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# 858 週間レポート クラウンライターライオンズ

2024年08月21日 | 1977 年 



こりゃ案外やりよるバイ
「もはやこれまでか」「序盤の快進撃も夢物語になり果てるのか」とファンはもちろん球団関係者までが何度あきらめかけたことか。8月9日の日ハム戦に敗れて首位の座を明け渡して以来、このままズルズルと落ちていくと見られていた順位のことだ。ところが地元3大シリーズの最後を飾る " お盆シリーズ " 7連戦が終わってもまだ2位につけたまま。あきらめかけていたファンも「こりゃ案外やりよるバイ」と球場に駆けつけ声援を送り、お盆の平和台球場は4日間で10万人を超す観客を集めた。前後期2シーズン制が始まって以来、最高となる観客動員数だった。

シリーズ前半のロッテ4連戦は苦手の村田・八木沢投手を打てず1勝3敗と負け越したが、前期シーズンに勝ち越した阪急相手に連勝して2位をキープ。この踏ん張りをチーム状態が悪い中でやってのけたのが意義がある。後期シーズンのクラウンはやはりひと味違うと周囲に印象づけた。オールスター戦前の7連勝は土井・竹之内・ハンセン・太田選手らベテランの活躍でやってのけたが、お盆シリーズの働き頭は若菜や真弓といった若手野手とリリーフ連投で頑張った永射投手の24歳トリオが中心となった。

特に真弓選手はロッテ戦に連敗した後の3戦目からロザリオ選手を追いやってスタメン出場を果たしたとたんに活躍した。柳川商時代からの同期生でもある若菜選手を二塁に置いて逆転の2ランを放った他にも阪急戦では先制点に結び付く三塁打で出塁すると基選手の三ゴロで生還する好走塁を見せた。基選手が放ったゴロが三遊間に飛ぶと同時に本塁ベースを目指し猛ダッシュした。バックホームの送球を受けて待ち構える河村捕手のブロックを避けるように左側に回り込みタッチを掻い潜ってホームインするという離れ業を演じた。この得点が打線への誘い水となってハンセン選手の13号本塁打や広瀬選手のタイムリーが出て快勝した。


右前三塁打
ロッテに勝てなくても阪急があるさとお盆シリーズで阪急潰しに出たクラウン。先発の古賀投手が打たれて3対3の同点となったが8回裏二死満塁の場面で不調のロザリオ選手に代わり鈴木浩選手が代打に起用された。強振した打球は舞い上がり前進する右翼手・ウイリアムス選手の前にポトリと落ちた。「あんな打球は初めて」と鈴木浩選手は振り返った通り、ワンバウンドした球はイレギュラーバウンドしてウイリアムス選手の横をすり抜けてフェンスにまで達した。記録は走者一掃のライト前三塁打。主軸を打つベテラン選手が不調をかこっている折りだけに、活きの良い若手選手の活躍が目立つクラウンだ。

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