イーグルスファンの独り言 Philadelphia Eagles Fan Blog

フィラデルフィア イーグルス ファン ブログ

打つ手無し

2009-11-10 00:04:00 | イーグルス
 サンデーナイトゲームで行われたDAL戦は16-20で負け、5勝3敗で前半8試合を終える事になりました。

 オフェンスの機能不全が敗因なのですが、これまでの敗戦とは性質が大きく異なります。これまでのランが出ず縦に放り込んでは3&OUTを繰り返すのとは違い、ランを我慢強く出し、短いパスを繋ぎ、それでもオフェンスが進まない試合でした。こう言うプレイコールをすれば負けないだろうと言う形での敗戦はショックです。
 Jason Petersの故障、第1Qのサック連発でロングパスを放棄してしまった事でDALディフェンスの欠点であるSを突く事が出来ない結果になりました。それでも、LeSean McCoyとLeonard Weaverで21回持たせて87ヤードと4ヤード稼いでいます、Petersの故障でこれまで見られなかった右側へのランを重点的に出した事は良かったのですが(DALのディフェンスを見ればこの方向がランディフェンス強いのにランが出ました)左側へのランを完全に放棄してしまいました。
 Donovan McNabbの2つのINTですが、最初のはキャッチミスでボールを弾いた物ですし、2つ目は最近多用しているJeremy Maclinの体を入れるルートを読まれました(若干短かったのも有りますが、あれを責めたらパスは投げられません)からMcNabbに責任は有りません。ただ、2つ目のパスが通っていればディープに投げる選択肢が復活したかもしれないだけに悔やまれるINTでした。

 Brian Westbrookの衰えが激しいのをDeSean Jacksonがカバーしてきた今シーズンですが、背後を守るPetersの故障でロングを全く投げれなかっただけでオフェンスの形を作れないのは問題です。強力なラン、判断力に優れるQBのパスと言うものではなく、ディープにWRを走らせてからショートを使うストレッチオフェンスなのでパスプロテクトが持たないと攻め手が無くなります。ディープが出て初めて機能するのが不安定なオフェンスの要因なのですが、この試合ではPeters故障が原因でディープに投げれませんでした。
 しかし、ランを我慢強く使い、これまでならば自暴自棄になってしまうであろう場面でMcNabbもよく我慢して投げ続けました。これでも進めなかったのは2009シーズンのオフェンス全体の手詰まりを意味します。どうすれば改善できるのかを半日考えたのですが、今年の場合は打つ手が見つかりません。

 去年はFBに大きな問題を抱えていた所にKyle Eckelを獲得し、リードブロックと3rd&1を改善する事でオフェンスが生まれ変わりました。今年の場合、Kevin Curtisの戦線離脱をルーキーMaclinが埋めています。1巡指名のルーキーと言う事でファンは評価していますが、正直相手から見れば普通のNo2WRでしかないですが・・・そしてRB陣もWestbrookは2度の手術で輝きを失い、これは今シーズン中に復活はしないと思います。スキルポジション全体で見れば十分に頑張っていますし、McNabbは良くも悪くも変わりありません。OLも良くは無いのですが、テコ入れをしなければならない程悪くはありません。と言うか、今から獲得出来る人材で大きな改善を見込めるはずもありません。唯一Stacy Andrewsの起用と言う手が残っていますが、たまに出てくるプレイで素晴らしい働きをしている訳ではありません。また、Jon Runyanの復帰もOL崩壊時のBUFですら契約しなかったのですから期待は出来ません。
 結果としてプレイコールが悪い、もっとランを使う(Weaverの起用も含めて)事とショートパスを使う事で改善出来ると言い続けて来ましたが、それでもオフェンスは改善されませんでした。もう打つ手が無い、そう言う気持ちです。

 去年のEclek加入のような形での改善は無いでしょう。これから良くなるとすればOLのPeters.Todd Herremansの怪我人2人が良くなる事しか有りません。シーズン中にそれが出来るかまで考えても先行きは暗いです。


 ロングパスが出れば圧勝、出なければジリ貧のオフェンスなのでこう言う接戦での負けはいつもの事と諦めるしかないのですが、この試合は負けた事以上にランが出て負けた事のダメージが大きいです。大金を支払って取ったOL2人が十分に働いていないですし、ドラフトを含めてフロントはオフェンス改善の手を打っているのですけれど、結果が出ません。

やってみなければ分からない2チーム

2009-11-09 00:28:00 | イーグルス
 折り返しの8試合目は共に5勝2敗のDALとサンデーナイトでの対戦になります。同地区3連戦をここまで2勝してきていますしもう1つ勝てれば地区優勝争いで大きく前進します。
 ハンデは3点有利、ホームですからチーム力は互角と言う事なのですが、やる気を無くして放り出すQB+馬鹿の一つ覚えに陥るHC対パニックになるとどこまでも崩れるQBの対戦ですからチーム力を真面目に分析してハンデを付けてもあまり意味が無い気もします。

