラリーはミニマムx4年で確定ですし、粘っでもサインボーナスがほんの僅か変わるだけでしょうから。
 契約しないと参加できない7月のトレーニングキャンプまでに契約してくれればそれで十分なのですが、選手のほうにも早く契約するメリットは有ります。ミニキャンプで怪我をした場合の治療費など選手会の補助が有りますし、大怪我をした場合契約してもらえないかもしれないのですから。

 書いているうちにルーキーキャンプのレポートが上がってきていますが、それについて書く時間が無いので明日書きます。

Rashad Barksdale

2007-05-23 08:40:49 | イーグルス
 6巡201位 Rashad Barksdale CB Albany
 5-11 208ポンド 40ヤード4,46 垂直飛び35インチ 幅跳び10,7フィート 225ポンドベンチプレス14回

 ドラフト当日ESPNのライブドラフトで大学名が入力ミス状態になってしまった隠し玉Barksdaleですが、Albany大からドラフトされたのは史上2人目なのでESPN側が入力コードを用意していなかったのも仕方が無いでしょう、(多分)姉妹校のAlbany大NY校からは5年に1人位の割合でドラフトされています。
 カレッジでフットボールをプレイしたのは1年だけで、それまでは野球を中心にプレイしていました。高校時代はNYのベストRBに選ばれると同時に、高校通算90個の盗塁をしています、最終年度には30個の盗塁と打率4割6厘で所属リーグのMVPに選ばれています。
 最初Hudson Community Collegeに進学し2年生の時に19盗塁と打率3割6分8厘でタイトルを獲得しています。Albany大に転校(短大卒業して4年制大学への編入でしょう)した後、3割8厘の打率を残しました。最終年度の2006年には打率2割7分7厘22盗塁でNortheast Conferenceのベストナインに選ばれました。野球のシーズンが終わった後にフットボールチームに呼ばれて久しぶりに楕円形のボールを手にしたそうです。
 高校時代はRBでしたがCBとして10試合にスターターで出場して3INT37タックルを記録しました。同時にPRとしても起用され平均8,5ヤードを記録しています。

 40ヤードはもっと速かったとするスカウトも居ます、そして5-11で208ポンドと体格は素晴らしいです。懸念された直線以外の動きも膝を曲げたまま速く動いてターンもスムーズと良い評価を得ています。しかし、トップレベルで見ればどう見てもホールディングと取られるようなレシーバーとの接触も多かったようですし、技術的には1から教え直す必要が有りそうです。CBとして取ったのか、盗塁王でRB経験が有る事を買ってリターナーとして取ったのかは良く分かりません。現在ドラフトされたルーキー2人を足しても実質9人しか居ないDB陣(通常DBのロスター枠は9です)を考えれば、リターン専門を取るような余裕は無い筈なのでDBとしても期待をしているのでしょう。
 全くの無名選手なのは間違いないですし、TSNではいまだに調査中として詳しい分析が載って居ません。しかし、DraftCountdownではCBの42位ですが、ProFootballWeekleyではCBの28位に載っています、これは結構高い評価と言えるでしょう。CountdownではSleepersに名前が有ります、バスケットボール出身のTEがはやっていますし同じような感覚で盗塁王のCBと言うのが有っても良いかもしれません、オフェンスとディフェンスの違いは大きいでしょうけどね。

 野球を中心にプレイしていた事と、1-AAのNortheast Conferenceで1年しかプレイしていない事を考えれば、高校時代それなりに有名だったとしても今すぐNFLのプレイに適応できる筈が有りません。リターナーとしてファーストチームに入らない限り今年はPSで1年を過ごす事になるでしょう。完全な素材型指名ですし化けるか外れかになるでしょう、ホールディング癖を抜くのは結構しんどい作業だと思います・・・。

Brent Celek

2007-05-22 07:45:12 | イーグルス
 5巡162位 Brent Celek TE Cincinnati
 6-4 261ポンド 40ヤード4,75 20ヤードシャトル4,31 3コーンドリル7,20 垂直飛び29インチ 225ポンドベンチプレス19回 
 
 Cincinnati出身で、高校時代には砲丸投げの選手としても活躍していたようです。Cincinnati大進学後、1年生の時から3試合にスターターで出場していますがブロック専門だったようです。翌2004年には11試合で先発し22キャッチ254ヤード8TDの成績でConference USAのセカンドチームに選ばれました。2005年は32キャッチで351ヤード3TD,4年生になった2006シーズンには15ポンドバルクアップをして臨み35キャッチで461ヤード3TDと成績を伸ばしています。

 ハイライトフィルムで必ず流れる83ヤードTDレシーブを見ればTEとしてはトップスピードが有る選手と言う事が分かります。逆の見方をすると、トップスピードは十分だが試合で必要になるクイックネスはそれ程でもなく、ショートエリアではポジショニングでパスを貰う選手と評価されています。アカデミックチームにも選ばれていますし、ゾーンの切れ間を読んでパスを受ける事が出来ると期待されます。
 6-4 260ポンドとTEとして標準的なサイズを持っていますが下半身は鍛え直す必要が有るようです。ブロックの技術は高いようで、スクリメージで正対したDEやOLBを押さえ込む事が出来ると言われます、下半身にパワーが付けばさらに良くなるでしょう。
 下半身を鍛える事でブロッカーとして使えるようになるのか、またNFLレベルのLB,SSからフリーになるだけのスピードが有るのか、不安要素の多い選手です。しかし、キャッチ力は有り、ブロックの技術も持っているので身体能力を鍛えて2年目から使う事前提の指名であれば面白い素材かもしれません。Mike Bartrumの引退か現役続行か(ミニキャンプに参加したのかどうか情報無いのですが、欠席者に名前が無かったのでキャンプに参加したのでしょうか)にもよりますが、PSで1年過ごした後に来年に期待をする選手でしょう。Bartrumが引退するようならば3番手のTEとしてロスター入りするかもしれません(その場合でもPSでキープする形になりそうですが)

