
なかなか本題に入らないけど、続き。
ふたたび「30番」のバスに乗って、適当なところでおりると、サンフランシスコの大通公園とでもいうべきUnion Square Gardenの前である。われながら、カンがいいと思う。
のどが渇いたので、ジュースか水でも買おうと思い立ち、近くのスーパーマーケットWalgreenに入ったら、これがおもしろい。化粧品から菓子、フィルム・デジタルカメラ、飲料、日用品、おみやげ、とにかくなんでもあるのだ。
つい楽しくなって、チョコレート、歯みがき粉などを買い込む。クレジットカードで支払おうとすると、じぶんでカードを機械に通し、機械の電子画面に署名するという方式で、なにぶん初めてなので、びっくりして戸惑ってしまった。
荷物をホテルに置き、きょう本来の外出の目的であるギャラリーまわりに出ることにする。
まず、ギャラリーの多そうなSutter通りから。
最初のAcademy of Art University 625 Gallery は、ドアをノックしないと入れないギャラリーだった。
ここでは絵画の2人展を開いていたが、YING ZHONという中国系の作家の絵が個性的だった。
「A.D.4923」と題した作品が、No.1からNo.4まであり、獅子狩文錦を思わせる意匠だったりインド的だったり。エスニックなイメージを逆手にとっているのかもしれない。
SILVERMAN GALLERYは、スタートレックの中で登場人物が転んでいるような、そんな変な場面を描いた絵と、男性の全裸の写真。すごくヘン。
Lohenrese Galleryは、地元画家・彫刻家のグループ展のようだった。
といっても、いかにも米国らしい堂々とした抽象作品が多い。
Carolyn Coleは、何層もペイントしたあと、画面をひっかいたり、紙をコラージュしたり、かなり手間のかかった抽象画。画家の日々の思いがその過程にこめられているように感じた。
4カ所目はCALDWELL SNYDER GALLERY。
Paul Balmanという画家の、ニューヨーク・マンハッタンを題材にした絵画などの新作展だった。
マーケットストリートを渡り、スターバックスで昼食にした後、79 Galleryへ。
ここもAcademy of Art Universityの関連施設のようである。
すごく太った女を描いた絵画や、接近撮影による写真、絵本の原画、アクセサリーなど多彩なグループ展。絵本「Laura Norwhere」にしんみりしてしまった。
中心街はここまで。
あらためて感じたのは、やっぱりギャラリーって入りづらいなということ。
2階にいくつもギャラリーがならんでいるビルもあったが、ちょっと勇気がなくてパスした。

とくに、札幌と異なり、作者が会場にいるのではなく(まあ、それもそれで英語で話ができないからちょっと困るけど)、絵を買いに来た人を画廊主が待ち構えているのだと思うと、よけい入りづらい。
じつは、札幌の何倍ものギャラリーがサンフランシスコにはあるのだが。
さて、ふたたびチャイナタウン方面へ向かいたいのだが、どこからバスに乗ってよいのかがわからない。
マーケットストリートを歩いているうち、Financial Districtまで来てしまった。

ここらへんは、超高層ビルが連なり、金融機関が集中している地区であるが、土曜日なのでビジネスマンの姿はない。
The Embarcaderoのビルがならぶあたりではフリーマーケットが開かれていた。
(この項続く)