 SEA戦を前半見たのですが、どうも印象に残らない試合でした。Tony Romo以下ラン・パスにOLまで素晴らしいプレイと凡ミスを繰り返し、強さも感じない代わりに弱くも無いと言う感じです。ディフェンスも何が凄いというのものは無く淡々とした印象ですしたそれでそこそこ止まっているのですから悪くは無いのですが)

 ディフェンスですが、Cris Gocongは欠場でルーキーMoise Fokouが代役として出場します。WLB向きの動きの良さを持つ代わりにTEと正対するにはパワー不足の印象です。STでは活躍していますが、LBとしてはプレイしているのを見たのは3回くらいしか憶えていないですし、実際ほとんど出ていないはずです。いきなりプロボウル常連のJason Wittenとマッチアップですし、Will WitherSpoonとQuintin Mikellは本来の仕事をしつつFokouのフォローをする必要が有ります。パスラッシュを掛けに行って逃げられWittenに投げられるのを何度も見る事になるでしょうが、ブリッツを居れずに引いて守っては持ち味を捨てる事になりますしFokouにブリッツさせてWitherspoonにWittenを見させるのではないかと考えます。問題はランブロックでFokouが圧倒されてしまった場合ですが、もう代役に成れるLBがJeremiah Trotterしか居ません、パスキャッチTE相手にTrotterが出てくるはずもありませんからどんなにやられてもFokouが出る事になるでしょう。サードダウンではSean JonesをSLBで使うのも面白いかもしれませんが、そう言うのをやった事が無いチームですしJoselio Hansonをニッケルで使って高さとパワーで弾き飛ばされるのでしょう・・・
 ランを止め、サードダウンでWittenが止まるかどうかと言う試合になるのでしょう。中央のBrodrick Bunkleyが出てきても本調子では無いでしょうし、久しぶりに中央突破を許す事になるかもしれません。MikellはFokouのお守りで手一杯でしょうから突破されるとロングゲインになる可能性が高いです、またカウンターを待ち構えるMikellが自由に動けなくなれば弱点が表面化しますしサードダウンロングを作れずに苦戦する事になる可能性が有ります。

 オフェンスではBrian Westbrookの復帰が良い方に出るかが問題です。膝と足首の故障で能力が落ちてしまっているWestbrookに絶頂期の働きは期待できません。脳震盪で1週間休んだ事で怪我が良くなっている可能性も有りますが、今シーズンの動きを見ていると絶対的なエースではありません。LeSean McCoyと上手く併用してくれると良いのですが、ブロックの仕方が違うからなのか併用と言う形にならないのは気がかりです。NYG戦でOLが良いブロックを見せていますし、Westbrookが復帰しても同じように普通に押すランプレイを使ってくれると良いのですが・・・
 Jason Petersは良くも悪くもTRA同様にそれなりに一流相手でも止める代わりに、1試合1-2度は簡単に抜かれるLTのようです。今週もDeMarcus Wareに2つくらいサックをプレゼントするのでしょう。DeSean JacksonとJeremy Maclinを完璧に封じ込めるようなDBでは無いでしょうし、3WRセットでSを引き付けておいてCBと1対1になるサイドを狙うようなロングパスを狙う事になると思います。そしてOLBの出足を止める為にもJason AvantやBrent Celekへ5-7ヤード程度のパスをLBの後ろに投げ牽制する必要が有ります。長いのに拘る事無く短いのを出してブリッツを躊躇させてから長いのを放り込む正攻法を見せてくれるか、ひたすら長いのを投げる事になるのか、Marty Mornhinwegがマイクを付ける事を期待しましょう。

 今年のDALを真面目に見た2試合、NYG,SEA戦がどうもDALにとって良い試合ではないのでしょうか5勝2敗のチームと言う印象が有りません。ただ3連勝中で建て直してきているのでしょうしホームだから勝てると言う事にはならないと思います。プレイオフラインの10勝6敗で貯金4を前半8試合で作れるかどうか、この試合は重要な1戦です。

Gocongが居ないのは3年ぶりです

2009-11-07 08:36:00 | イーグルス
 Cris Gocongが太ももの怪我でダウトフルと公示されました、3日とも練習に参加していませんし欠場する事になりそうです。1年目は首の怪我でIR行きとなりましたが、スターターを確保した2年目以降は欠場した事が無く、3年ぶりにSLBが変わる事になります。Stewart BradleyとOmar GaitherのIR入りでLBのデプスは薄く、代役はルーキーMoise Fokouが入ります。STでは良い動きを見せているFokouですが、プレシーズンゲームではスピードもパワーに技術共に水準に達せず、抜かれると我を忘れて反則をしてしまう事を繰り返しました。2ヶ月でどれだけ成長したのかは見なければ分かりませんが、5人目のDLとしてランストップで大きな働きをしていたGocongが居なくなった事は大きな問題になるでしょう。

