500m美術館は、がんばっています。
オープン当時、行政が民業を圧迫するのかなどと悪態をついたことを反省しています。
公立美術館もギャラリーも行わない企画を次々と開いており、むしろ道立近代美術館などが怠っている地元作家の特集などを一手に引き受けている感さえあります。
今回は、札幌の姉妹都市である韓国の大田広域市にスポットを当て、大田広域市にゆかりのある作家と、韓国を中心として国際的に活 . . . 本文を読む
(承前)
2010年代に、十勝を中心とした現代アート展「帯広コンテンポラリーアート」が隔年で5度にわたって開かれました。
地元はもちろん、道内外から30組余りが参加した大規模な展覧会で、企画はいずれも帯広拠点の作家が1度ずつ交替で務めましたが、吉野隆幸さんは最後となる2018年(第5回)の企画者代表でした。
びっくりさせられたのが
<会場はとくに無し、発表はインターネット上で>
というこ . . . 本文を読む
年末といえば、ギャラリー犬養での ReguRegu個展と、ト・オン・カフェの jobin.個展が、この数年の定番になっている札幌のアート界です。
jobin. (じょびん)さんは今年も大活躍で、ご本人のサイトによればじつに19回の展示を行ったそうです。
北広島を含む札幌圏が多いのですが、東京・銀座、大阪・豊中市、大分・別府市など、北海道外での個展の機会も増えてきています。
そんなわけで . . . 本文を読む
気象変動への危機意識が高い欧洲などからも注目されている札幌の澁谷俊彦さん。
毎冬「スノーパレット」シリーズを、ギャラリーではない場所で展示しており、今年の「Snow Pallet 18-winter again-」は、昨年と同じ北翔大円山キャンパス前と、初設置の「日本茶にちげつ」のバルコニーの、ダブル展開としています。
そして日本茶にちげつの茶室スペース創星庵では、年末の6日間、個展を並行し . . . 本文を読む
(承前)
阿寒アイヌアートウィークの各会場でいちばん印象に残った作品。
後志ニセコ地域に住み岩見沢の教育大学で教壇に立つ磯崎道佳さんが、ギャラリー空間いっぱいになるような大きな頭部を据え付けていました。
後ろ側から見ると、こんな感じです。
頭髪にあたる部分には、ところどころに色とりどりの刺繍ししゅうが施されています。
ギャラリーにいた男性によると、来訪者が刺繡できる、参加 . . . 本文を読む
登別出身の作者が滞在、制作したさっぽろ天神山アートスタジオのサイトから引用します。
かつては全国有数のリンゴ産地だった平岸。
「林檎」の語源は、果実が甘いため林に鳥がたくさん集まったところにある。
一面のりんご園を見下ろしていた天神山の敷地内には、消えていったりんごの歴史を後世に伝えるため、「平岸林檎園記念歌碑」があり、石川啄木が詠んだ短歌が刻まれている。
「林檎」の語源と、「平岸林檎 . . . 本文を読む
(承前)
野外美術展の続き。
便宜的に11人の作品を三つの記事にわけて紹介しています。
(1)でも貼った公式動画は末尾に貼り付けています。
冒頭画像は朝地信介「水鏡」。
朝地さんは日本画を制作しています。
題の通り、天に向けられている画面に水がたまって、空を反射し、美しさを増しています。
シンプルなつくりのなかに(もちろんマチエールなどは複雑かつ精緻ですが)、作品(人為)と自然と . . . 本文を読む
イコロの森ミーツ・アート2024 "Ikoro Forest Meets Art 2024"
苫小牧市郊外の「イコロの森」で、実行委員会の主催、公益財団法人道銀文化財団の助成事業として今年9月に開かれた野外美術展。
第1回は2019年でしたが、その後は新型コロナウイルスの感染拡大などもあり、今回は3年ぶりの開催となりました。
筆者の怠慢によりこのブログでの紹介が遅れていて、申し訳あ . . . 本文を読む
小樽の梁川通でまちおこしの拠点になっている裏小樽モンパルナスで初めて行われたアーティスト・イン・レジデンス。第1号滞在作家となった山梨県の中根隆弥さんが、小樽で入手した廃品を活用したインスタレーションによる個展を開いていました。
裏小樽モンパルナスのサイトには
小樽市ふるさとまちづくり協働事業助成事業/池袋アートギャザリング公募展 IAG AWARDS 2024EXHIBITION . . . 本文を読む
地元札幌はもちろん東京や名古屋での個展、Hokkaido Photo Festa のポートフォリオレビュー・グランプリ、第4回屋久島国際写真祭への参加など、この5年間ほどめざましい活躍を見せている桑迫伽奈さん。
今年3月、マレーシアにアーティスト・イン・レジデンスで滞在した際の体験をもとに、6~7月に名古屋で開いた個展を再構成しています。
タイトルになっている「masa ha . . . 本文を読む
会場に入るなり作者から、これまでずっと見てきて書いてもいただき本当にありがとうございました、もういつ死んでもいい、というようなことを、いつになくあらたまった口調で言われました。※後日、人づてに、柿崎さんが「おれは、いつ死んでもいいなんて言ってない」とおっしゃってたそうです。「言った言わない」はケリがつかない問題なので、削除しておきます。(10月10日追記)
びっくり . . . 本文を読む
現代アートに腰を据えて取り組む作家が少ない札幌の地で、独自の作品を制作・発表し続け、道なき道を歩み続ける高橋喜代史さん。
札幌の中心商店街「狸小路」の5丁目にある「空き地」で9月1、2の2日間、プロジェクト「フリー・スイカ・バー」を展開しました。
「空き地」ってなんじゃい? と思った方もおられるでしょうが、ほんとうにそういう名前のついた期間限定のスペースがあるのです(画像は、南2条側 . . . 本文を読む
(承前)
現段階で「2024年夏の旅」シリーズは(1)~(5)と(7)(8)しかアップできていませんが、(14)を先に更新します。
この展覧会がきょう8月18日で終了するためです。
とはいえ、この記事を見て札幌などから釧路に駆けつける人は少ないでしょうが、行ける人は見てほしいと思います。
展覧会のタイトルだけを見ていると、100円ショップでも売っていそうな大小の丸く色とりどりのシールを . . . 本文を読む
(承前)
江別市で児童向けの絵画・美術教室を開いている毛内康二さん。
もちろん展覧会の主役は子どもたちなのですが、毛内もうないさんの作品が例年、会場の一角に並んでいます。
毛内さんの抽象絵画は、支持体が立体となり、表裏にかかわらず着彩がなされており、米国を代表する画家のひとりフランク・ステラの作品を思わせます。
道内でほかに、こんな作品を手掛けている人はほかにいません。
本来 . . . 本文を読む
(承前)
札幌の医師で陶芸にも取り組む福山桂子さんが深川では初となる個展を開いています。
会期は、広島、長崎の二つの原爆投下の日を含み、終戦記念日が最終日です。
実は筆者も今回初めてご本人にお会いするまで知らなかったのですが、福山さんは普通の器などは以前から作っています。
今回は深川では最初の展示なので、陶器なども並べるつもりでしたが、アートホール東洲館の渡辺貞之館長の助言をい . . . 本文を読む