(承前)
左から
外山麻子さん(札幌)「果報は寝て待て」
佐藤武さん(札幌)「孤獨な筺」
高野理栄子さん(小樽)「Ame」
外山さんは時計付き。
佐藤さんは陶芸。本業は画家ですが、写真や陶芸も玄人はだしです。
「Ame」の拡大画像。いつもの版画と題は同じですが、少し違う雰囲気です。
上から
朝地信介さん(札幌)「彼我の境」
泉修次さん(札幌)「封印が切られた匣」
画 . . . 本文を読む
おもしろかったです。単なる小品展じゃない。
たぶん「はこ(箱、函、匣)」というテーマが、いつも絵画や彫刻を制作している人に
「あれ、じゃ、自分がいつも作っているのは何なんだろう」
と考えさせるきっかけになっているのではないかと思いました。
たくさん画像があるので便宜上、2本にわけて紹介します。
写真を載せていない作品にも、良いものがいくつもありましたので、ご了承ください。
右 . . . 本文を読む
北広島のベテラン陶芸家で読書家でもある松原成樹さんが知り合いの作家5人に声をかけ、自らも出品しているグループ展。画廊の法邑美智子さんから紹介された井越有紀さんを加え7人展になりました。
タイトルは新約聖書「ヨハネの福音書」の有名な書き出し「初めに言葉ありき」をもじったもの。
本をテーマにした、多彩な作品が並びます。
会場の入り口には次のことばが掲げてありました。
人は決して自分とは無関 . . . 本文を読む
カラフルな楽しい廃品アートを作るメタスクラプター、M.BABATCHI(ババッチ)さんが、本名の馬場護として手掛けてきたグラフィックデザインの仕事を振り返る個展を開いています。
1970年代前半、HBC(北海道放送)の事業部から依頼されて制作したジャズなどのコンサートのポスターやチケット、ちらしをはじめ、HBCが主婦の視聴者に配っていたリーフレット、社報(札幌五輪特集!)、樽前ハイランドのポス . . . 本文を読む
ウサギ「遅いっ!」
カエル「ひ~っ、すみません」
ウサギ「会期がもう半分終わっちゃったじゃねーかよ」
カエル「見どころなどは道新(北海道新聞)の日曜ナビに詳しく書きましたし。明恵みょうえ上人の魅力的なお人柄についても紹介しました。だから、まあ、いいかなと思いまして」
ウサギ「でも『仏眼仏母』像など、いろんな絵はもう展示替えになっちゃったじゃないか。目玉の『鳥獣 . . . 本文を読む
昨年、東京都美術館でインスタレーションやワークショップなどによる大規模な個展を開いた、ニューヨーク在住の荒木珠奈。札幌のギャラリーでの個展では、版画23点と、9組のセラミック(陶磁)作品を出品している。
手掛ける作品の種類は幅広いが、一番長く続けているのは版画。メキシコ留学時代の1994年ごろに始めた。今回最も古いのは「うちシリーズ」という副題が付された98年前後の連作。これらは、道立近代美 . . . 本文を読む
(承前)
7月12日のギャラリー巡りについては「その3」で完結したはずでしたが、「その2」(映画『アンゼルム』の話)と「その3」の間の事柄がなぜかすっぽりと脱落していました。
書いた覚えはあるのに、謎です…。
せっかく書いたのに、どこに行ってしまったんだろう?
シアターキノを出て「西8丁目」電停から内回りの市電に乗りました。
昼下がりの電車はそれほど混雑しておらず、すわっていくこと . . . 本文を読む
グループ展や個展など精力的に活動してきた札幌のベテラン中橋修さんが、札幌市東区で過去の作品も交えた個展を開いています。
最も古いのは1972年の「親子」。ガッシュによる具象画で、中橋さんによれば、若さゆえの勢いのようなものが感じられて愛着があるそうです。
ただし具象絵画はこの1点。
お店の左側(テーブルが並んでいるほう)に展示されているのは、ほとんどが2019年以降の作品です。
冒頭 . . . 本文を読む
カラーフィルムを使ったスナップ写真を撮る「おばけうさこ」さんと、音楽イベントの装飾などで活躍するこんのあきひとさんの「こんの工作所」のコラボ展。
喫茶こんは、ほっとできる良いお店だけれども、奥の展示室はかなり狭いです。かつて札幌最小のギャラリーといわれた gallery new star よりも小さな部屋なのです。
その小ささを逆手に取って、郵便箱のような小さな箱を設置してその中に広大な空 . . . 本文を読む
4月23日に移転オープンの話題を書いた後、すっかり情報の更新をサボってしまいすみません。
すでにvol.2 の久野志乃展が終わったというのに…。
既報のとおり、移転オープンの記念として9月末まで、10人の個展を2週間サイクルで順に開催中です。
いずれもこれまでに道銀芸術文化奨励賞を受賞した画家や美術家。
水曜スタートで翌々週日曜までの12日間というサイクルです。
で、これはたぶん少 . . . 本文を読む
(承前)
画像を6月2日にアップし、テキストは11日に追加しました。
北海道ではめったにない琳派の展覧会なので、とてもありがたく拝見しました。俵屋宗達や尾形光琳、鈴木其一らの作品もありました。
それだけに、後半の「アニメ」部分が、どうして付け加えられたのか、正直なところよくわかりませんでした。
前半だけでは分量が足りなかったのでしょうか?
右側は鈴木其一《春秋草木図屏風》、奥は . . . 本文を読む
ドイツの森をヒントに名づけられたギャラリー「黒い森美術館」は、森に面した大きな窓が特徴です。
窓越しに見える自然の緑を意識して作品を展開する作家も少なくありません。
今回の、陶による造形作家と、人形作家による2人展も、屋外の窓の近くに人形を1体置き、動植物のモチーフが多くあるなど、ロケーションをじゅうぶんに踏まえた展観になりました。
窓ガラスに次のような詩句が縦書きで印字されています。
. . . 本文を読む
こんなことをいきなり書くとしかられそうですが、今週は仕事が忙しく、当初は見に行く予定はありませんでした。滝川に住む杉山さんの作品は大変にユニークで、女性向けのかわいらしい世界観とは明確に一線を画した独特のものではありますが、正面切って
「これ、アートかな?」
といわれると、アートというよりは趣味だと感じたというのも理由です。
急いで付け加えると、アートだと偉いというつもりも全くありません . . . 本文を読む
Retara Gallery 時代にはギャラリーの企画展として開かれていた「北海道のアーティスト」展。
貸し画廊となり有志がお金を出し合って出品する形式になって2度目ですが、40~80代の多彩な顔ぶれによる小品が並びました。
今回は1人2点(ただし彫刻・立体の作家は1点)という前例のない試みで、かなり見応えのある展示になりました。
冒頭画像の手 . . . 本文を読む
写真表現の可能性を探ろうと、札幌の野呂田晋さんらが毎年メンバーを集めて開いているグループ展。
こういうタイトルなので、道内にとても多いネイチャー系や、ポートレイトは、出る幕はない。実験的な取り組みをする写真家や画家が、毎年少しずつ顔ぶれを変えて出品している。
今回は昨年から10カ月ほどしかたっていない。
そして、vol.2 や vol.3 のときにあった、充実したFacebook ページ . . . 本文を読む