 Bradrick Bunkleyもクエスチョナブルと公示されています、欠場する事になると中央の壁の一角が崩れる事になりランディフェンスに非常に大きな影響が出ます。Trevor LawsとAntonio Dixonでは埋められないでしょうが、ここも2年間欠場無くDTコンビを組んできたのが珍しい訳ですからバックアップの2人には頑張って欲しいと思います。

 他にはVictor HarrisとDimitri Pattersonがクエスチョナブルです、Dimitriは欠場でしょうしHarrisもSean Jonesが良いプレイをしましたからもう1週休ませても良いでしょう。Victir AbiamiriとKevin Curtisは今週も欠場です。


 これまで欠場しなかった2人を失ってのDAL戦になります、バックアップをそのまま当てはめるのはDTでは可能かもしれませんが、LBはサイズの差が大きすぎますし無理でしょう。Sを4人目のLBとして前に置く事にしたいですが、Jason Wittenを抑える事を考えればそう簡単には行かないはずです。ギャップを埋めるのか突破した所を止めに行くのかの選択は相当に難しい判断です、Sean McDermottの采配は見所になるでしょう。

デプスが厚い、のかどんぐりたくさんなのか

2009-11-05 08:03:00 | イーグルス
 Brian Westbrookが練習に復帰しました。脳震盪の回復と同時に手術した膝や足首の怪我にも大きな影響があるでしょう、NYG戦に勝てた事でWestbrookが休んだのはすばらしい休養になりました。
 Victor AbaimiriとKevin Curtisは練習を休んでいますが、内視鏡手術を受けたCurtisはそろそろ練習を始めるようです。Abiamiriは時間が掛かっていますがDEは分厚いのでゆっくり直す事が出来ます。
 気になるのは、腿の裏表両方を痛めているCris Gocongです。DAL戦に出るかどうかはまだ分からないのですが長引く箇所ですし時間が掛かるかもしれません。NYG戦途中でサイドラインに退いたChris Clemonsの肩はそれほど重症では無いようです。

 NYG戦でINTを記録したQuintin Demosですが、居る事すら忘れていました。Trevor Harrisにポジションを奪われ、KRもEllis Hobbsが務めています、怪我をした事も有りますが現状Sの4番手扱いです。カレッジで17INTを記録したFS/CBとしてドラフトされました、当時不安視されたランストップはハードヒットを見せるのですが持ち味だったはずのパスカバーではフットワークで翻弄される場面が目立ちます。ドラフト時にトップスピードは素晴らしく、近くにボールが飛んでくればINT出来るキャッチ力は有るが横への動きに問題が有ると評価したカレッジ専門家の予想が正しかったようです。
 
 Harrisの怪我でスターターに昇格したSean Jonesはプレシーズンゲームでシステムが理解しきれずに不安げにうろうろしているだけとは大きく変わりました。元々運動能力は高いですし3ミリオンもの大金で呼んで来たのですからスターターを確保して貰わなければ困ります。元々2008シーズン不振で高額契約のオファーが来ずに単年契約を選び、来年再度FA市場に出るつもりだったのですから頑張らなければならないシーズンのはずですからこれから遅れを取り戻すべく頑張ってくれるでしょう(6年目までFAになれないとすれば来年もRFA扱いなのですが)
 レベルが低いのか高いのか良く分からないですが激しいスターター争いを3人で続ける事になりそうです。

Westbrookが居ない分、知恵を絞りました

2009-11-03 07:45:00 | イーグルス
 同地区3連戦の2試合目NYG戦は40-17で圧勝し5勝2敗で地区首位に立ちました。マンデーナイトの@WAS戦から1日少ない準備期間とは思えない戦術転換が全て上手くいきました、コーチングで勝利した非常に珍しい試合です。

