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北海道美術ネット別館

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■第28回三人展 綿谷憲昭・原田富弥・日下康夫(北海道の風景を描く) =2017年11月2~7日、札幌

2017年11月08日 23時04分54秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 毎年1回、絵筆を執るのが好きな男性3人が集まって旅し、昼はスケッチざんまい、夜は食事を楽しみ…、という話を聞くと、なんだか、仲の良さがうらやましくなってきます。
 それがもう28年も続いているとなると、なおさら、その友情の厚さに、賛辞を贈りたくなります。
 綿谷憲昭さん、原田富弥さん、日下康夫さんの3人は、昨年も北丹後地方を訪れるなど、毎年行き先を変えておもに道外を旅行してきました。
 原田さんの心臓の調子が思わしくないため、今年は近場で、後志地方に行ってきたそうです。

 たまたま羊蹄山が共通のモチーフになっていたので、3人の絵を比べてみます。


 左は日下さんの「尻別川と羊蹄」です。

 日下さんのタッチは丸みを帯びており、それが画面になんともいえないやわらかみを与えています。
 細すぎる筆を使っていれば、とうてい出せない味わいです。

 右側は「山頂」。
 背景は鮮烈な赤で、この中では異色の作品です。


 原田さんの「ジャガイモの花咲く頃(羊蹄山麓)」。

 原田さんは以前からよく羊蹄山を画題にしてきました。

 絵の特徴は、下地にペールオレンジや黄色系のまばゆい色を塗っていること。表面は青や緑が覆っていたとしても、画面は全体的に輝かしさを帯びています。
 油絵において絵の具の重なりがいかに重要か、原田さんの絵を見るたびに、認識を新たにさせられます。

 その右側は「耕作日和り(羊蹄山麓)」で、この3人の作品にはめずらしく、農作業に携わる人が描かれています。


 綿谷さんは淡彩です。
 手前の作品は「羊蹄を望む」。
 くせのない、のびやかな画風です。


 羊蹄山を例に紹介してきましたが、今回は全体としては後志の海岸に材を得た絵が多かったので、そういう作品の中から1枚挙げておきましょう。日下さんの「神威岬」です。

 友情の旅が、これからも長く続いていきますように。

 現代アートではないけれど、オーソドックスな風景画もいいなあ。
 こういう絵を描く人、見る人が、アートのすそ野を支えていることを、忘れてはいけないのだと思うのです(という書き方は、なんとなく上から目線のような気もする。文章は難しい)。
 


 そのほかの出品作は次の通り。
綿谷 白岩漁港(余市)
   川白漁港
   神威岬
   穏やか(美国)
   西積丹(泊村)
   西積丹 II(泊村)

原田 摩周湖
   笠岩のある海岸(積丹)
   神威岬を展望
   オタモイ海岸
   勇払原野の秋
   美瑛の麦畑

日下 美国黄金岬
   泊の海
   波立つ海岸
   美国岬
   昼下り
   夜明けの港
   収穫に向けて



2017年11月2日(木)~7日(火)午前10時~午後6時(最終日午後5時)
アートスペース201(札幌市中央区南2西1 山口中央ビル6階)


綿谷憲昭・原田冨弥・日下康夫 三人展 (2007)
第14回 小樽を描く三人展 
第13回 函館を描く三人展 
美瑛・富良野の風景三人展

綿谷さん、原田さんの作品画像あり
第26回大洋会北海道支部展 (2009)
原田富弥個展・綿谷憲昭個展(06年) 

原田さんの作品画像あり(一部テキストのみ)
第1回 グルッペ空 展 (2017)
第33回大洋会道支部展 (2016)
第32回大洋会北海道支部展
第27回大洋会道支部展
第25回大洋会北海道支部展
悠々会展(07年2月)
原田富弥個展・綿谷憲昭個展(06年) 
原田冨弥 淡彩スケッチ小品展(05年)
悠々会展(04年2月) 
原田冨弥個展(03年) 
悠画会展(03年) 
大洋会道支部展(02年)
第18回大洋会道支部展(01年)


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