# 455 キャンプ特報：横浜大洋ホエールズ編

【 朝 】：腹が減っては戦はできぬ・・練習前の朝食でルーキー・竹田投手の食べっぷりが話題となっている。普通、朝食はあまり進まないものだが竹田投手は別。しかし本人によれば「僕は肉類がまるっきりダメなんです。なので肉が中心の夕食はあまり食べられないから朝と昼に夜の分も食べているんです」と。朝、とくれば食事の次はトイレ。少々尾籠な話だが " 長トイレ " で有名なのが欠端投手。「時間？まぁ30分くらいかな。いやもうちょっとかな（欠端）」となかなかのツワモノ。話をキャンプに戻すと朝のランニングの掛け声の音頭取りは加藤博選手。「何事も気合。特に朝は元気を出さないと」と普通なら若手の役目だが元気なベテランがチームを引っ張っている。

【 昼 】：練習中に選手以上に声を張り上げているのが前田作戦コーチ。今シーズンの大洋の命運を握る大コンバートの内野を担当する責任者だけにノックバットの鋭い振りと共に声のトーンも上がりっ放し。「問題はやはり田代だね。ここがハマれば素晴らしい内野陣が完成する。その為にも鍛えまくる」と熱く語る。左腕投手不足の大洋投手陣で俄かに注目を浴びているのが大畑投手。過去２年間は肩とヒジの故障に泣いたが今年は順調でブルペンに足しげく訪れる近藤監督の目尻も下がりっ放し。対する打者で目立つのは田代選手。ここ数年はレオン選手に主砲の座を譲ったままだが一塁コンバートを機にオバＱ復活を目指し打ち込んでいる。

【 夜 】：どこの球団でも夜の楽しみと言えば麻雀となるのが定番。大洋で麻雀と言えば加藤捕手である。加藤捕手の別名は " 組閣委員長 " 。すなわち加藤捕手が声を掛ければサッと面子が集まるという訳。「みんな好きだからさぁ」と言う加藤捕手本人が一番好きなわけで。多くの選手が夜はリラックスして息抜きをするのだが、そんな中で変わりダネがレオン選手。昨シーズンの半ば頃からパソコンに凝り出して今キャンプにも持ち込んでいる。セ・リーグの各球団の投手達の攻め方の傾向を同僚のホワイト選手と研究・分析している。「これで初めての本塁打王が獲れたらイイネ」と毎晩パソコンの画面とにらめっこしている。

【 推奨株 】：若手の中では村岡選手（電電九州・４年目）が成長してるね。秋の伊東キャンプからスイッチヒッターに挑戦しているけど器用にこなしている。本人の努力もさることながらスイッチの先輩でもある加藤博が色々とアドバイスしているらしく成長の度合いが違う。性格的にも向かっていくファイトがあり球を怖がらず呑み込みも早い。現時点でも内野の控えの一番手だけどスイッチを完全に自分のものに出来たらレギュラー獲得も夢じゃないよ（近藤打撃コーチ）。

【 我が家へのラブコール・関根浩史 】
キャンプを張る草薙は横浜まで新幹線で１時間ちょっとで移動出来るので休みの日に自宅に帰る事が許されている大洋ナイン。それでも休日以外はもっぱら電話で家族と連絡を取り合っている。「電話？ええ、毎日です」とは関根投手。本人が電話魔と公言している程、１日平均１時間半はチームでも断トツだが相手が誰かは秘密だそうで。長距離ではないので電話代もかからないだろうと思っていたが、さすがに最近では電話代を幾ら請求されるのか少々気になり始めたそうだ。


【 ウチの秘密兵器…市川和正 】
聞き手…近藤監督の口から最近よく市川選手の名前が出てますね
市　川…ありがたい事です。もうプロ入り５年目ですからこのチャンスをモノにしないと次はいつ巡って来るか分からない
聞き手…今キャンプの課題は？
市　川…守りは勿論ですが打撃面を鍛えないと。体が開く癖があるので右方向へ意識して打っています
聞き手…同期の原選手（巨人）には水を空けられた印象があるけど、やっぱり気になる？
市　川…気にならない、と言ったら嘘になるでしょう。東海大学時代、１年生からレギュラーになったのは僕と原だけ。２年生の春に
　　　　　　首都大学リーグの三冠王を獲ったのがアイツに出来る唯一の自慢になっちゃいました（笑）
聞き手…大洋は捕手が多く他球団と比べると激戦区ですよね
市　川…加藤俊さん、若菜さん、高浦さん、小山くん、僕の５人。ライバルは多いけどレギュラーを獲る気でいます
聞き手…グラウンド以外で取り組んでいる事は？
市　川…『リラックス』という本を読んでいます。東京五輪でアメリカ陸上チームのコーチだった人が書いた本でサブタイトルが
　　　　　　" プレッシャーへの挑戦 " で陸上だけでなく野球の話も書いてあります。競技前のアドバイスなど心理学の勉強になります
聞き手…最後に今シーズンの目標を教えて下さい
市　川…全試合の半分の65試合には出場する事。それが最低条件。ライバルが多いので簡単な事じゃないのは覚悟しています
　　　　　　紅白戦、オープン戦と目立つ働きをしたいと思っています