 ほとんどの評論家から、TE欲しいならBen Patrick取ればよかったのにと言われてしまったのですが。数人の評論家はブロックもレシーブも出来る素晴らしい素材を手に入れたと高い評価を受けています。去年加入したMatt Schobelが期待外れのシーズンを送っていますし、L.J Smithの契約も最終年度です、Celekが成長してくれると来年以降のTE編成が楽になるのですが。

バックアップ止まり・・・

2007-05-21 08:07:29 | イーグルス
 Kevin Kolbの加入は怪我が多く高年俸のDonovan McNabbを放出する準備ではないか等と言われMcNabb自身も当然面白くないようですが、一番の被害者はA.J Feeleyでしょう(2番目はKerry Holcomb)

 McNabb,Koy Detmerの怪我でチャンスが回ってきた2年目の2003シーズン救世主として脚光を浴び、MIA,SDでの不本意な2年間を過ごした後にSDをカットされEaglesに復帰しました。(Feeley加入でDetmerが玉突き式にカットされています)Jeff Garciaも居ましたから3番手のQBとしての契約となりました。
 McNabbが膝の手術を受ける怪我を負い、Garciaが好リリーフを見せた訳ですが、最終週にプレイオフ進出が決まった事で高齢のGarciaを温存する形でFeeleyに出番が回ってきます。そしてセカンドチームを率いてATLのファーストチーム相手に自身初になる300ヤード越えを果たし、MIA,SDでの失敗で下がっていた評判を取り戻す事に成功しました。GarciaとFeeleyどちらかを残す事を迫られた結果、2年契約があと1年残っている状態なのですが3年6ミリオンの契約延長のオファーを受けて合計4年間契約が有る状態になり、McNabbに次ぐ2番手の位置を確保したと思われていました。
 しかし、今年のドラフト2巡でKolbが加入した事により、Feeleyは単なるつなぎでしかない状態になってしまいました。年齢的にもMcNabbとは一つしか違いませんし、McNabbの後継者と言うよりもシステムを熟知するバックアップとしてしか考えられていない事が明らかになりました。Eaglesでの戦績はスターターでは4勝1敗、リリーフ(スターターに近い状態です)で2勝0敗とAndy ReidのシステムにフィットするFeeleyですが、Kolbの成長次第では2度目の放出が有るかもしれない状態になってしまいました。Kolbとは4年契約をする事になるでしょう、そしてFeeleyも4年契約が残っています。Kolbが22歳でFeeleyは29歳です、今の段階でFeeleyが勝っているのは間違いないでしょうが、将来性まで考えればチームがKolbを育てたいと思うのは必然です。
 McNabbの年俸問題も有り、2年後のオフシーズンにMcNabb、Feeley、Kolb、誰か1人は放出される事になるのがほぼ確定しています。Kolbにスターターが務まると判断されればKolbと契約延長してスターターでFeeleyがバックアップになるでしょう。そうでない場合、バックアップとしてKolbに育てるだけの価値が有ればFeeley放出、NFLのレベルに達しないならばKolb放出になると予想します。
 最終週で活躍して契約延長を勝ち取り、Garciaを追い出すことに成功したFeeleyですが、Garciaに勝った原因の若さを武器にするルーキーが今度の相手になります。Kolbの契約がどれ位になるかは、2巡が4年契約までになりサラリーキャップ枠が増えた最近2年で2巡上位のQB指名が無いので推測が難しいのですが、去年の1巡32位のDE Mathias Kiwanukaがサインボーナス5ミリオンで5年10ミリオンだったようです、そこから考えれば4年8ミリオン程度の契約になるのではないかと思います。この4年8ミリオンと言う数字は4年7,5ミリオンくらいの契約が残るFeeleyと一致します。そういう意味でも、この2人の生存競争は激しくなる事でしょう。
 Kolbの加入はMcNabb、Feeleyの2人にとって脅威になるでしょう。Andy ReidがQBに求めるのは強肩でもフットワークでもカバーを読む能力でもなくチームを引っ張るリーダーシップに有ると以前言っていました。Feeleyがバックアップ以上の存在になれないのはそこに問題があるような気がしています。リリーフならば能力的に問題が無いが、スターターとしてリーダーになるのは無理と判断されているのではないかと・・・。Kolbにリーダーシップが有るのかどうか、この事が今後のQB争いに影響してくるでしょうし、Feeleyはこの部分を磨かなければバックアップから抜け出す事はできないでしょう。

 Holcombですがどう考えてもチームに残る事は出来ないでしょう、QBに怪我が出た場合の保険でしかありません。QB2人制を引くチームが増えている中QB4人ロスターに確保する可能性は無いですし、契約年数、戦術理解、若さ、いずれを考えても上記の3人に劣ります。McNabbが復帰できない場合にはNFLでの経験を活かしてスターターになる可能性も有るのですが、McNabbがIRに入るような事にならない限りカットされる事になるでしょう。