 ランの使い方を変えたのが2本のロングゲインの引き金になりました。OL出身のAndy Reidが自分の現役時代の戦術にでも拘っているのか、流行のゾーンブロックを使う事も無く、ただ個人個人の技量に頼って押しているだけなのですが、最近は縦に押さずに横に押して(全員揃えるゾーンブロックではなく勝手に横に押すチームはうちだけだと思います)開いた所にRBを入らせる、RBのスピードを殺す(良く言えばフィールドビジョンと一歩目の速さを活かす)ランを多用しています。
 この試合では普通に前に押すブロックを多用しました、Winston JusticeとBrent Celekのランブロックを信用していないのかこれまで全く使われなかった右オフタックルへのシンプルなランを使っています。ドロー系ばかりのランからテンポの速いランに変更し成功した事がオフェンス改善のキーポイントでしょう。
 2本のロングゲインではTodd Herremansの所が2度開きました。これまで横に押す為にOL-DLの所で隙間が空いてもLBが自由に動いて飛び込んで来たのですが、この2つのTDでは縦に押す事でLBを吸収しスクリメージを抜けた直後のタックルを受けずに走り抜けました。Herremansの復帰でOLを信頼するブロックに変更する事にしたのか、パスラッシュ重視のNYG DL対策なのか、Brian Westbrook欠場でLeSean McCoyに合わせたのかは分かりませんが、シンプルに飛び込ませるランをこれからも使って欲しい物です。

 先週のDeSeanのエンドアラウンドに続き、今週もJeremy Maclinが素晴らしいダウンフィールドブロックを見せています。まだ肉が付いていないカレッジのWR体型なのですが、しつこくDBに組み付き走路を開いています。トップスピードの切れ味よりもトップを維持する能力が高いと評価していますが、ブロックでも走りながら押し続けるスタミナを見せています。全力プレイを笛が鳴るまで続ける事が出来るのがMaclinの特徴なのかもしれません。レシーバーとしてもオープンフィールドでのカットだけでなく、エンドゾーンの競り合いで体を入れてのTDキャッチも有りました、1試合ごとに成長しています。

 ランでボールを持たせてくれるからとEaglesを選んだWeaverですが、本領発揮のTDランでした。これまでの走りながらホールを探すスタイルでは加速の無さで使えませんでしたが、決めた場所に飛び込むスタイルならばパワーとトップスピードのバランスの良さを活かす事が出来ます。Westbrook.McCoyとは全く違うWeaverのランを警戒させる事が出来れば相手は対策に苦慮する事になるでしょう。

 先週と全く同じパターンで54ヤードTDレシーブを決めたDeSean Jacksonのプレイですが、あそこまでディープに釣られてからあんな動きをされて付いていけるCBはほとんど居ないでしょう。連発するとカバーのSに狙われるでしょうが、あれが有ると思い込ませれば別のパターンを使う事も出来ます。カットした後の一瞬の加速で振り切るのがDeSeanの味ですが、ディープに走った後でも切れるのは相手にとっては悪夢でしょうね。

 堅実なCelekとJason Avantへのパスが見られなかったのは最近の苦戦の一因と思っていましたが、この試合では良い所で使われています。ワイドアウトがディープに引っ張り、開いた所にTEやRBが入るのが良い時のパターンですし、この試合では良い形が作れました。

 Osi UmenyioraにJason Petersがやられましたが、他はなんとか抑えました。試合開始直後のオフェンスでスクリーンがきれいに決まり(これも真横に投げるWestbrookのスクリーンではなく、斜め前に投げるMcCoy用のスクリーンが上手くいきました)その後オフタックルが出て、そしてWeaverの41ヤードランで先制した事でNYG側が考えていたであろうブリッツ多用を使わせなかったのも勝因でしょう。ブリッツを漏らしてやる気をなくしていたOAK.WAS戦とはMcNabbの目付きがぜんぜん違いました。


 ディフェンスではBrandon Jacobsに86ヤードと数字上走られていますが、ロングゲインは1回だけでしたし常に3-4ヤードに抑えました。中央の壁が完全に押さえ込みましたし、体格の割にOLを押さえるのが上手いTrent ColeとJaqua Parkerが良く踏みとどまりました。怪我の影響もあったのでしょうが、これまで相手ディフェンスを破壊してきたBradshawを止めたのも勝因でしょう。
 パスディフェンスではターゲットとQBの間に入りながら追走するカバーを多用しました。完璧にコントロールされると高さ不足もあり簡単に取られてしまうのですが、コントロールミスをすればINTが有るのでパスラッシュが掛かっていればQBには大きなプレッシャーを掛ける事が出来ます。TDを貰った場面では見事にコントロールされてしまいましたが、ランを止めてパスラッシュを掛ける勝つ時のパターンに入ることに成功しています。

 オフェンスでビックプレイを出して、ランをしっかり止める、勝つにはこれしかないと言う試合が出来ました。この勝利でOAK戦の負けを取り戻す事が出来ましたし、開幕からの課題をいくつか改善する事も出来ました。Westbrookが帰ってきた時に元に戻ってしまわないと良いのですが。


 STではEllis Hobbsの良いリターンが有った反面、PATをブロックされました。去年も何度か有りましたが、外ではなく真ん中を突破されています。Jon Drenbosがブロック力に問題があるのは分かっているのですから両サイドがフォローする形を作ってあげるのが重要なのですけれどねえ。